科目名[英文名]
遺伝子工学   [Gene Engineering]
区分   選択必修   単位数 2 
対象学科等   対象年次 3  開講時期 1学期 
授業形態 1学期  時間割番号 01bn3021
責任教員 [ローマ字表記]
松下 保彦   [MATSUSHITA Yasuhiko]
所属 学術研究支援総合センター 研究室 遺伝子実験施設東棟2階E17室  メールアドレス

概要
 応用生物科学の分野において、分子、細胞、個体から生物群集の活動、相互作用にいたる一連の生命現象と生物機能を理解するための分析力と考察力を身につけるためには、核酸やタンパク質などの生体内分子を遺伝子の機能という観点からどのように解析することができるかを理解することが重要である。
 本講義では、技術的にも知識的にも食品や植物保護、微生物学などの基盤となる遺伝子工学の解析法のうち、組換えDNA実験基礎技術、遺伝子発現の解析法、および遺伝子産物の機能解析法について解説する。
到達基準
・組換えDNA実験基礎技術について理解できるようになること。
・遺伝子のクローニングや遺伝子の機能解析など、組換えDNA実験基礎技術
を用いた研究について自分である程度実験計画ができるようになること。
・遺伝子発現の解析、および遺伝子産物の機能解析で用いられる代表的な実験手法の原理について理解できるようになること。

本科目のディプロマ・ポリシーの観点については、本学HP(三つのポリシー)のカリキュラムマップを参照してください。
https://www.tuat.ac.jp/campuslife_career/campuslife/policy/

授業内容
第1回 DNAの加工技術
 ・基礎知識の確認(核酸の構造など)、PCR法の原理、プライマーの設計
 ・逆転写反応によるcDNA合成

第2回 PCR法を用いたDNAの加工(1)
 ・欠失、融合、挿入、変異
 ・プライマーの設計

第3回 PCR法を用いたDNAの加工(2)
 ・欠失、融合、挿入、変異(つづき)
 ・PCR法を用いたプラスミドの加工
 ・プライマーの設計

第4回 遺伝子のクローニング法(1)
 ・遺伝子工学とは
 ・ゲノム、遺伝子、クローン、クローニング、ベクター、プラスミド

第5回 遺伝子のクローニング法(2)
 ・大腸菌の形質転換
 ・異なるDNA分子の組換え

第6回 遺伝子のクローニング法(3)
 ・異なるDNA分子の組換え(つづき)
 ・組換えDNA分子の検出

第7回 遺伝子発現の解析法(1)
 ・ノーザンブロット解析
 ・ウエスタンブロット解析、ELISA法

第8回 遺伝子発現の解析法(2)
 ・リアルタイム定量PCR法

第9回 遺伝子発現の解析法(3)
 ・リアルタイム定量PCR法(つづき)
 ・デジタルPCR法
 ・ディファレンシャルディスプレイ法

第10回 遺伝子発現の解析法(4)
 ・核酸の解析法概観
 ・マイクロアレイ、DNAチップ(GeneChip)

第11回 遺伝子発現の解析法(5)
 ・EST解析
 ・次世代型DNAシークエンサーの原理
 ・次世代型DNAシークエンサーによる遺伝子発現解析

第12回 遺伝子発現の解析法(6)
 ・次世代型DNAシークエンサーによるクロマチン免疫沈降解析
 ・タンパク質の解析法概観
 ・質量分析装置による遺伝子発現解析

第13回 遺伝子産物の機能解析法(1)
 ・遺伝子の機能解析法概観
 ・遺伝子の機能解析のポイント
 ・遺伝子産物量を変化させる解析法
 ・その他の解析法

第14回 遺伝子産物の機能解析法(2)
 ・その他の解析法(つづき)
 ・タンパク質と核酸の相互作用の解析法
  (酵母ワンハイブリッド法、サウスウエスタン法、クロマチン免疫沈降解析、
   フットプリント法、ゲルシフトアッセイ)

第15回 遺伝子産物の機能解析法(3)
 ・タンパク質とタンパク質の相互作用の解析法
  (酵母ツーハイブリッド法、ファーウエスタン法、 FRET法、BiFC法、
   免疫沈降法、質量分析装置の利用)
履修条件・関連項目
細胞・遺伝学、分子生物学を履修しておくことが望ましい。
講義時間30時間に加え、配布資料や参考書を使って本学の標準時間数に準ずる予習・復習を行うこと。
テキスト・教科書
classroom等に掲載する講義資料をもとに講義を行う。
参考書
「ワトソン 遺伝子の分子生物学」(第6版) 東京電機大学出版局
「ワトソン 組換えDNAの分子生物学」(第3版) 丸善
「これからのバイオインフォマティクスのためのバイオ実験入門」羊土社
「遺伝子工学の原理」 三共出版(ISBN978-4-7827-0637-4)
成績評価の方法
試験(40%)、レポートまたは小テスト(60%)によって評価する。
社会状況により試験が実施できない場合は、レポート(100%)とする。
教員から一言
興味をもったら、どんどん本を読み積極的に勉強する。出来れば原文(英文)の参考書を読み、英語になれること。
キーワード
クローニング、遺伝子増幅、遺伝子導入、ベクター、ライブラリー、次世代型ゲノムアナライザー、遺伝子発現の解析法、遺伝子産物の機能解析法
オフィスアワー
授業後またはメールでアポイントメントをとること。松下: ymatsu@cc.tuat.ac.jp
備考1
【新型コロナウイルス感染の影響による授業スケジュール等の変更については、本科目のクラスルームでご確認ください。】
備考2
過去の成績分布は以下のとおり。
R3 (2021) S 54%, A 37%, B 4%, C 1%, D 1%, E 3%
R2 (2020) S 33%, A 35%, B 20%, C 3%, D 7%, E 2%
R2 (2020) S 33%, A 35%, B 20%, C 3%, D 7%, E 2%
R2 (2020) S 33%, A 35%, B 20%, C 3%, D 7%, E 2%
R1 (2019) S 30%, A 51%, B 12%, C 4%, D 0%, E 3%
H30 (2018) S 34%, A 38%, B 16%, C 8%, D 0%, E 4%
H29 (2017) S 38%, A 28%, B 18%, C 6%, D 4%, E 6%
H28 (2016) S 24%, A 28%, B 18%, C 20%, D 8%, E 1%
H27 (2015) S 29%, A 12%, B 41%, C 17%, D 0%, E 1%
H26 (2014) S 23%, A 31%, B 25%, C 16%, D 3%, E 2%
H25 (2013) S 19%, A 19%, B 25%, C 19%, D 8%, E 10%
H24 (2012) S 16%, A 17%, B 14%, C 24%, D 15%, E 14%
H23 (2011) S 9%, A 20%, B 19%, C 39%, D 13%
H22 (2010) S 12%, A 17%, B 27%, C 23%, D 21%
H21 (2009) S 6%, A 42%, B 33%, C 4%, D 15%
H20 (2008) S 3%, A 32%, B 50%, C 11%, D 4%
H19 (2007) S 15%, A 24%, B 30%, C 20%, D 11%
H18 (2006) S 27%, A 33%, B 21%, C 13%, D 6%
参照ホームページ
開講言語
日本語
語学学習科目
更新日付
2022/01/31 13:18:29