科目名[英文名] | |||||
有機材料解析特論Ⅰ [Organic Materials Characterization I] | |||||
区分 | 前期課程科目 | 選択必修 | 単位数 | 2 | |
対象学科等 | 対象年次 | ~ | 開講時期 | 3学期 | |
授業形態 | 3学期 | 時間割番号 | 1060213 | ||
責任教員 [ローマ字表記] | |||||
米澤 宣行, 臼井 博明 [YONEZAWA Noriyuki, USUI Hiroaki] | |||||
所属 | 工学部 | 研究室 | メールアドレス |
概要 |
a. 有機材料化学科の学士課程で開講された有機化学関連科目の中で取り扱ってこなかった有機反応化学の重要な分野である転位反応とその基礎関連項目について学ぶ。Stanley H. Pine, Organic Chemistry 5th ed., McGraw-Hill Education; International (1987)の24章,27章,26章の講読と内容の解説。 b. 転位反応およびその基礎となるラジカル反応,有機光化学・有機電気化学の基礎的概念の修得,転位反応の概要の把握を試み,教科書を参照しながら論文誌の関係報文の内容が理解できるレベルの力の修得を目指す。 |
到達基準 |
有機化学分野における反応経路を,ラジカル・光/電気・転位反応に関して,有機電子論的記号でおよび分子軌道論的に説明できること(示された反応について説明するスキル)。本科目のディプロマ・ポリシーの観点:履修案内を参照してください。 |
授業内容 |
基本的に教科書(英語版)に沿って進めます。 第1〜5回:26章(ラジカル反応),第6〜11回:27章(有機光化学・有機電気化学),第12〜15回:26章(転位反応), 第1回 ラジカル反応の基礎 ラジカル反応の歴史と特徴 第2〜5回 ラジカル反応の各論 フラグメンテーション,置換,付加,酸化,還元 第6回 有機光反応の基礎 電磁波の吸収,励起状態,光反応(化学)過程,エネルギー移動と増感 第7〜9回 有機光反応の各論 光還元,光分解,付加環化,異性化と転位,軌道の対称性と光化学過程,化学発光 第10,11回 基礎的な有機電気反応 有機電気反応の基礎と典型的な有機電気反応の各論 第12回 転位反応(1) 原子団の電子不足炭素への移動による転位 その1 ・原子団のカルボカチンへの移動による転位 ・移動原子団(基)の移動性向とピナコール転位における特異性 ・転位の立体化学 ・原子団のカルベンへの移動による転位 第13回 転位反応(2) 原子団の電子不足炭素への移動による転位 その2 ・原子団の窒素原子への移動による転位 ・原子団の酸素原子への移動による転位 ・原子団のホウ素原子への移動による転位 ・五配位炭素原子の関与する転位(超強酸,超親電子剤) 第14回 転位反応(3) フリーラジカル(遊離基)とアニオノイド(アニオン等価化学種)の関与する転位 ・フリーラジカル(遊離基)の関与する転位 ・アニオノイド(アニオン等価化学種)の関与する転位 第15回 転位反応(4) 軌道の対称性により説明できる転位 ・シグマトロピー転位 ・電子環状反応 ・ペリ環状反応のメビウス-ヒュッケル解析 第16回 試験 |
履修条件・関連項目 |
有機材料化学科学士課程で開講されている有機化学関係の科目の内容を「解説されれば分かる」程度以上に修得していること。気体分子運動論,熱力学,統計力学,量子化学等の物理化学的項目にも触れることが多いので,「免疫」を持っていることが望ましい。 |
テキスト・教科書 |
Stanley H. Pine, Organic Chemistry 5th ed., McGraw-Hill Education; International (1987)の24章,27章,26章 (日本語訳教科書も市販されているが英語のテキストを用いる) |
参考書 |
ボルハルト-ショア,現代有機化学(上下) March's Advanced Organic Chmistry: Reactions, Mechanisms, and Structure, 7th ed |
成績評価の方法 |
最終試験により評価する。最終試験の得点が不十分な場合は,授業中の貢献度合いを評価加味して最終評価を行う。 |
教員から一言 |
有機反応の進行過程の基本をじっくりと勉強してましょう。 おそらく,学部時代には分かりにくかったことが,紐が解けるように分かる....かもしれません。 |
キーワード |
ラジカル反応,有機光化学,有機電気化学,転位反応,有機材料化学の基礎と展開;特に分子材料有機化学 |
オフィスアワー |
特に設けないので,随時研究室で相談は受け付けます。事前の電話等による在室の確認を勧めます。 |
備考1 |
備考2 |
参照ホームページ |
開講言語 |
日本語 |
語学学習科目 |
更新日付 |
2019/03/19 19:09:40 |