科目名[英文名] | |||||
超伝導工学 [Advanced Superconductivity] | |||||
区分 | 前期課程科目 | 選択必修 | 単位数 | 2 | |
対象学科等 | 対象年次 | ~ | 開講時期 | 3学期 | |
授業形態 | 3学期 | 時間割番号 | 1060410 | ||
責任教員 [ローマ字表記] | |||||
山本 明保 [YAMAMOTO Akiyasu] | |||||
所属 | 工学部 | 研究室 | メールアドレス |
概要 |
※※Googleクラスルームのクラスコードは hnoyjan です。※※ 「超伝導」は、導体の電気抵抗が低温で消失する現象である。超伝導現象がカマリーン・オンネスによって初めて発見された1911年から、バーディーン・クーパー・シュリーファー(BCS)理論によって微視的な機構が解明される1957年までに、ほぼ50年の年月を要している。また、銅酸化物系や鉄系における高温超伝導発現機構は未だ詳らかでない。高圧下での水素高温超伝導(2015)やマジックアングル・グラフェン(2018)など、新超伝導物質の発見も続いている。一方で、他の機能材料では代替し得ないユニークな超伝導現象を応用することで、医療用MRIや粒子線加速治療は着実に普及が拡大しつつあり、超電導リニア中央新幹線も2027年に東京―名古屋間で先行開業を目指して建設が進められているほか、米Google社は超伝導プロセッサを搭載した量子コンピュータによる「量子超越性」を2019年に発表している。「超伝導工学」では、初学者を対象として、超伝導の基礎、現象、最先端研究と応用の3側面について学ぶとともに、物理現象と機能材料がどのように未来社会、SDGsに貢献し得るかを考えることを目的とする。 |
到達基準 |
以下の2つの超伝導に関する基礎的理解を到達基準に設定する。 (1)超伝導の現象論であるギンツブルグ・ランダウ理論 (2)超伝導の電磁特性と機器応用原理 「本科目のディプロマ・ポリシーの観点:履修案内のカリキュラムマップを参照してください。」 |
授業内容 |
第1回 はじめに: 超伝導とは 第2回 超伝導の現象論I 基本的性質とLondon理論 第3回 超伝導の現象論II 超伝導体の熱力学と臨界磁場 第4回 超伝導の現象論III 第1種/第2種超伝導 第5回 超伝導の現象論IV Ginsburg-Landau方程式 第6回 超伝導の現象論V 量子化磁束のピンニングと臨界状態モデル 第7回 超伝導の現象論VI 現象論のまとめ 第8回 超伝導材料I 金属系実用超伝導体 第9回 超伝導材料II 銅酸化物系高温超伝導体 第10回 超伝導材料III MgB2 第11回 超伝導材料IV 鉄系高温超伝導体、物質開発の最前線 第12回 超伝導応用I 高磁場応用 第13回 超伝導応用II センシング、パワー応用 第14回 超伝導応用III 近年の国際的動向と今後の展開 第15回 本講義のまとめ |
履修条件・関連項目 |
学部専門科目 量子力学(I)・(II)、熱統計力学 |
テキスト・教科書 |
プリントを使用する。 |
参考書 |
参考書 キッテル「固体物理学入門」12章 キッテル「熱物理学」7章、10章、12章 進んだ専門書 理論 M. Tinkham, “Introduction to superconductivity (2nd ed.)”, (邦訳有). 中嶋貞雄, 「超伝導入門(新物理学シリーズ 9) 」,(培風館). 材料 Pierre-Gilles de Gennes、「Superconductivity Of Metals And Alloys」(CRC Press) 伊原英雄, 戸叶一正, 「超伝導材料(材料テクノロジー19)」, (東京大学出版会). 村上 雅人、「高温超伝導の材料科学」(内田老鶴圃) |
成績評価の方法 |
期末試験:50%、レポート50% 90点以上はS、80点〜89点はA、70点〜79点はB、60点〜69点はC |
教員から一言 |
キーワード |
超伝導、電子格子相互作用、クーパーペア、ボース凝縮 |
オフィスアワー |
随時対応する |
備考1 |
備考2 |
参照ホームページ |
開講言語 |
日本語 |
語学学習科目 |
更新日付 |
2021/09/21 15:27:40 |