科目名[英文名]
自然環境資源学特論Ⅱ   [Special Lecture on Environmental Science and Natural ResourcesⅡ]
区分   選択必修   単位数 2 
対象学科等   対象年次 1  開講時期 3学期 
授業形態 3学期  時間割番号 05ec0116
責任教員 [ローマ字表記]
四方 俊幸, 足立 泰久, 宮澤 光博   [SHIKATA Toshiyuki, ADACHI Yasuhisa, MIYAZAWA Mitsuhiro]
所属 農学部 研究室   メールアドレス

概要
この科目は二名の教員による集中講義で行われる。二名の教員の担当分野の概要を以下に示す。

宮澤光博担当分野i):生物は光を利用した機能を獲得して進化しました。その代表的な例は、可視光の吸収を行う植物の光合成や動物の視覚の獲得と考えられます。また一部の生物では、光の干渉を利用して構造色を作ることに成功しています。節足動物の中には、偏光機能まで獲得した種もあります。本講義では様々な電磁波の性質を整理すると共に、生物と光の関りを物質と電磁波の相互作用という観点で解説をします。

足立泰久担当分野ii):水環境や土壌、あるいは食品や紙パルプなど生物資源で対象とする材料を扱う上で、水理学的な要素を組み込んだコロイド界面現象の動的扱いが有効であることを、コロイド界面科学の歴史的展開を交えて学ぶ。

この科目は、環境資源科学を物理化学的な観点から理解する科目に位置する。
到達基準
二名の教員の個別の基準

i)普段目にしている生物の機能や形質を、物質と光の作用という視点で見つめなおし、資源物質の新しい利用技術や応用を考えるきっかけを作りましょう。

ii)土壌、微生物、食品、紙パルプ、水環境など生物資源の多様な現象を理解する基礎の一つに、熱力学と移動現象論があることを知り、コロイドの凝集を題材にその重要性を理解できる。
授業内容
二人の教員が以下の項目について解説する。
i)
(1) 電磁波の一般的性質〜γ線、X線、紫外線、可視光線、近赤外線、赤外線などの特性と活用
(2) 光の吸収と動物の色覚および色の効果
(3) 光の干渉と生物が作る構造色のメカニズム
(4) 光の偏光と節足動物の偏光メカニズム
(5) 蛍光のメカニズムと魚類や両性類のバイオ発光

ii)
(1) 生物資源におけるコロイド界面現象
(2) ブラウン運動と拡散
(3) 凝集速度論
(4) コロイド分散系の安定性
(5) 高分子吸着とコロイドの凝集への関わり

履修条件・関連項目
 基礎的な物理化学、水理学の知識を有していることが望ましいが、必要に応じてその都度解説を行う。
 授業時間30時間に加え、配布した講義資料や参考書を参照し、本学の標準時間数に準ずる事前事後学習を行うこと。
テキスト・教科書
特になし。
参考書
講義の最中に、関連する最近の原著論文をいくつか紹介し解説を行う。
成績評価の方法
二名の教員による個別の評価
i)講義時間中に作成するレポート(本人の講義ノートを参照することは可)の内容を評価する(100%)。

ii)毎回の講義でレポートを課し、成績評価は試験(100%)による。
教員から一言
二名の教員によるコメント
i)何気ない普段の生活には、常に様々な光の性質が関わっていることを考えてみましょう。

ii)凡人は天才に学べ。アインシュタインのブラウン運動の理論を極めると多様で多彩なコロイド科学の世界が見えてくる。
キーワード
電磁波、光の性質、生物機能、ブラウン運動、コロイド、フロック
オフィスアワー
初回の講義で連絡する。
備考1
備考2
参照ホームページ
開講言語
日本語
語学学習科目
更新日付
2020/09/11 8:59:10