科目名[英文名] | |||||
機械システム工学セミナーⅠ [Mechanical Systems Engineering Thesis: Seminar Ⅰ] | |||||
区分 | 共通科目 | 選択必修 | 単位数 | 4 | |
対象学科等 | 対象年次 | ~ | 開講時期 | 通年 | |
授業形態 | 通年 | 時間割番号 | 1063002 | ||
責任教員 [ローマ字表記] | |||||
高橋 徹 [TAKAHASHI Tohru] | |||||
所属 | 工学部 | 研究室 | 小金井6号館304室 | メールアドレス |
概要 |
学位論文(修士)を作成するための研究課題として「機械材料学分野」の研究テーマを選択する大学院博士前期課程学生に対して、当該分野の研究論文を読み解き、批判的に分析し、各自の研究テーマの研究に役立てるための学問的基盤を固めさせることを目的として、テキストの輪読、論文紹介などを少人数で実施する。 |
到達基準 |
1)機械材料として利用される各種材料の構造と性質について幅広く理解している 2)金属材料のミクロ組織とその解析手法について詳細に説明できる 3)強度材料の応力下での挙動(弾性変形・塑性変形・破壊・疲労・クリープ)についてそのミクロな機構とマクロな材料特性との関係を説明できる 4)金属と合金の変形と強度の支配機構について詳細に説明できる 5)修士論文のテーマとして粒界すべりを取り上げるために求められる材料科学的知識を持ち、実験と解析を組み合わせて進めることができる 6)修士論文のテーマとして金属間化合物系材料の組織と強度を取り上げるために求められる材料学的知識を持ち、実験結果についての解析を進めることができる 7)修士論文のテーマとして形状記憶合金を取り上げるために求められる材料科学的知識を持ち、形状記憶効果・超弾性についての解析を進めることができる 8)金属系材料のミクロ組織と強度を関係付けて説明することができ、変形・熱処理がミクロ組織と強度に及ぼす影響について考察することができる 9)金属材料を中心として工業材料に関する専門的知識と、高強度材料の開発、新素材の開発に取り組むために必要な解析能力を持つ |
授業内容 |
下記の内容を中心に、弾力的・機動的・集中的に学修・実験・解析・総括を推進させる。 材料科学・材料工学 固体材料における応力とひずみ 弾性・塑性・破壊と剛性・降伏強さ・破壊靭性 結晶と転位論(結晶格子、転位、すべり、すべり系、臨界分解剪断応力、強化機構) 変形に関する速度論(温度依存性・応力依存性・ひずみ速度依存性)と変形応力 拡散によって支配される材料プロセス(回復・再結晶・析出・焼結) 無拡散変態(鉄鋼材料におけるマルテンサイト変態、形状記憶合金における熱弾性型マルテンサイト変態) 変形機構領域図・破壊機構領域図・マテリアルプロパティーチャート 材料選択・材料選択のガイドライン・材料の最適化・材料のモデルに基づく設計 構造・物性・プロセス・性能 ミクロ組織の設計とプロセスによる制御(熱処理、表面処理) 相と構成の熱力学、平衡状態図、析出型相変態、相律、不変系反応、てこの関係 実用合金、JIS規格による名称と記号、鉄鋼材料と非鉄材料 |
履修条件・関連項目 |
工学部機械システム工学科における専門科目全般、とりわけ、機械材料学、材料力学、塑性加工、熱力学に関する科目が履修済みであることを前提とする。また、機械システム工学セミナーⅡ、機械システム工学特別実験、機械システム工学特別研究、機械材料学特論の内容と関連する。 |
テキスト・教科書 |
日本金属学会編,講座・現代の金属学 "材料強度の原子論" R. W. Cahn and P. Haasen, eds., "Physical Metallurgy", North-Holland, Elsevier Science C. Barrett and T. B. Massalski, "Structure of Metals", Pergamon Press |
参考書 |
W. D. Callister, Jr. "Materials Science and Engineering, an Introduction", John Wiley & Sons, Inc. 堀内 良・金子 純一・大塚 正久 共訳 材料工学入門 正しい材料選択のために(内田老鶴圃) 小原 嗣朗 著 金属材料概論(増補版) (朝倉書店) 佐久間 健人・相澤 龍彦 共編 マテリアル工学シリーズ(朝倉書店) 1.材料科学概論 2.材料組織学 3.材料強度学 など 加藤 雅治・永田 和宏 編 解いてわかる材料工学Ⅰ・Ⅱ(丸善) 須藤 一・田村 今男・西澤 泰二 著 金属組織学(丸善 金属工学標準教科書) |
成績評価の方法 |
1年間を通じての研究室活動を通じて評価する。特に試験等を設定することはないが、国内および海外の研究報告論文等の紹介、修士学位論文の研究課題に関係した文献の輪読、実験的技量の修得、実験結果の解析、研究成果を取りまとめた論文の作成、外部に向かっての発表などを通じて、機械材料学の専門分野における学問的探求を展開できた成果を重視する。 |
教員から一言 |
機械材料は過去から現在そして未来にわたり科学技術文明を支え発展させるに欠かせないもので、人類が持続的に地球上で環境・生命圏との共生を図るための重要な鍵の一つです。ミクロ組織のキャラクタライゼーションと作り込みのプロセシング、物質・材料の性質・機能とその支配機構の解明、新たな性能を備えた新素材の設計・制御と開発に強い関心を持ち、この分野の専門的技術の研究・開発で活躍できる人材の育成を目指しています。 |
キーワード |
金属と合金、構造材料、耐熱材料、ミクロ組織、強度と変形 |
オフィスアワー |
随時6号館304室で受け付ける。必要に応じて別室(6号館302輪講室など)に移動して対応する。 |
備考1 |
備考2 |
参照ホームページ |
開講言語 |
日本語 |
語学学習科目 |
英語 |
更新日付 |
2019/03/04 17:04:10 |