科目名[英文名]
無機化学Ⅱ   [Inorganic Chemistry Ⅱ]
区分 工学部専門科目  選択必修   単位数 2 
対象学科等   対象年次 24  開講時期 1学期 
授業形態 1学期  時間割番号 022370
責任教員 [ローマ字表記]
前田 和之   [MAEDA Kazuyuki]
所属 工学部 研究室   メールアドレス

概要
【目的】私達の生活は様々な元素を含む多くの物質・材料により支えられており、元素の性質は周期律と関連付けて理解することができる。本講義では元素の周期性を理解するとともに、典型元素の単体及びその代表的な化合物の構造、性質、反応性などを周期表の族や周期と関連付けて学ぶことを目的とする。
【概要】無機化学Iで学習した電子の電子配置や化学結合の原理に基づき、化学の基礎となる周期律と関連付けた典型元素の化学を理解する。周期表の族や元素ごとの各論的内容が大きなウエートを占める。元素、化合物の特徴を理解するため、適宜小テストやレポートを課す。また、こうした典型元素が活躍する無機化学、無機材料におけるトピックスについても紹介する。
到達基準
元素の周期性を理解し、周期表の各族ごとに元素やその代表的化合物の基本的な特徴を理解できること。
本科目のディプロマ・ポリシーの観点:履修案内のカリキュラムマップを参照のこと。
授業内容
第1回 ガイダンス、元素の周期性
 電子配置と元素の種類、周期表
第2回 酸と塩基
 ブレンステッド酸・塩基、オキソ酸、ルイス酸・塩基、HSAB則
第3回 酸化と還元
 酸化還元電位と熱力学、酸化還元安定性と図による表示
第4回 水素 
 総論、製造と用途、水素の化合物
第5回 1族元素
 総論、製造と用途、代表的な化合物
第6回 2族元素
 総論、製造と用途、代表的な化合物
第7回 13族元素
 総論、製造と用途、代表的な化合物、ホウ素の水素化物
第8回 14族元素
 総論、製造と用途、代表的な化合物、様々な構造の炭素、ケイ素-酸素化合物
第9回 典型元素の利用、トピックス(1)
 材料における典型元素のトピックス紹介
第10回 15族元素
 総論、製造と用途、代表的な化合物、窒素の酸化物とオキソアニオン
第11回 16族元素
 総論、製造と用途、代表的な化合物、酸化物
第12回 17族元素
 総論、製造と用途、代表的な化合物、ハロゲン化物
第13回 18族元素
 総論、産出と用途、希ガスの化合物
第14回 典型元素の利用、トピックス(2)
 自然界、生体における典型元素のトピックス紹介
第15回 内容まとめ
     期末試験
履修条件・関連項目
学科専門基礎科目の無機・分析化学に区分される科目である。本科目の履修にあたっては無機化学I、物理化学I、分析化学を履修していることを前提とする。また、無機化学IIIの履修に必要な授業内容である。
授業時間 30 時間に加え、配布した講義資料や参考書を参照し、本学の標準時間数に準ずる予習と復習を行うこと。
テキスト・教科書
特定の教科書は使用しないが、授業内容は概ね下記の2つの参考書に沿う。必要に応じて適宜プリント等を配布する。
参考書
「コットン・ウィルキンソン・ガウス 基礎無機化学(第3版)」 培風館
「シュライバー・アトキンス 無機化学(第6版)」(上) (下) 東京化学同人
成績評価の方法
成績は平常点(5%)、小テストまたは課題レポート(65%)、及び学期末オンラインテスト(全講義範囲、30%)から総合的に判断する。
教員から一言
有機化学や遷移金属の化学では、基本的な原理、概念を理解すれば個々の各論はその延長として捉えられることが少なくありません。一方、本講義で取り扱う典型元素の化学は、周期表の族や元素ごとに大きく性質が異なるため、どうしても個別に論じる必要があり各論が中心になりがちです。しかし、元素ごとのユニークな性質を周期表と電子配置に基づいて理解することで、その個性を活かした材料開発や物性発現へと繋がっていく可能性があります。興味のある元素や化合物について、図書館で調べるなど自主的な取り組みを期待します。
キーワード
周期律、周期表、典型元素
オフィスアワー
教員居室:新1号館413号室、オフィスアワーは特に定めず、原則として在室時は質問等受け付ける。
備考1
備考2
参照ホームページ
開講言語
日本語
語学学習科目
更新日付
2020/05/11 11:57:27