科目名[英文名]
計測・制御   [Measurement & Control]
区分 工学部専門科目  選択必修   単位数 2 
対象学科等   対象年次 24  開講時期 3学期 
授業形態 3学期  時間割番号 022262
責任教員 [ローマ字表記]
石田 寛   [ISHIDA Hiroshi]
所属 生物システム応用科学府 研究室   メールアドレス

概要
高度な医療を実現するためには、健康状態をチェックする検査キットや、心身の状態を計測する診断装置が必要となる。しかし、いかなる検査キット、診断装置計測器も、誤差ゼロで計測を行うことはできない。本講義では、誤差の取扱い方法や最小二乗推定など、計測工学の基礎を学ぶ。また近年では、様々な医用装置が自動化、ロボット化されている。本講義では、フィードバック制御や状態方程式など、装置の自動化に必要な制御工学の基礎も学ぶ。

本科目は、生体医用システム工学科の専門科目に該当する。

Google Classroomのクラスコード:4gysxvm
到達基準
(1)測定値の期待値や分散及び誤差の伝播を理解し、測定誤差を正しく見積もることができる。
(2)連立方程式において、未知数の数と式の数が一致しない場合にも、最小二乗解を求めることができる。
(3)フィードバック制御を理解し、PID制御器を設計することができる。
(4)システムの状態方程式をたて、状態量を推定することができる。
本科目のディプロマ・ポリシーの観点:履修案内のカリキュラムマップを参照せよ。
授業内容
第1回 イントロダクション:医用装置の実例を示し、計測工学、制御工学を学ぶ意義を理解する。
第2回 測定値の分布:標本抽出の概念を理解し、計測誤差の確率的取扱いや不偏分散の計算法を学ぶ。
第3回 測定値誤差:誤差の伝播、デジタル計測における測定誤差、サンプリング定理を学ぶ。
第4回 最小二乗法の基礎:連立一次方程式の最小二乗解、擬似逆行列について学ぶ。
第5回 最小二乗法の実際:特異値分解を使った逆行列計算、非線形最小二乗法について学ぶ。
第6回 ラプラス変換:制御システム設計に必要となるラプラス変換について学ぶ。
第7回 フィードバック制御:フィードバック制御の原理と、安定性の判別法を学ぶ。
第8回 中間演習テスト:第1回から第7回までの内容について理解度を確認する。
第9回 PID制御:PID制御の基礎とパラメータの設定法を学ぶ。
第10回 状態方程式:状態方程式を使った最適制御について学ぶ。
第11回 z変換:デジタル制御システム設計に必要となるz変換について学ぶ。
第12回 デジタル制御:離散時間システムの状態方程式について学ぶ。
第13回 カルマンフィルタ:カルマンフィルタを使った状態量推定について学ぶ。
第14回 粒子フィルタ:粒子フィルタを使った状態量推定について学ぶ。
第15回 期末演習テスト:第9回から第14回までの内容について理解度を確認する。
履修条件・関連項目
本講義は数学系科目や電気回路、電子回路で学んだ内容を基礎とするので、これらを受講していることが望ましい。授業時間30時間に加え、配布した講義資料や参考書を参照し、本学の標準時間数に準ずる予習と復習を行うこと。
テキスト・教科書
指定しない。
参考書
計測工学、計測システム工学、制御工学などの各種教科書を参考にすると良い。
成績評価の方法
中間演習テスト(50%)と期末演習テスト(50%)により成績を評価する。授業で扱った内容を正しく理解し、説明できることが評価のポイントとなる。
講義をオンラインで実施する場合には、評価方法を以下のように変更する。
毎回の出席を必須条件とし、講義中に出す課題の解答状況(30%)、中間レポート(30%)と期末演習テスト(40%)により成績を評価する。
教員から一言
数学的厳密性よりも、実感を伴って原理を理解できるような説明を心がけます。
キーワード
計測工学、制御工学、信号処理
オフィスアワー
毎週火曜日の13時から14時までをオフィスアワーとする。
備考1
備考2
参照ホームページ
開講言語
日本語
語学学習科目
更新日付
2021/10/01 13:15:22