科目名[英文名]
自然環境資源学特論Ⅸ   [Special Lecture on Environmental Science and Natural ResourcesⅨ]
区分   選択必修   単位数 2 
対象学科等   対象年次 11  開講時期 1学期 
授業形態 1学期  時間割番号 05nc0023
責任教員 [ローマ字表記]
岩井 紀子, 吉川 徹朗, 休場 聖美   [IWAI Noriko, YOSHIKAWA Tetsuro, YASUMIBA Kiyomi]
所属 農学部 研究室   メールアドレス

概要
自然環境保全(特に保全生態学)における、基礎的および応用的な研究から知識を得るため、学外の2名の研究者による特別講義を行う。本年度は、1)休場聖美氏、2)吉川修氏の2名による講義である。

1)では、特に外来種問題において、日本ならびに世界各地の研究から理解を深め、対策方法や解決への課題を議論する。また、自然保全に関する国際的な連携という観点から、海外の研究生活や教育の違いについても紹介する。

2)では生態系の基盤となる動植物間の相互作用に焦点を当て、その生態や進化について基礎知識を学ぶ。その上で相互作用の機能や構造について理解を深める。また群集における相互作用を分析する手法としてネットワーク解析を紹介し、相互作用に関するマクロ生態学的観点を導入する。最後に、さまざまな人為影響に対して相互作用がどのような応答をしているのかを概観し、生態系の保全に関する知識を得る。
到達基準
1)自然環境保全に関わる具体的な問題から、自分で考えさまざまな意見を受けて議論することができる

2)身近な場所でも見られる生物同士の関係を見る目を養う。

本科目のディプロマ・ポリシーの観点:
本学HP三つのポリシーのカリキュラムマップを参照してください。 URL:https://www.tuat.ac.jp/campuslife_career/campuslife/policy
授業内容
2名の外部の先生による集中講義である。第一講義棟21番教室にて行われる。
 ***変更!!!***
6月29日は本館21教室に変更となりました。
 ***!!!!!***

1)休場聖美先生 5月18・19日
・外来種問題
・国際的な研究と留学生活について
・ディスカッション-問題への取り組みと解決への課題
・ディスカッションを受けてのまとめとレポート提出

2)吉川修先生 6月22・29日
・生態系における生物間相互作用のあり方
・動物が果たす種子散布や送粉の働き
・相互作用ネットワークとその解析手法
・人間が相互作用に及ぼす影響とそれに対する保全アプローチ
・まとめとレポート提出
第1回 生物間相互作用と生態系機能・生態系サービス
生態系に見られるさまざまな生物間相互作用とその働きを紹介する
第2回 動物による植物の種子散布・花粉媒介の生態と進化
動物と植物との相互作用を、さまざまな事例を挙げて紹介する
第3回 野外での実習
植物が持つさまざまな種子散布様式・花粉媒介様式を野外で観察する
第4回 ネットワーク解析の基礎
相互作用ネットワークとその分析手法について解説する
第5回 ネットワーク解析の実習
統計ソフトRを使った簡単なネットワーク分析をおこなう
第6回 相互作用の時空間的なパターン
マクロ生態学的視点から相互作用パターンを見る
第7回 人為影響が相互作用に与える影響
生息地の分断化や外来種の導入、気候変動が、相互作用とその働きに与える影響について考える

履修条件・関連項目
先生によって異なる。以下を参照のこと。
1)特になし
2)充電をしたノートパソコン
統計ソフトR(https://www.r-project.org/)をインストールしておいてください。
テキスト・教科書
必要に応じて適宜資料を配布する
参考書
成績評価の方法
1)ディスカッションにおける発言や参加状況により評価する。2日間の集中講義であるため出席は前提とする

2)レポートにより評価する。2日間の集中講義であるため出席は前提とする。
教員から一言
1)一個人で完結する教科書的な論理を吸収するだけではなく、実践的な解決策を自ら考え外へと伝えること、異なる意見を聞き広い視野をもつことを、外来種問題を通して学んでください。

2)身近な場所から広い空間スケールまで、生物同士の関係性の面白さを感じてもらえたら幸いです。
キーワード
外来種・国際化・生物間相互作用・種子散布・送粉・ネットワーク
オフィスアワー
講義中に質問に応じます。
備考1
備考2
参照ホームページ
開講言語
日本語
語学学習科目
更新日付
2019/04/12 11:42:02