科目名[英文名] | |||||
計測制御工学特論 [Advanced Measurement Control Engineering] | |||||
区分 | 後期課程科目 | 選択必修 | 単位数 | 2 | |
対象学科等 | 対象年次 | ~ | 開講時期 | 1学期 | |
授業形態 | 1学期 | 時間割番号 | 1080420 | ||
責任教員 [ローマ字表記] | |||||
涌井 伸二 [WAKUI Shinji] | |||||
所属 | 感染症未来疫学研究センター | 研究室 | メールアドレス |
概要 |
制御工学および計測工学を基礎として,これらが適用される産業機器の事例を講義する。実例を通して,理論の適用状況,適用にあたっての工夫,そして問題解決方法を講義する。 本科目は、実務経験のある教員による授業科目である。担当教員は企業における研究開発に直接携わった。授業では、企業や実社会における研究開発の実例を題材として説明を行う。 |
到達基準 |
学部の計測制御工学科目だけでは,産業応用の実態はよく理解できない。本講義では,産業機器の事例を通して,計測制御工学の適用実態を把握することを目的とする。また,開発技術者になったとき,戸惑うことなく業務に入っていけることも狙いとする。 |
授業内容 |
下記話題を,1コマで完結あるいは2コマ連続して講義する。 第1話【企業における精密機器のコストダウンの実態】機能だけを喧伝すればよい研究とは異なり,産業機器ではコストも重視せねばならない。位置決め機器やモータを取り上げ,機能を満たしつつ,コストダウンを図った事例を紹介する。 第2話【精密機器を対象にした特許出願の実際】技術者の使命は,製品の研究開発と,それを特許出願して権利化することにある。後者につき,精密機器を対象として特許出願の実例を紹介する。 第3話【精密機器のパラメータ調整の実際】精密位置決め機器では,仕様を満たすようにパラメータ調整がなされる。研究面では多様な調整則が提案されている。しかし,現場では特性をみながら試行錯誤の調整を行なう場合が多い。この現状と課題とを述べる。 第4話【古典制御と現代制御の実際(ロボット制御)】入出力だけに着目する古典制御に対して,内部状態も陽に考慮する学問を現代制御と称する。後者のロボット軌道制御への適用事例を通して,古典と現代制御の特徴を把握する。 第5話【失敗工学とは?】H2ロケットの打ち上げ失敗などの反省から,失敗をデータベース化する考えが登場してきた。計測制御工学分野の実例を通して,なぜ失敗したのかを考察する。 第6話【露光装置におけるメカニカル制御の実態】位置決め装置のチャンピオンと言われる露光装置をとりあげ,そこに実装されている位置決め機器の制御系の実態を紹介する。 第7話【システム同定理論の適用例】制御をかけるには制御対象の素性を知らねばならない。素性を把握する行為を「同定」と称する。現場的な同定法およびシステム同定理論に基づく適用事例を示す。 第8話【温度制御のお話】精密機器の位置決め精度を維持するためには温度制御を施す必要がある。同制御の構成方法、問題点,そして解決方法を述べる。 第9話【技術者としての報告書の書き方】技術者となったとき,研究・開発の成果を報告書にまとめる必要がある。また,上司への提案などもわかり易く書類にする必要がある。具体的な事例を示して報告書としての優劣を論じる。 |
履修条件・関連項目 |
学部時代に,制御工学や計測工学の単位を取得していることが望ましい。 |
テキスト・教科書 |
話題ごとに,パワーポイントで作成した資料を配布する。 |
参考書 |
制御工学および計測工学に関するテキスト一般。 |
成績評価の方法 |
毎回の講義で小テストを課し点数化を行う。また,期末試験あるいはレポートを課し,小テストの結果と総合して評価する。 |
教員から一言 |
出席は毎回とる。また,講義内容に関して問いを発するので,双方向の講義となるようにしたい。 |
キーワード |
制御工学,精密機器,位置決め,古典と現代制御,特許 |
オフィスアワー |
毎週月曜日午前9時から10時まで,場所:3号館205号室 |
備考1 |
備考2 |
参照ホームページ |
開講言語 |
日本語 |
語学学習科目 |
更新日付 |
2020/03/10 14:16:01 |