科目名[英文名] | |||||
資源分解・廃棄学 [Resource Degradation and Waste Disposal] | |||||
区分 | 選択必修 | 単位数 | 2 | ||
対象学科等 | 対象年次 | 3~ | 開講時期 | 4学期 | |
授業形態 | 4学期 | 時間割番号 | 01en3052 | ||
責任教員 [ローマ字表記] | |||||
橘 熊野, 金野 尚武, 小瀬 亮太, 吉田 誠 [KONNO Naotake, KOSE Ryota, YOSHIDA Makoto] | |||||
所属 | 農学部 | 研究室 | メールアドレス |
概要 |
本講義は、2部構成となっています。 (橘) 合成高分子(プラスチック)は現在社会に必要不可欠な材料となる一方、プラスチックの大量消費と廃棄が原因となる環境汚染が喫緊の問題となった。そのため、国連では「持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals : SDGs)」が採択され、欧州では循環経済(Circular Economy : CE)が提唱されている。我が国においても「循環型社会形成推進基本法」の制定や「大阪ブルーオーシャンビジョン」の提唱など積極的に取り組んでいる。本講義では、プラスチックによる環境問題として、「化石資源の大量消費」と「環境流出」について講義した後、その解決策としてのバイオベース材料、生分解性材料、プラスチックリサイクルについて講義する。 (金野) 再生可能な生物資源の有効活用は、環境負荷が少ない循環型社会の構築に向けて重要な課題です。生物資源の中心である木材の構造や性質、微生物による酵素分解について示し、生物資源の有効利用について考えていきます。 |
到達基準 |
(橘) (1) プラスチックによる環境問題と解決方法を理解する。C〜A (2) 上記に加えて、バイオベース材料・生分解性材料・プラスチックリサイクルの現状と課題について正しく説明できるようになる。B〜A (3) プラスチックによる環境問題と解決方法について、自らの考えを提示できるようになる。A〜S (金野) 木材を中心とした植物の構成成分と菌類による分解機構に関する基本的事項を理解した上で、生物資源の有効活用法を考えられるようになることを到達目標とします。 本科目のディプロマ・ポリシー上の観点: 本学HP三つのポリシーのカリキュラムマップを参照してください。 URL: https://www.tuat.ac.jp/campuslife_career/campuslife/policy/ |
授業内容 |
(橘) 以下の事項について講義します。 ① プラスチックが引き起こす環境問題 ② バイオベース材料 ③ 汎用プラスチックのバイオマス化 ④ 非可食バイオマスからのバイオベース材料 ⑤ 環境中でのプラスチックの生分解 ⑥ 市販されている生分解性プラスチック ⑦ 生分解性プラスチックの課題 ⑧ プラスチックリサイクル (金野) 第1回 生物資源利用の重要性と課題 第2回 多糖の種類と分布 第3回 糖質の機能 第4回 木材の組織構造とその成分 第5回 生物資源の酵素分解 第6回 きのこの分類と生態 第7回 きのこと木材腐朽 |
履修条件・関連項目 |
配布した講義資料や参考書を参照し、本学の標準時間数に準ずる予習と復習を行うこと。 |
テキスト・教科書 |
(橘) 講義資料等を配付します。 (金野) スライドのコピーを配布する。 |
参考書 |
(橘) 持続可能社会をつくるバイオプラスチック(CSJカレントレビュー), 日本化学会編集, 化学同人, ISBN : ?978-4759813944 生分解性高分子材料の科学, 辻秀人著, コロナ社, ISBN : 978-4339066005 (金野) 講義内で適宜紹介する。 |
成績評価の方法 |
それぞれの教員の成績評価方法は以下のとおりです。両教員ともに50点満点で採点し、それを合算したものに基づき成績評価します。 (橘) 各講義終了後に提出するレポートの内容から評価します。 (金野) レポート(70%)と講義ごとの小テスト(30%)で評価する。 |
教員から一言 |
(橘) プラスチックが引き起こす環境問題はマスメディアやインターネットにおいて情報が溢れかえっています。しかしながら、プラスチックの環境問題には複雑な問題が絡み合っており簡単には解決できません。本講義を通じて、正しい基礎知識を身につけて、普段の生活や社会に出て活動する際に役立ててくれることを希望します。 (金野) 地球上に多量に存在する生物資源をいかに有効活用するかは将来を見据え重要な課題です。微生物による生物資源の分解は地球上の炭素循環において重要な要素である一方で、その分解に寄与する酵素を有効活用すると、生物資源を原料とした工業品生産をさらに進めることができます。本講義において木材、多糖、それらの微生物分解についてより深く理解し、生物資源利用を身近な問題として捉え共に考えていけたらと思います。 |
キーワード |
化石資源・プラスチック汚染・バイオマス・生分解性・リサイクル・生物資源・多糖・きのこ・酵素 |
オフィスアワー |
質問があれば、橘のメールアドレス(tachibana@gunma-u.ac.jp)、金野のメールアドレス(konno@cc.utsunomiya-u.ac.jp)にご連絡ください。 |
備考1 |
新型コロナウイルス感染拡大の影響によるシラバスの変更については、本科目のクラスルームで確認してください。 |
備考2 |
参照ホームページ |
https://www.chem-station.com/chemist-db/2020/05/yuya-tachibana.html https://www.youtube.com/watch?v=4Jrfqo_oKak http://greenpolymer.chem-bio.st.gunma-u.ac.jp |
開講言語 |
日本語 |
語学学習科目 |
更新日付 |
2022/02/16 14:28:21 |