科目名[英文名]
有機材料物性特論Ⅱ   [Properties of Organic Materials II]
区分 後期課程科目  選択必修   単位数 2 
対象学科等   対象年次   開講時期 3学期 
授業形態 3学期  時間割番号 1080213
責任教員 [ローマ字表記]
下村 武史   [SHIMOMURA Takeshi]
所属 工学部 研究室   メールアドレス

概要
高分子は観るタイムスケールによって弾性体だったり、粘性体だったり、その性質が変化する。また、一般に粘性の高いシステムであるため、その特徴的なダイナミクスは観測が容易なタイムスケールに緩和現象として発現する。この緩和現象の物理的な理解は、高分子の力学物性のみならず、電気物性など相似性が高い他のシステムへの応用も可能である。本講義では、高分子の力学物性や電気物性を緩和現象というダイナミクスの観点から理解することを目的とする。
到達基準
弾性変形, 流動とはなにか, その特徴を説明できる。
粘弾性緩和スペクトルをばね, ダッシュポットを用いて説明できる。
線形応答理論が説明できる。
流動, ゴム, ガラス各領域の力学特性について説明できる。
本科目のディプロマ・ポリシーの観点:履修案内のカリキュラムマップを参照すること。
授業内容
1.授業の進め方、ガイダンス
2.ひずみと応力
3.弾性変形と流動
4.エントロピー弾性
5.線形粘弾性と力学緩和
6.線形応答の一般論
7.緩和現象と共鳴現象
8.非線形粘弾性
9.無定形高分子の粘弾性
10.架橋高分子の粘弾性
11.ガラス状高分子の力学物性
12.複屈折と光弾性
13.強誘電性と圧電性
14.意見交換とプレゼンテーションI
15.意見交換とプレゼンテーションII


履修条件・関連項目
高分子・繊維物理などの高分子物理の基礎科目を習得していることが望ましい。授業時間30時間に加え、配布した講義資料や参考書を参照し、本学の標準時間数に準ずる予習と復習を行うこと。
テキスト・教科書
特に指定しない。
参考書
基礎高分子科学第2版(東京化学同人)、高分子の構造と物性(講談社)を参考にしてもらいたい。
成績評価の方法
オンライン教育における成績評価方法は、すべての出席を前提とし、双方向性を利用した学習意欲、小テストおよび課題、オンラインテスト等を総合的に評価し、本学が定める標準的な学修時間に相当する学修効果が認められる場合に単位を付与する。評価の割合は、課題50%およびオンライン期末テストまたは期末レポート50%で評価する。
教員から一言
現在の講師の研究内容とはあまり関係ありませんが、かつて主戦場にしていた緩和現象(主に電気的な)に関して、力学的な緩和現象を中心に講義を進めます。オンラインとなる可能性が高いため、そのつもりでシラバスは書かれています。
キーワード
高分子、緩和現象、ダイナミクス
オフィスアワー
授業終了後、随時対応する
備考1
備考2
参照ホームページ
http://web.tuat.ac.jp/~simo/
開講言語
日本語
語学学習科目
更新日付
2020/07/21 18:52:27