科目名[英文名]
動物行動学   [Veterinary Ethology]
区分   選択必修   単位数 2 
対象学科等   対象年次 2  開講時期 3学期 
授業形態 3学期  時間割番号 01VN2115
責任教員 [ローマ字表記]
佐藤 俊幸, 小山 哲史   [SATO Toshiyuki, KOYAMA Satoshi]
所属 農学部 研究室   メールアドレス

概要
【概要】なぜ、どのようにして、動物や人間がそういう行動をとるのか、行動の適応的意義(究極要因)とメカニズム(至近要因)について進化的観点から解説しする。獣医学コアカリキュラム「動物行動学」に関する内容に準拠し、4年次後期「動物行動治療学」の基礎となる講義である。
到達基準
【目標】性選択、血縁選択、そして包括適応度の概念を理解し、動物がなぜそのような行動をとるのか、深く洞察できる。基礎動物行動学および獣医動物行動学の基礎概念・知識を理解できる。

本科目のディプロマ・ポリシーの観点:
本学HP(三つのポリシー)のカリキュラムマップを参照してください。
https://www.tuat.ac.jp/campuslife_career/campuslife/policy/
授業内容
【第1回】イントロダクション:動物行動学とは?
      動物行動学とはどのような学問なのかを解説
【第2回】生存と行動:最適採餌戦略
      生存に関わる採餌戦略、防衛行動、環境への適応戦略を解説 
【第3回】繁殖と行動(1):雌雄の繁殖戦略の違い、最適性比
      動物の雌雄の繁殖戦略の違い、それに基づく最適繁殖戦略を解説
【第4回】繁殖と行動(2):性選択
      生存には不利に見える形質も繁殖に有利であれば性選択により進化することを解説
【第5回】動物の社会行動(1):進化的安定戦略
      最適な戦略は相手の戦略により変わり、進化的に安定な戦略が進化することを解説
【第6回】動物の社会行動(2):互恵的利他行動
      動物の協力行動の進化原理について解説
【第7回】動物の社会行動(3):包括適応度、血縁選択
      血縁選択による利他行動の進化について解説
【第8回】人間の行動(1)
      直立二足歩行、集団サイズの増加により知能が発達したことを解説
【第9回】人間の行動(2)
      人間の生存・繁殖戦略は動物の普遍的な行動原理に深く根差していることを解説
【第10回】獣医行動学(1):基礎から応用・臨床へ、鳥類の行動
      応用獣医行動学の展望を解説する。鳥の社会行動も解説する。
【第11回】獣医行動学(2):哺乳類の行動(1)
      原始的な哺乳類の社会行動を解説する
【第12回】獣医行動学(3):哺乳類の行動(2)
      社会性の発達した哺乳類の行動を解説する
【第13回】獣医行動学(4):問題行動の診断と治療
      問題行動の定義、診断と治療の基礎について解説する
【第14回】獣医行動学(5):動物福祉
      動物福祉、環境エンリッチメント、非侵襲的な行動の低福祉・高福祉指標を解説
【第15回】まとめ、試験と解答:
      これまでの内容を総括し、試験を実施。試験終了後、解答の解説も行う。
履修条件・関連項目
授業時間30時間に加え、教科書、参考書、配布資料を参照し、本学の標準時間数に準ずる60時間の予習と復習を行うこと。関連項目は生物学、進化学、生理学。
テキスト・教科書
Google Classroomからテキストとスライド、資料をダウンロードして利用。
コアカリ準拠の森 裕司 / 武内ゆかり / 内田佳子著「動物行動学」インターズー社も購入しておくと良い。
参考書
「行動生物学」、小原嘉明 著、培風館
「動物の社会:社会生物学・行動生態学入門(改訂版)」、伊藤 嘉昭 著、東海大学出版会
成績評価の方法
試験7割、平常点3割。毎回簡単な質問に回答し講義後に提出させ、理解度を評価し平常点とする。試験においては、基礎的な選択問題に正答できているかが評価のポイントとなる。
教員から一言
新しい見方、考え方によって違った世界が見えてくる科学のおもしろさを味わい、学びとってほしい。
キーワード
包括適応度、性選択、血縁選択、社会行動、獣医動物行動学
オフィスアワー
昼休み、夕方(アポを取る方が確実: 佐藤俊幸 tsatoh@cc.tuat.ac.jp; 小山哲史 skoyama@cc.tuat.ac.jp)
備考1
【新型コロナウイルス感染拡大の影響によるシラバスの変更については、本科目のクラスルームで確認してください。】
備考2
参照ホームページ
開講言語
日本語
語学学習科目
更新日付
2022/01/20 14:08:54