科目名[英文名]
自然環境資源学特論Ⅵ   [Special Lecture on Environmental Science and Natural ResourcesⅥ]
区分   選択必修   単位数 2 
対象学科等   対象年次 1  開講時期 3学期 
授業形態 3学期  時間割番号 05ec0120
責任教員 [ローマ字表記]
大地 まどか, 玉置 雅紀, 尾崎 宏和   [OHJI Madoka]
所属 農学部 研究室   メールアドレス

概要
本科目では、2名(玉置雅紀先生、尾崎宏和先生)の非常勤講師により、環境科学の実践的な内容に関する講義が行われる。

玉置先生は、福島第一原発事故を例として、放射性セシウムの森林や河川などの環境中での動態及び放射線による野生生物への影響、住民避難による生態系への影響に関する講義を行う。

尾崎先生は、重金属など有害微量元素による環境汚染の実態について講義する。実態解明に必要となる現地調査を想定し、模擬試料採取を実際に行いながらその基本事項を学習する。
到達基準
玉置先生:環境中での放射性セシウムの動き及び、原発事故により生物にどのような影響が出るのかについて理解できる。

尾崎先生:現代における環境汚染問題の実態と、試料採取方法(どこから取るか、いくつ取るかなど)について基本事項が理解できる。

本科目のディプロマ・ポリシーの観点:
本学HP(三つのポリシー)のカリキュラムマップを参照してください。
https://www.tuat.ac.jp/campuslife_career/campuslife/policy/
授業内容
本科目は担当講師のオムニバス形式の講義で実施する。
各講師の講義内容は以下の通りである。

玉置先生:
(1)放射性物質とは何か
(2)放射性物質の基準値と根拠
(3)放射性物質の環境中での動態(1)
(4)放射性物質の環境中での動態(2)
(5)放射線などによる生物への影響(1)
(6)放射線などによる生物への影響(2)
(7)住民避難による生物・生態系への影響

尾崎先生:
(1)環境問題とはどのようなことか
(2)有害微量元素による環境汚染の実態(1)
(3)有害微量元素による環境汚染の実態(2)
(4)慣習的方法を用いた試料採取方法の確認
(5)無作為抽出法の理解、無作為抽出法を用いた試料採取方法の理解
(6)上記2方法で得た測定結果例の統計ソフトによる比較
(7)試料はいくつ必要か:統計的な必要数の算出と実際の対応
履修条件・関連項目
専門科目に区分される選択科目である。
授業時間30時間に加え、配布した講義資料や参考書を参照し、本学の標準時間数に準ずる事前事後学習を行うこと。
テキスト・教科書
玉置先生:特になし
尾崎先生:特になし。資料を配布。
参考書
玉置先生:Studies on Radiation Effects from the Fukushima Nuclear Accident on Wild Organisms and Ecosystems. Global Environmental Research, 1&2, 73-82.
http://www.airies.or.jp/journal_GlobalEnvironmentalResearch_201705291027585.html

尾崎先生:Stephen Waite (2000) Statistical Ecology in Practice: A Guide to Analysing Environmental and Ecological Field Data, 440pp., Longman Group United Kingdom
成績評価の方法
各講師による講義の成績を各々50点満点で評価し、合計100点満点とする。

玉置先生:レポートの成績による評価 (100%)
尾崎先生:講義における参加態度 (30%)とレポート (70%)による評価
教員から一言
玉置先生:講義を通じて福島第一原発事故に関連する正しい知識を身につけていただき、自らが正確な情報の発信者になれるようにしてください。

尾崎先生:環境問題に携わるにあたって現場の理解は大切です。各種の事例を知るとともに、実態解明に必要となる試料採取方法の基本的事項を身につけてください。
キーワード
東日本段震災、福島第一原発事故、放射性物質、環境動態、生物・生態系影響、重金属汚染、ランダムサンプリング、統計的比較
オフィスアワー
随時
備考1
新型コロナウイルス感染拡大の影響によるシラバスの変更については、本科目のクラスルームから確認してください。
備考2
参照ホームページ
開講言語
日本語
語学学習科目
更新日付
2020/08/24 13:30:55