科目名[英文名] | |||||
応用化学特別講義(生命化学基礎) [Special Lecture on Applied Chemistry (Basic Life Science)] | |||||
区分 | 工学部専門科目 | 選択必修 | 単位数 | 2 | |
対象学科等 | 対象年次 | 1~4 | 開講時期 | 1学期 | |
授業形態 | 1学期 | 時間割番号 | 021317 | ||
責任教員 [ローマ字表記] | |||||
跡見 順子, 清水 美穂 [ATOMI Yoriko, SHIMIZU Miho] | |||||
所属 | 工学府 | 研究室 | メールアドレス |
概要 |
自分の身体のつくりと機能するしくみについて科学的に学習する機会は皆無です。超高齢社会において、人生の最後まで元気に目的をもって生きる術をもつことは極めて重要です。本講義では、日々良く生きようとする意志・身心を育成できる私たち人間が生きている基盤を、生命を創発させた地球環境、現実に生きる社会、生命が採用した化学物質・生体高分子と物質が生み出す機能と相互の関係性、努力や学習などを可能にする適応の物質基盤から学習します。 |
到達基準 |
1)生命の単位「細胞」を構成する化合物の構造と機能、動く身体の材料化学基盤がわかっているか。 2)生命の創成基盤である細胞と個体の生存システム基盤の概念と設計戦略がわかっているか。生命(細胞)系譜における人の位置づけが分かっているか。3)生命及び生体材料の劣化(時間による機能の減退:たとえば加齢や疲労、疾病、とくに生活習慣病など)、疲弊の原因と防止指針がわかっているか。4)人とヒト以外生物や人工物の設計原理の差異がわかっているか。5)サステナブル社会を担う一員として、生命持続・人間持続のための生命化学基盤について説明できるか。 本科目のディプロマ・ポリシーの観点:履修案内のカリキュラムマップを参照してください。 |
授業内容 |
本年の授業テーマ:教養のための人間科学「身心一体科学」〜細胞力を高め、自分の身体を知り生かす〜 (第1回) イントロダクション1 教養のための人間科学・「身心一体科学」 (1)現代社会の人間の問題点 (2)直立二足歩行が創発させた人間:かたちが「脳」と「科学」を生む根拠 (3)人間システム概観 (第2回) イントロダクション2 教養のための人間科学・「身心一体科学」 「身心一体科学」 (1)人間という存在の生命化学基盤:自然〔地球〕が生み出した身体 (2)学習・適応を支える分子・ストレスタンパク質 (第3回) 身心一体科学講義:脳と心I:二つのストレス応答基礎 (1)学習もHPA軸ストレス応答 (2)手の制御と脊髄の「介在ニューロン」で巧緻にする (3)「つもりと実際(1)」:握力+Stoop+発声練習 (第4回) 身心一体科学実習:脳と心II:基礎 「つもりと実際(2)」握力/直線長さグレイディングとStroop T (いのちのリアルと脳の危うさから人間の社会/自分のシステムアップを考える) (第5回) 教養のための身心一体科学:「いのち」の科学がなぜ必要か?健康寿命 ①活動/出力依存性システム②形が決めていること③ターンオーバーで再利用可能を原則とする (第6回) 生命化学特論I講義 生体をつくる化合物の構造と反応(DNA,タンパク質,糖,脂質,酵素) (第7回) 生命化学特論II講義 生体分子(細胞骨格と細胞外マトリクス) (第8回) 生命化学I 実習 細胞にいのちのシステムを察る (1)身体運動と生命科学DVD視聴 (2)拍動する心筋細胞の顕微鏡観察,物質としてのDNAの観察 (第9回) 生命化学特論III基礎 生体分子(分子―細胞―身体の連携):細胞外基質の科学と化学 (第10回) 生命化学特論IV基礎・演習 パワーポイントを使ったプレゼンテーション:ひとり1分で全員(日本語) (第11回) 身心一体科学特論I基礎 (1)神経筋の構造・活動性 (2)身心の使い方と日常生活・姿勢・武術・ダンス (3)スポーツと道具の使い方 (4)活性化・学習・Training (5)体幹と軸と身体操作 (6)栄養と生命化学 (第12回) 身心一体科学特論II基礎 身心一体科学から考える栄養と運動の基盤 (1)栄養材料と卵殻膜の化学(2)人間のための体幹体操 (3)臥位での目覚め体操指導:実施前の自分の評価 (第13回) 身心一体科学特論実習 ラットの解剖観察と生体電気現象 自分を知る・脊椎動物・哺乳類のかたち・特性といのちの理解 (第14回) 身心一体科学特論IV基礎 (1)体幹・股関節制御/バランスと体性感覚 (2) 脳と外界及び自己認識と行動 (3)人間のための体幹体操実施後の自分の評価 (第15回)まとめ テーマ:いのちのシステム(自分の身心の一体化と人間のイノベーション) パワーポイントを使ったプレゼンテーション:ひとり1分で全員(英語) |
履修条件・関連項目 |
関連項目:生命科学、高分子化学、教養、システム論、社会産業とサステナブル人間科学 授業時間22.5時間に加え,本学の標準時間数に準ずる予習と復習をおこなうこと. |
テキスト・教科書 |
跡見順子著『細胞力』を高める~身心一体学から健康寿命を延ばす(論創社2018/5/16)ISBN-13: 978-4846016746 |
参考書 |
骨格筋と運動 跡見順子編著 (杏林書院)、細胞の分子生物学(The Molecular Biology of the Cell)第6版 |
成績評価の方法 |
オンライン教育における成績評価方法は、すべての出席を前提とし、双方向性を利用した学習意欲、オンライン授業課題、レポート提出等を総合的に評価し、本学が定める標準的な学修時間に相当する学修効果が認められる場合に単位を付与します。評価の割合は以下の通りです。オンライン授業課題 60%、プレゼンテーション課題20%、最終レポート課題20%で評価します。総合評価により以下の基準で単位を付与します。 S: 90 点以上、A:80 点以上 90 点未満、B:70 点以上80 点未満、C:60 点以上 70 点未満。 成績分布(2019年度):S (72%),A (14%),B (9%),C (2.5%),D (0%) |
教員から一言 |
自己創造、変化可能な生命原理を理解し、個の尊重、新しい社会産業創成、自己革新の生き方を身につけてください。 |
キーワード |
生命科学、高分子化学、教養・哲学、システム論、社会産業とサステナブル人間科学 |
オフィスアワー |
月曜日 14:30-18:00※メールでアポイントメントをとってくだされば、他の日時でも対応可能。mshmz@cc.tuat.ac.jp, yatomi@cc.tuat.ac.jp |
備考1 |
細胞や人間(自分)のシステムを理解するための実習を行います(授業の場所が異なるので注意)。 |
備考2 |
カリキュラムの順番は変更する可能性あり。 |
参照ホームページ |
http://celltobody.sandvox.net/ |
開講言語 |
日本語 |
語学学習科目 |
更新日付 |
2020/05/09 18:42:13 |