科目名[英文名] | |||||
国際開発論 [International Development Study] | |||||
区分 | 選択必修 | 単位数 | 2 | ||
対象学科等 | 対象年次 | 3~ | 開講時期 | 3学期 | |
授業形態 | 3学期 | 時間割番号 | 01RN3275 | ||
責任教員 [ローマ字表記] | |||||
渡邊 司 [WATANABE Tsukasa] | |||||
所属 | 農学部 | 研究室 | メールアドレス |
概要 |
今日、途上国は従来の国家主導型の近代化や「開発主義」国家の破綻を迎え、〈国家―経済―社会〉の位相は大きく変貌を遂げつつある。焦眉の課題は、加速化されるグローバル化の中でもその新自由主義形態の克服にある。それは社会的包摂と排除の論理を内に孕んでいる。 そこで出来しているのは、貧困と飢餓、環境、ジェンダー、子供、移民・難民、紛争と暴力等の問題群である。そうした中で、分権化・参加の世界的傾向も現れており、〈社会の復位〉とも言われる運動が登場してきている。諸地域の具体的事例を扱いながらも一般化しうる社会的諸力の行方を考えてみたい。 |
到達基準 |
本講義の目指すものは、グローバル化の波に覆われている途上国社会(グローバル・サウス)における〈国家―開発―市民社会〉の連関構造を可能な限り具体的事例を取り挙げ解明することにある。もちろん、途上国の《開発》と言っても、地域的・歴史的な諸条件は異なるため、多岐に渡る。しかし、一見強権的剛構造を持つと思われる国家と社会の内に、矛盾・葛藤を発見し、市民・民衆の諸要求を掘り起こすことが重要であろう。 本科目のディプロマ・ポリシーの観点: 本学HP(三つのポリシー)のカリキュラムマップを参照してください。 https://www.tuat.ac.jp/campuslife_career/campuslife/policy/ |
授業内容 |
〈途上国社会における国家―開発―社会〉の事例研究 ―アルジェリア(北アフリカ)における開発と政治 第一回 フランス植民地支配の構造と民族運動(1830-1954年) 第二回 アルジェリア戦争(1954-62年) 第三回 独立後支配システムの確立と開発政策(Ⅰ)―ベン・ベッラ期(1962-65年)― 第四回 独立後支配システムの確立と開発政策(Ⅱ) ―ブーメディエン期(1965-78年)― 第五回 シャドリ政権と新経済政策・構造調整(1979-92年)(Ⅰ) ―システムの危機と再編― 第六回 シャドリ政権と新経済政策・構造調整(1979-92年)(Ⅱ) ―システムの危機と再編― 第七回 内戦期と経済・政治改革(1992-99年)―システムの動揺― 第八回 ブーテフリカ期と政治経済危機・民衆運動の展開(1999-2019年) ―システムの変容と《現状維持》― 第九回 ポスト・ブーテフリカ期と開発政策(2019年-) 第十回 途上国社会の開発/発展の方法論的考察(Ⅰ) ―《ラント経済とランティエ文化》論の検討を中心に― 第十一回 途上国社会の開発/発展の方法論的考察(Ⅱ) 第十二回 途上国社会の開発/発展の方法論的考察(Ⅲ) 第十三回 途上国社会の開発/発展の方法論的考察(Ⅳ) 第十四回 途上国社会の開発/発展の方法論的考察(Ⅴ) 第十五回 途上国社会の開発/発展の方法論的考察(Ⅵ) |
履修条件・関連項目 |
授業時間に加え、本学の標準時間数に準ずる予習と復習を行うこと。 |
テキスト・教科書 |
参考書 |
松下冽編『途上国社会の現在―国家・開発・市民社会』(法律文化社) バンジャマン・ストラ著(小山田紀子・渡辺司訳)『アルジェリアの歴史―フランス植民地支配・独立戦争・脱植民地化』(明石書店) 福田邦夫著 『独立後第三世界の政治・経済過程の変容―アルジェリアの事例研究』 (西田書店) |
成績評価の方法 |
レポートの提出による |
教員から一言 |
キーワード |
オフィスアワー |
備考1 |
備考2 |
参照ホームページ |
開講言語 |
日本語 |
語学学習科目 |
更新日付 |
2020/01/06 16:22:08 |