科目名[英文名]
有機化学Ⅳ   [Organic ChemistryⅣ]
区分 工学部専門科目  選択必修   単位数 2 
対象学科等   対象年次 24  開講時期 3学期 
授業形態 3学期  時間割番号 022385
責任教員 [ローマ字表記]
齊藤 亜紀夫   [SAITO Akio]
所属 工学部 研究室   メールアドレス

概要
本講義は、有機化学IからIII(1年1学期から始まった一連の有機化学の基礎的な講義)の応用編であり、天然有機化合物由来のタンパク質や核酸、炭水化物、ビタミンなどの項目が中心となる。本講義を理解する上で、アミドやエステル、アルデヒドなどの各種カルボニル化合物や、アミン、リン酸などの知識が総合的に求められており、これまでに学んできた知識を確認し、次の項目へと進んでいくよう、予習・復習をすることが望ましい。
本科目は、パワーポイントを使用して講義形式で説明する。また、各回の講義で補助プリントを配布する。
Google Classroom クラスコード: spo6h2m
到達基準
1.アミンの性質や反応性、合成法を理解し説明できる。
2.生体関連物質(炭水化物やペプチド、核酸、ビタミン)の性質や反応性、合成法を理解し説明できる。
3.代謝経路について有機化学的観点から理解できる。

本科目のディプロマ・ポリシーの観点: 履修案内のカリキュラムマップを参照すること。
授業内容
第1回 アミンの性質・反応・合成法(20章:20.1〜20.4)
⇒アミンの性質(主に塩基性)と反応(主に求核反応)について学ぶ。
また、前章まで出てきた内容を基に、アミンの合成法を復習する。
第2回 複素環化合物の性質・反応・合成法(20章:20.5〜20.8)
⇒芳香族五員環及び六員環複素環化合物の構造、性質、反応について解説する。
また、多環式のものを含む複素環化合物の生体内での役割を学ぶ。
第3回 炭水化物の分類と立体化学(21章:21.1〜21.4, 21.15〜21.19)
⇒炭水化物の分類(単糖・二糖・多糖/アルドース・ケトース)及び単糖を中心にその立体化学を学習する。
また、生体内での炭水化物の役割や合成甘味料について紹介する。
第4回 単糖の性質・反応・合成法(21章:21.5〜21.14)
⇒単糖の性質(溶媒中での挙動・アノマー効果)、反応(酸化・還元・グルコシド化)、合成法(Kiliani-Fischer合成・Wohl分解)について解説する。
第5回 アミノ酸の性質・分離法・合成法(22章:22.1〜22.7)
⇒アミノ酸の性質(酸・塩基性・等電点)、分離法、合成法(HVZ反応、還元的アミノ化、Strecker合成など)を学ぶ。
第6回 ペプチドとタンパク質の性質・構造・合成法(22章:22.8〜22.17)
⇒ペプチド・タンパク質の構造・性質・合成法について学ぶ。
また、タンパク質の構造決定方法について解説する。
第7回 第1〜6回講義のまとめ
中間試験
第8回 有機反応における触媒作用(23章:23.1〜23.7)
⇒酵素は生体内での有機反応の触媒である。
そこで、酵素が関与する代表的な有機反応について解説する。
第9回 生体反応における触媒作用(23章:23.8〜23.12)
⇒前回の講義で学んだ触媒作用を基に、生体内での酵素の触媒作用について学習する。
第10回 補酵素(ビタミン)1 (24章:24.1〜24.4)
⇒ビタミン(ナイアシン、リボフラビン、チアミン、ビオチン)が関連する生体反応(酸化還元・アシル基転移・α-カルボキシ化)を解説する。
第11回 補酵素(ビタミン)2 (24章:24.5〜24.8)
⇒ビタミン(ビタミンB6、B12、葉酸、ビタミンK)が関連する生体反応(アミノ基転移・異性化・炭素転移・γ-カルボキシ化)を解説する。
第12回 代謝:異化(25章:25.1〜25.9)
⇒代謝の概要、及び脂肪・炭水化物・タンパク質の生体内での分解(異化)について解説する。
第13回 代謝:同化(25章:25.10〜25.18)
⇒クエン酸回路、糖新生、アミノ酸・テルペン(コレステロールを含む)の生合成(同化)について解説する。
第14回 核酸(26章)
⇒核酸の構造・性質、DNA・RNAの役割(遺伝やタンパク質の生合成)、遺伝子工学の基礎的内容を解説する。
第15回 第1〜14回講義のまとめ
期末試験
履修条件・関連項目
学科専門科目に区分され、学科が推奨する有機化学系科目である。
授業時間30時間に加え、教科書や配布資料を参照し、本学の標準時間数に準ずる予習と復習を行うこと。
有機化学IからIIIをすでに修得していることが望ましい。
テキスト・教科書
ブルース有機化学(下)第7版、化学同人ISBN978-4-7598-1585-6
参考書
一般的な生化学の教科書(例えばヴォートの基礎生化学もしくは生化学(上・下)など)が参考になる。
成績評価の方法
中間と期末(50%ずつ)での評価を基本の形とする。
ただし, 受講者の理解状況に応じて評価方法(主に得点の比重)を変えることがある。
教員から一言
有機化学I〜IIIに続く応用編であるため、関連する内容は講義中に指摘をするので、わからない人は必ずチェックしておくこと。また、テキストの該当箇所をよく読み、予習しておくとよい。
キーワード
アミン,複素環化合物,炭水化物,タンパク質,核酸,ビタミン,代謝
オフィスアワー
教官が在室していれば、質問等随時対応する(教員居室:1号館S209号室)
備考1
R2の成績分布:S X%, A X%, B X%, C X%, D X%
備考2
参照ホームページ
http://www.tuat.ac.jp/~akio-sai/index.html
開講言語
日本語
語学学習科目
更新日付
2021/09/08 16:38:35