科目名[英文名] | |||||
環境計測学 [Environmental Measurements] | |||||
区分 | 選択必修 | 単位数 | 2 | ||
対象学科等 | 対象年次 | 1~ | 開講時期 | 3学期 | |
授業形態 | 3学期 | 時間割番号 | 01en1006 | ||
責任教員 [ローマ字表記] | |||||
奥野 剛史, 安藤 恵介 [OKUNO Tsuyoshi, ANDO Keisuke] | |||||
所属 | 農学府 | 研究室 | メールアドレス |
概要 |
環境資源科学科の学科基礎科目に位置付けられている。 a.概要: 計測の基礎理論、国際単位系、不確かさ(測定誤差)と信頼性、測定値の統計的取り扱い、いろいろな物理量や化学量の計測法、などについて学ぶ。実験で様々な機器を扱う場合や、実験計画を立て計測するために、計測に関する理論と技術を学ぶ。 b.目標: 計測の共通的基礎と応用への指針を体系化して理解できるようにする。その結果、科学的思考に必要な事実や現象を量的に捉えられることを目標とする。 |
到達基準 |
SI基本単位、不確かさ、最小二乗法など、計測データを適切に処理できる知識と能力をみにつけることができる。2年次以降の実験種目や卒業研究などで必須の基本である。また、代表的な信号計測や信号処理の方法や概念について理解する。2年次以降で新規に学ばねばならない計測に関する手法は多々生じるが、自ら調べて学び取れる能力を身につけることができる。 本科目のディプロマ・ポリシーの観点 本学HP三つのポリシーのカリキュラムマップを参照してください。 URL: https://www.tuat.ac.jp/campuslife_career/campuslife/policy/ |
授業内容 |
第1回 オリエンテーション: 計測がかかわる様々な分野を紹介し、授業の進め方について説明する。計測はすべての科学技術の基本であることを認識する。 (第1章p1) 第2回 統計 その1: 得られた計測結果はしばしば統計的に処理する必要がある。そのような計測に関わる基礎として、度数分布表やヒストグラムなどの統計に関する基礎を説明する。 (第5章p58-62) 第3回 統計 その2: 統計に関する基礎として、相関係数や分散および標準偏差などについて説明する。 (第5章p58-62) 第4回 SI基本単位: 基本単位と単位系について述べ、統一性を与えるための国際単位系が設定されたことについて説明する。 (第1章p2-6) 第5回 SI単位: SI基本単位に引き続き、組立単位や接頭語などについて述べる。また、物理量間の演算と次元式について説明する。(p7-14) 第6回 不確かさ(測定誤差): ある測定対象から測定値を得るとき、実際に得られる値(測定値)は測定のたびに違いを生じる。これを不確かさ(誤差)とよぶ。不確かさ(誤差)の原因、および、測定値の統計的分布について説明する。(第2章p15-16) 第7回 正規分布: 多数回の測定値は平均値のまわりに正規分布すると考えられる。正規分布の性質や取り扱いについて説明する。(p23-31) 第8回 演習: ここまでの範囲の演習を行う。 第9回 間接測定の不確かさの計算: 求めたい値を直接に計測することはできない場合に、間接測定をすることになる。その場合の不確かさの導き方について説明する。 (p32-34) 第10回 有効数字: 合成不確かさや相対不確かさの計算の仕方について述べる。また、有効数字の考え方を説明する。(p17-22) 第11回 最小二乗法: 有効数字と算術平均について意味を明確にし、最小二乗法について説明する。最小二乗法は計測の統計処理の中心的手法であるので、いくつかの例について実際に計算を行い練習する。(第3章p35-50) 第12回 計測システム: 測定対象の持っているいろいろな情報を、各種センサを用いて扱いやすい他の物理量に変換し、信号伝送と信号処理を行うことにより計測システムは成り立っている。そして、得られた計測信号は、アナログ信号処理やデジタル信号処理がなされて最終的な結果となる。アナログとデジタル、10進数と2進数といった情報と信号処理の形態について述べる。(第8章、第9章) 第13回 信号変換の方式とセンサ: 電気電子式センサの基本物理量変化について言及し、抵抗変化と容量変化による計測について説明する。 (第7章) 第14回 いろいろなセンサ: 圧電効果、ゼーベック効果、光学検出センサなど、各種代表的なセンサとその原理について説明する。 (第6章) 第15回 期末試験: 第1回から第14回の範囲で出題する。 |
履修条件・関連項目 |
履修条件はなし。2年次の環境資源科学実験に強く関連しています。 授業時間に加え、配布した講義資料や参考書を参照し、本学の標準時間数に準ずる予習と復習を行うこと。 |
テキスト・教科書 |
a) 計測システム工学の基礎 西原、山藤、松田 著 森北出版。 b) 計測工学 前田、木村、押田 著 コロナ社 |
参考書 |
上記a)b)のうちどちらか一方を手元で参照できることをすすめます。もう一方を参考書と考えてください。 |
成績評価の方法 |
期末試験の点数(50%)と平常点(授業中に実施する実験、演習、レポート、発表などの状況,50%)で評価します。積極的な授業参加が必須です。 |
教員から一言 |
本科目は学生実験や卒業研究での実験、さらに、卒業後の技術研究・開発の基盤となるものである。計測の考え方と手法を十分身につけてほしい。 |
キーワード |
単位と標準、不確かさ、測定精度、統計的処理、最小二乗法、計測システム、信号変換、センサ |
オフィスアワー |
非常勤講師なので、授業直後を有効に使ってください。メールは okunotsuyoshi(アットマーク)uec.ac.jp です。 |
備考1 |
授業内容中の教科書該当ページはおおよその目安になります。 |
備考2 |
新型コロナウイルス感染拡大の影響によるシラバスの変更については、本科目のクラスルームから確認してください。 過去の成績分布は以下のとおり。 R3(2021) S12%, A32%, B21%, C15%, D21% H29(2017) S11%, A24%, B37%, C24%, D5% H28(2016) S13%, A29%, B29%, C29%, D0% H27(2015) S10%, A32%, B28%, C30%, D0% |
参照ホームページ |
開講言語 |
日本語 |
語学学習科目 |
更新日付 |
2022/03/23 9:58:53 |