科目名[英文名] | |||||
応用量子力学 [Advanced Quantum Mechanics] | |||||
区分 | 共通科目 | 選択必修 | 単位数 | 2 | |
対象学科等 | 対象年次 | ~ | 開講時期 | 3学期 | |
授業形態 | 3学期 | 時間割番号 | 1060488 | ||
責任教員 [ローマ字表記] | |||||
畠山 温, 前橋 兼三 [HATAKEYAMA Atsushi, MAEHASHI Kenzo] | |||||
所属 | 工学部 | 研究室 | メールアドレス |
概要 |
学部で学んだ量子力学の基礎を補い,現実の量子系の振る舞いを正しく理解できる力を養うのがこの講義の目的である。今期は,講師の専門分野である原子分子光物理学から,希薄気体原子のボース-アインシュタイン凝縮(BEC)を題材として選び,その基本的性質を理解することをめざして学習する。新しく学ぶ量子力学の基礎概念としては特に,(1)衝突,(2)光-物質(原子)相互作用,があげられる。BECを題材として選んだ理由は以下の3つである。すなわち,この系は,原子のような孤立系から固体のような凝縮系までの幅広い分野が関係すること,理論と実験がかなりきれいに一致し,量子力学を実感するためのデモとして適当であること,現在の物理学においてもっとも活発に研究されているトピックスの1つであること,である。 |
到達基準 |
ディプロマポリシーに述べられている,物理工学分野の基礎知識である量子力学を理解し,それを工学的な課題に応用するための能力を身につけるために,以下の基準に到達すること。 (1)散乱理論の基礎であるポテンシャル散乱を理解している。 (2)光原子相互作用の基礎である光と相互作用する二準位原子の振る舞いを記述できる(量子化された電磁場との相互作用も含めて)。 (3)ボース・アインシュタイン凝縮の基礎概念を理解している。 本科目のディプロマ・ポリシーの観点:履修案内のカリキュラムマップを参照してください。 |
授業内容 |
第1回:希薄原子気体のボース-アインシュタイン凝縮(BEC):概念,歴史,実験の概説 第2回:衝突の理論(1):断面積,ポテンシャル散乱 第3回:衝突の理論(2):散乱振幅,光学定理,リップマン-シュウィンガー方程式 第4回:衝突の理論(3):ボルン近似,部分波の方法(1) 第5回:衝突の理論(4):部分波の方法(2),低エネルギー極限,同種粒子どうしの衝突 第6回:衝突の理論(5):井戸型ポテンシャルによる散乱,冷却原子気体への応用 第7回:原子-光相互作用(1):原子-電磁波相互作用ハミルトニアン 第8回:原子-光相互作用(2):二準位原子との相互作用 第9回:原子-光相互作用(3):密度演算子の方法 第10回:原子-光相互作用(4):光ブロッホ方程式 第11回:原子-光相互作用(5):電磁場の量子化 第12回:原子-光相互作用(6):量子化された電磁場と原子の相互作用 第13回:原子-光相互作用(7):レーザー冷却 第14回:BEC(1):平均場近似,GP方程式 第15回:BEC(2):渦 |
履修条件・関連項目 |
学部の量子力学I・II・特論に引き続く講義である。 授業時間30時間に加え、レポート課題等に取り組み、本学の標準時間数に準ずる予習と復習を行うこと。 |
テキスト・教科書 |
特になし |
参考書 |
特になし(講義ノートに参考文献を挙げる) |
成績評価の方法 |
毎回課すレポートによって行う。レポートは次の講義の時までに提出すること。遅れたレポートは次の次の講義時まで受け付けるが,評点は半分になる。レポート評点の平均が6割以上が合格となる。 |
教員から一言 |
キーワード |
オフィスアワー |
随時対応する。メールで連絡すること。 |
備考1 |
備考2 |
参照ホームページ |
Moodleを利用 |
開講言語 |
英語 |
語学学習科目 |
更新日付 |
2019/03/09 6:19:58 |