科目名[英文名]
樹木学実習   [Practice on Forest Dendrology]
区分   選択必修   単位数 1.5 
対象学科等   対象年次 3  開講時期 1学期 
授業形態 1学期  時間割番号 01rn3096
責任教員 [ローマ字表記]
小池 伸介, 赤坂 宗光   [KOIKE Shinsuke, AKASAKA Munemitsu]
所属 グローバルイノベーション研究院 研究室   メールアドレス

概要
目的: 森林の多様な環境や生物を扱うとともに、樹木の生態・生理を理解する上で、樹木を識別することが必要となる。そのためには、知識に基づいた樹木の分類技術が不可欠であり、その修得には経験(実習)が一番である。本実習では,森林の樹木に触れ、実習する時間をできるだけ多く設け、標高や微地形などの環境や管理前歴が異なる森林の現場で直接見て、触れて、それぞれの現場に出現する樹木の特徴、性質、名前を理解し、枝葉だけで同定可能になることを目的とする。
概要: 東京周辺の森林および群馬県のフィールドミュージアム(FM)で森林と接し、木本類の葉を採取し、樹木の生態・生理に基づき、樹木の分類についての知識を深める。
到達基準
葉部を中心にした樹木の枝のみで同定が可能になるようにするために、100種以上識別可能となるよう、200種前後の樹種を対象に各地で観察、採集する。同時に、それぞれの樹木のライフサイクル、樹木の生存戦略と生理特性、樹木と森林の構造、森林タイプの区分、森林の構造の発達様式、森林の発達段階と機能に関する知識なども習得し、幅広く樹木および樹木をはじめとする生物多様性を理解するとともに、森林生態系の科学的な見方を習得できる。
ただし、履修人数によっては観察する種数は減ります。

本科目のディプロマ・ポリシーの観点:
本学HP(三つのポリシー)のカリキュラムマップを参照してください。
https://www.tuat.ac.jp/campuslife_career/campuslife/policy/
授業内容
1回 4月12日(月)学内 1号館420号室 針葉樹と常緑広葉樹の種類と特徴
2回 4月19日(月)学内 1号館420号室 落葉広葉樹の種類と特徴
3回4月26日(月)多磨霊園 13:00
4回 5月10日(月)中間テスト 1号館420号室
5回 5月17日(月)FM多摩丘陵 平山城址公園駅13:30 森林の垂直構造と樹冠構造の確認高尾 
6回 5月24日(月)大谷山宿舎周辺(砂防実習終了後:夕方)
7回 5月24日(月)大谷山宿舎周辺(復習、夜間)  深山の樹木 多様な森林2 アカマツ林など
8回 5月25日(火)FM草木 大谷山宿舎8:30 深山の樹木 多様な森林3 ミズナラ林など
9回 5月25日(火)FM草木 午後 深山の樹木 多様な森林4 ギャップの樹木
10回 5月31日(月)青梅の森(時間未定) 
11回6月 7日(月)JR高尾駅北口13:12発小仏行きバス 
                 シイカシ林・人工林と林縁の植物
12回6月14日(月)学内 1号館420号室 針葉樹と常緑広葉樹の復習(31日あるいは8日が雨天時はこの日に実施)
13回6月21日(月)FM多摩丘陵 FM多摩丘陵研究棟前13:30 農用林としての二次林2
14回 6月28日(月)予備日(予備日未使用の場合は自習(学内の樹木を中心に))
15回7月5日(月) 復習とテスト、回答の確認 場所未定


*上記日程は天候や諸事情で変更することがあります。なお、5月のFM草木での実習は 全員参加すること。別途、案内を配布します。
履修条件・関連項目
初回にガイダンスを行う予定なので、必ず出席すること。体調不良等で参加できないものは、事前に連絡すること。
5月24日、25日(実習期間中の実習)の実習は、必ず出席すること(同時期開講の実習との重複履修はできません)。なお、状況によっては実施できない可能性もある、その場合には同じ日程で大学周辺で実習を行う可能性があります。
FM草木の宿泊に関して人数の制限があるため、履修希望者の人数によっては、履修制限を行うことがあります。
教育効果を高めるため、育林学実習とともに履修することを、強くお勧めします。
必須用具:実習に適した服装、軍手、剪定ばさみ、大きめのビニール袋を用意すること。
関連科目:森林生態学、森林施業論、森林立地学,樹木学、森林保護・樹木医学
なお、学習内容は、本学の標準時間数に準じている

テキスト・教科書
プリントを適宜、配布する。
参考書
性格や能力によって、使用すべき図鑑や写真集などの図書はかなり異なります。自分に合った本を選んで下さい。第1回目の授業でこれらの図書を現物で紹介します。詳しいものとしては「日本の野生植物(平凡社」「樹の花(山と渓谷社)」などがあります。大学の実習レベルでは「葉っぱで覚える樹木(柏書房)」「葉で分かる樹木(信濃毎日新聞社)」辺りが適当かもしれませんが、2000-3000円クラスで小型のものを携帯する程度で良いでしょう。自分専用の手書き図鑑を作るのがベストです。
成績評価の方法
成績評価は、テストにおいて樹木を識別できるかどうかを枝葉のサンプルで試験し、60%以上の得点で単位取得です。それ以外に、標本(5点満点)、スケッチなど(5点満点3回)とし、充実度および完成度により加点しますが、どちらも未提出はゼロです。なお、試験時には図鑑などの書籍やノートの持ち込みを認めますが、或程度の識別能力段階で、かつ使いこなしていないと、制限時間内にそれらを使用することは難しいです。
 2019年成績 S10、A7、B5、C3、D3、E4
(2020年度はオンラインのため、内容が異なります)
教員から一言
樹木同定の習得には語学と同じような積み重ねが大事です。FM草木を除けば1カ所の森林で出現する樹木は20-40種程度で、周囲の森を含めても多くて50種くらいです。毎回、かなりの樹種は重複して出現し、これらの同定を繰り返すことで覚えられます。最後に一気に覚えるというのは至難の業で、無理です。
キーワード
関東地方の樹木、多様性、環境傾度、同定、葉
オフィスアワー
教員委はメールで連絡
備考1
成績には関係しませんが、野外での安全確保のため出欠席をとります(FM草木を除く)。
全ての授業日で採集しますので、大きめのビニール袋、剪定ハサミを常に持参して下さい(初回含む)。標本作製には新聞紙や軟らかい紙の雑誌などを使います。
備考2
森林科学プログラムの必須科目である。
参照ホームページ
開講言語
日本語
語学学習科目
更新日付
2021/05/13 15:15:14