科目名[英文名] | |||||
化学結合論 [Theory of Chemical Bonding] | |||||
区分 | 選択必修 | 単位数 | 2 | ||
対象学科等 | 対象年次 | 2~ | 開講時期 | 1学期 | |
授業形態 | 1学期 | 時間割番号 | 01en2008 | ||
責任教員 [ローマ字表記] | |||||
高栁 正夫 [TAKAYANAGI Masao] | |||||
所属 | 連合農学研究科 | 研究室 | 連大棟202号室 | メールアドレス |
概要 |
選択必修の学科基礎科目である。 環境科学や資源科学などで取り扱う物質を理解するうえで必要な,原子や分子,物質の構造についての基礎知識を学び,これらを量子化学的に眺めることを身につけることを目標とする。 まず,原子の電子構造・エネルギー・性質が,原子核と電子に関するいくつかの簡単な概念を導入することにより統一的に説明できることを述べる。次に,原子と原子の間に化学結合ができる理由や化学結合の種類について説明する。さらに,化学結合の様式と分子の構造の関係についても述べる。分子が集まって物質となる際に,分子と分子がどのような相互作用をして集まるのか,分子間に働く相互作用が物質の構造や性質にどのような影響するかについても,簡単に触れる。 |
到達基準 |
(1) 量子化学的な考え方に基づいて,①原子の構造,②原子の電子配置,および③原子の性質が電子配置に支配される原理,を理解し,説明できる。 (2) 量子化学的な考え方に基づいて,①化学結合ができる原理,②化学結合の種類,③化学結合と分子構造の関係,を理解し,説明できる。 (3) 物質の成り立ちや存在形態と分子間に働く力の関係を理解し,説明できる。 本科目のディプロマ・ポリシーの観点: 本学HP(三つのポリシー)のカリキュラムマップを参照してください。 http://www.tuat.ac.jp/campuslife_career/campuslife/policy/ |
授業内容 |
この講義は原則対面で行う。しかし、感染状況や担当教員の都合により、リアルタイムオンライン、オンデマンドなどのリモート講義とする場合もあるので、通知に注意すること。 各回,教科書の該当の章を予習してあることを前提として,講義では教科書の重要ポイントや難しいポイントの解説,ならびに関連事項の紹介を行います。適宜,討論や演習も行います. 第1回(4月12日)序論:この講義の位置づけ/目標/進め方 化学結合論の発展の過程(教科書,第1章) 第2〜3回(4月19日,26日)原子のしくみと量子論の基礎(教科書,第2章) 第4〜5回(5月10日,17日)原子における電子の状態(教科書,第3章) 第6回(5月24日)シミュレーション演習1:水素原子の軌道の計算 第7〜9回(5月31日,6月7日,14日) 二原子分子と化学結合(教科書,第4章) 第10〜11回(6月21日,28日)多原子分子の結合と構造(教科書,第5章) 第12回(7月5日)シミュレーション演習2:水素分子の結合の計算 第13〜14回(7月12日,19日)金属錯体と配位結合(教科書,第6章) 第15回(7月26日)分子の集積と結合(教科書,第7章) 期末試験(8月2日) |
履修条件・関連項目 |
高等学校レベルの「化学」と「物理」の知識があると,講義内容の理解が容易です。 授業時間30時間に加え,教科書や配布した講義資料を参照して本学の標準時間数に準ずる予習と復習を行うこと。 |
テキスト・教科書 |
松林玄悦著,化学結合の基礎 第2版,三共出版 講義に用いる図表等のうち教科書に掲載されていないものについては,プリントにして配布します. |
参考書 |
ピメンテル他著,千原他訳「化学結合-その量子論的理解-」東京化学同人(絶版) 阿武聡信 他「現代物理化学」培風館 中田宗隆「化学結合論」裳華房 中田宗隆「化学-基本の考え方13章 第2版」東京化学同人 中田宗隆「量子化学-基本の考え方16章」東京化学同人 |
成績評価の方法 |
レポート(3回程度),毎回の講義時にclassroom上で行う確認テスト,期末試験により評価する。 (レポート20%,確認テスト20%,期末試験60%) 期末試験の過去問(3年分)を配布する 過去の実績(令和1年度までは,物理化学Bとして開講) 令和3年度 S: 16%, A:18%, B:32%, C:29%, D:5% 令和2年度 S: 8%, A:33%, B:34%, C:15%, D:10% 令和1年度 S: 17%, A:32%, B:19%, C:27%, D:5% 平成30年度 S: 11%, A:24%, B:30%, C:30%, D:5% 平成29年度 S: 14%, A:17%, B:35%, C:24%, D:10% 平成28年度 S: 16%, A:14%, B:42%, C:25%, D:3% 平成27年度 S: 10%, A:22%, B:31%, C:24%, D:13% 平成26年度 S: 15%, A:19%, B:24%, C:32%, D:10% 平成25年度 S: 5%, A:27%, B:24%, C:29%, D:15% |
教員から一言 |
化学というと,むやみやたらと「覚える」ことを要求される科目だと思っている学生が多いのではないだろうか。実は原子・分子・物質の構造や性質は,いくつかの基本的な原理に支配されている。それら限られた数の原理を理解して,その原理にしたがって考える習慣が身につけば,無闇に「覚える」必要はなくなるし,自然がいかに体系的に美しくできているかが見えてくると思う。 |
キーワード |
原子の構造 化学結合 分子の構造 物質の構造 量子化学 |
オフィスアワー |
火曜3限(12:30-14:30),その他の時間でも都合がつけば受け付けます。できるだけ事前連絡をお願いします。 |
備考1 |
備考2 |
参照ホームページ |
開講言語 |
日本語 |
語学学習科目 |
更新日付 |
2022/03/05 18:24:53 |