科目名[英文名]
農薬科学   [Pesticide Science]
区分   選択必修   単位数 2 
対象学科等   対象年次 3  開講時期 3学期 
授業形態 3学期  時間割番号 01bn3032
責任教員 [ローマ字表記]
笠原 博幸   [KASAHARA Hiroyuki]
所属 農学部 研究室   メールアドレス

概要
 農薬は食糧の生産性向上と安定供給に大きな貢献をしているにもかかわらず、マイナス面ばかりが誇張され評価されている感がある。本講義では作用機構と選択性のしくみを中心に、農薬の歴史、薬剤の施用方法や安全性評価の方法などについて学び、食糧生産において農薬の果たす役割を理解する。
到達基準
・農業環境の特殊性を理解している
・農薬の作用機構を学び、選択性の根拠を理解している
・安全性を確保するためのしくみと考え方を理解している

本科目のディプロマ・ポリシーの観点:
本学HP(三つのポリシー)のカリキュラムマップを参照してください。
https://www.tuat.ac.jp/campuslife_career/campuslife/policy/
授業内容
1.農業と農薬(イントロダクション)
2.農薬の作用機構と選択性(殺虫剤-1 神経系作用性薬剤)
3.農薬の作用機構と選択性(殺虫剤-2 エネルギー代謝阻害剤)
4.農薬の作用機構と選択性(殺虫剤-3 昆虫生育制御剤、その他)
5.農薬の作用機構と選択性(殺菌剤-1 細胞膜および細胞壁の阻害剤、エネルギー代謝阻害剤)
6.農薬の作用機構と選択性(殺菌剤-2 紡錘糸形成阻害剤、農業用抗生物質)
7.農薬の作用機構と選択性(殺菌剤-3 宿主抵抗性誘導剤、その他)
8.農薬の作用機構と選択性(除草剤-1 ホルモン作用撹乱型除草剤、光合成の阻害剤)
9.農薬の作用機構と選択性(除草剤-2 光色素生合成阻害剤、栄養代謝阻害剤)
10.農薬の作用機構と選択性(除草剤-3 その他の薬剤、選択性の発現機構、除草剤抵抗性雑草)
11.農薬の作用機構と選択性(植物生長調節剤、フェロモン剤)
12.製剤
13.農薬の開発
14.農薬の安全性
15.まとめ、期末試験
履修条件・関連項目
関連科目:植物保護学、生理活性物質化学、生物相関学、バイオロジカルコントロールなど
本学の標準時間数に準ずる事前、事後学習を行うこと
テキスト・教科書
「農薬の科学ー生物制御と植物保護ー」桑野・首藤・田村編著(朝倉書店)に沿って講義する。
スライドのハンドアウトをClassroomにアップするので、ダウンロードしてください。
参考書
「変わりゆく農薬:環境ルネッサンスで開かれる扉」深見浩(化学同人)
「植物を守る 生物資源から考える21世紀の農学」(京都大学学術出版会)
個々の話題の参考書はその都度、紹介する。
成績評価の方法
講義内容に関するレポートと農薬化学に関連する新聞や雑誌の記事についてのレポート(30%×2)、期末テスト(20%)と各回講義の最後に行うアンケート(20%)により評価する。
詳細は初回に説明する。
教員から一言
「農薬」は有機合成化学や天然物有機化学だけでなく、生化学、分析化学、環境化学、昆虫・植物・動物・微生物の生理学、植物病理学、土壌学、水文学などさまざまな視点から考える必要があります。逆に言えば、各人がこれまでに学んできた知識で「農薬」を考えることができ、そこから新しい発想が生まれてくると思います。小生の専門が有機化学なので化学的な視点が中心になりますが、化学が得意でない人でも考えてもらえるような、化学構造に興味を持ってもらえるような講義にしていきたいと思います。
キーワード
農薬、植物保護、生物制御
オフィスアワー
講義内容に関する質問や意見は講義終了後かメールで受け付けます。研究室でゆっくり話したい場合にはメールで日程調整をしましょう。
備考1
新型コロナウイルス感染拡大の影響によるシラバスの変更については、本科目のクラスルームから確認してください。
備考2
参照ホームページ
開講言語
日本語
語学学習科目
更新日付
2022/03/04 21:52:05