科目名[英文名] | |||||
グラントプロポーザル概論 [Introduction to Grant Proposal] | |||||
区分 | 専門職学位課程科目 | 選択必修 | 単位数 | 2 | |
対象学科等 | 対象年次 | ~ | 開講時期 | 3学期 | |
授業形態 | 3学期 | 時間割番号 | 1060835 | ||
責任教員 [ローマ字表記] | |||||
田村 傑 [TAMURA Suguru] | |||||
所属 | 工学府 | 研究室 | メールアドレス |
概要 |
大学や研究機関並びに研究者が独自に研究費を獲得できるようになることが今日ますます重要視されています。本講義では、研究資金の応募を行う上で重要と思われる、研究資金に関する政策的な議論の背景を、まず解説します。この中には、大学の研究活動における公募型資金の位置づけ、研究資金を獲得し研究実施後、求められる成果の評価に関する内容が含まれます。 次に、このような政策的な位置づけと、研究開発資金に関するマネージメント・サイクル(PDCA)の知識を前提として、日本国内での、公的な公募型研究開発資金の体系について理解を深めます。代表的なファンディング機関と政府の資金の全体像を概観します。 最後に演習として、代表的な公募型の研究開発資金について、模擬的な応募書類の作成を行うことを通じて、知識の定着化と、実施に関する技能経験の蓄積を目指します。演習の内容は最初の授業で説明を行いますが、各人が自身で興味のある研究論文等を探し、その研究を自身が行うと想定し、必要な資金を獲得するための応募書類(例として科研費)を作成する課題となります。この演習では、1名ごとにプレゼンテーションを行っていただきます。自身と他者の発表の差異を見ることを通じて、研究費申請における課題や、要点を理解することを期待します。 社会人学生で、研究テーマの取り扱いに配慮が必要な場合や、まだ自身の研究テーマが確定していない受講生にも平等に参加しやすいように、自身の研究テーマで「ない」テーマを設定して発表いただくことを想定しています(近接テーマは可能)。本講義では実際の応募案を添削して、当選できるようにブラッシュアップすることを「目的としていません」(意図的に、具体的な応募課題は対象から外す設定にしています。実際の各種グラント応募書類の作成を希望の方は、指導教員の指導を受けることを推奨します)。 本科目は実務経験のある教員による授業科目です。 |
到達基準 |
以上の内容から、研究関連情報の収集方法を身に着け研究開発資金の応募を行えるようになること、並びに研究開発資金の獲得と管理を自身の研究開発過程の中に位置づけ、研究計画の立案などが可能になることを目指します。 本科目のディプロマ・ポリシーの観点: 履修案内のカリキュラムマップを参照してください。 |
授業内容 |
(予定) 1. ガイダンス(成績評価、課題の内容) 2. 課題内容の説明(プレゼンフォーマットの配布) 研究開発資金に関する概観(民間・大学の研究開発資金) 3. 研究開発資金に関する概観(国際的な研究開発資金の比較) 4. 競争的資金の実例(科研費)申請システムなど/演習準備(1) 5. 研究開発資金の類型とその違い (補助金、委託費) 6. 競争的資金の政策的な意味(科学技術基本計画における位置づけ)/演習準備(2) 7. 研究費の審査の実際(採択率) 8. 研究費の審査の実際(審査ガイドライン)/演習準備(3) 9. 研究費の応募に関する関連知識(科研費マニュアル) 10. 研究開発の評価 事前評価 研究開発ロードマップの役割 11. 演習 発表 模擬応募書類の発表(1) 12. 演習 発表 模擬応募書類の発表(2) 13. 演習 発表 模擬応募書類の発表(3) 14. 演習 発表 模擬応募書類の発表(4) (予備) 15. 全体のまとめ (授業スケジュール:集中授業方式) 10月5日(土) 第1回と第2回 5時限と6時限 (2コマ) 10月12日(土) 第3回から第4回 5時限から6時限 (2コマ) 11月2日(土) 第5回から第6回 5時限から6時限 (2コマ) 11月16日(土) 第7回から第8回 5時限から6時限 (2コマ) 11月23日(土) 第9回から第10回 5時限から6時限 (2コマ) 11月30日(土) 第11回から第12回 5時限から6時限 (2コマ) 12月7日(土) 第13回から第14回 5時限から6時限 (2コマ) 1月11日(土) 第15回 5時限 (1コマ) |
履修条件・関連項目 |
事前の知識は必要ありませんが、学術論文の読解力(論文の構成についての知識)や先行文献調査、特許調査などのある程度の研究スキルは必要となりますので、大学などの学術論文データベースの利用経験が事前にあることを期待します。時間的に余裕のあるものは、開講以前に、演習題材候補の論文、特許等を調査しておくことを推奨します(日、英いずれも可)。 演習の準備では論文等の選定、読解(加えて関連研究の調査)など、それなりのワークロードが伴います。集中講義形式であるので、準備期間が2か月程度しかない点に十分留意してください。授業時間30時間に加えて本学の標準時間数に準ずる予習・復習を行うこと。 授業時間中に演習の準備に関する作業時間を30分程度数回設ける予定です。演習に対する質問や疑問点はその際にも受け付けます。 |
テキスト・教科書 |
特になし。各回資料をmoodleで配布します。 |
参考書 |
特になし |
成績評価の方法 |
第1回目のガイダンスの際に説明を行います。70%以上の出席をした学生を対象にS、A、B、C、Dの5段階で評価します。演習プレゼンテーション(40%)、プレゼンテーションの内容に関するレポート(60%)により総合的に評価を行います。 S (90-100):到達基準を超えた成果を上げている。 A (80-89):到達基準を十分達成している。 B (70-79):到達基準を達成している。 C (60-69):到達基準をほぼ達成している。 D (0-59):到達基準に達していない(単位不可) |
教員から一言 |
講師は、総合科学技術イノベーション会議、経済産業省などで研究開発評価、イノベーション政策、標準化戦略についての実務経験をもっています。科学技術基本計画の策定などの中で、研究開発資金の管理運営について企画立案を行ってきています。現在は、経済産業研究所で、イノベーション論、経営戦略論といった観点からの研究教育活動を行っています。政策の実務と学術的な理論の両面を踏まえた内容の説明を行えればと思っています。 |
キーワード |
オフィスアワー |
講師名前:田村 傑。事前にメールで連絡してください。連絡先:tamura.edu@nifty.com |
備考1 |
備考2 |
参照ホームページ |
開講言語 |
日本語 |
語学学習科目 |
更新日付 |
2019/06/19 15:58:42 |