科目名[英文名] | |||||
産学連携科目(農工融合) [Industry-Academia Collaborative Class (Fusion of "Agriculture" and "Engineering"] | |||||
区分 | 教養科目 | 選択必修 | 単位数 | 1 | |
対象学科等 | 対象年次 | 2~ | 開講時期 | 2学期 | |
授業形態 | 2学期 | 時間割番号 | 01ic2003 | ||
責任教員 [ローマ字表記] | |||||
和気 仁志, 安村 友紀 [WAKE Hitoshi, YASUMURA Yuki] | |||||
所属 | 農学府 | 研究室 | メールアドレス |
概要 |
本学で学び研究する農学や工学などの科学技術は、企業との連携活動(産学連携)を通じた社会実装により、社会に広く還元される。今後の研究の方向性としては、持続可能な世界を実現するための17のゴール・169のターゲットから構成された持続可能な開発目標(SDGs;Sustainable Development Goals)の視点が欠かせない。また、持続可能な社会を実現するには、企業と連携が必須である。企業と共に未来社会を創造するためには、将来の社会・産業ニーズを踏まえ、経済・社会的にインパクトのあるターゲット(出口)を明確に見据えた目標を設定することが重要となってくる。 本講義では、日本で科学技術政策を推進する中核的機関である科学技術振興機構(JST)から講師を招き、科学技術イノベーション(STI;Science, Technology and Innovation)とSDGs、未来社会創造事業の目指すイノベーション創成のための考え方などについて、座学とケース学習やグループ演習を通じて理解を深め、研究成果の社会還元の流れについて総合的に習得することを目的に、初学者向けに以下の内容を学ぶ。 1.農工の基礎研究とその融合研究 2.産学連携と社会実装 3.科学技術とSDGs 4.未来社会を創造するための科学技術 5.課題のグループディスカッションと発表 6.まとめ 本科目は教養教育グローバル展開科目として開講され、実務経験のある教員による授業科目である。担当教員は企業において産学連携による新規事業分野の立ち上げ、JSTでの基礎研究推進事業及び本学で先端産学連携研究推進に直接携わっており、授業では、基礎研究の重要性と産学連携の役割などについて講義、演習を行う。また、JSTのゲスト講師にも講義に参加いただき、現在の国内外の動向について知見を得る。 Classroomのクラスコード:njre5ee |
到達基準 |
1)社会におけるSDGsの考え方とその役割の理解、未来社会をイメージした基礎研究と産学連携による取り組みを実践するための方策を提言できる。 2)グループ内で主体的、自律的に考え、発言し、論議することで、有効な結論を導き出せるようになる。 主な目標:自主性/自律性〇、リーダーシップ/調整能力◎、コミュニケーション〇、文章表現〇、プレゼンテーション〇、課題探求、問題解決◎ |
授業内容 |
1日目 第1回 ガイダンス: 基礎研究と産学連携 講義全体の進め方、評価方法の説明を行う。その後、大学での基礎研究、その成果を活用し社会実装を目指す企業との産学連携の位置づけとその重要性について解説する。 第2回 科学技術とSDGs ゲスト講師として、JSTの調査役を招聘し、科学技術とSDGsに関して、用語の解説、国内外での取り組みに関する動向、産学連携による社会実装及び成果の社会還元による波及効果などについての課題提示をお願いする。 第3回 グループ活動 1 SDGsのための科学技術イノベーションに関するレポートの作成を行う。また、5名程度のグループに分かれ、農工大で実施している「農工大プラスチック削減5Rキャンパス」活動宣言に関して調査し、SDGsのための科学技術イノベーションの観点から、設定されたSDGs、その具体的内容、未来社会に対する貢献について、グループ発表の準備を進める。 2日目 第4回 未来社会を創造するための科学技術 ゲスト講師として、JST未来社会創造事業(JST-Mirai Program)担当者を招聘し、未来社会創造事業の目指すイノベーションと社会創成について、科学技術政策を含め、大学等の有する基礎研究力をいち早く社会還元する手法や取り組みについて講義をお願いする。 第5回 グループ活動 2 JST未来社会創造事業(JST-Mirai Program)で行われている考え方など課題レポートの作成を進める。5名程度のグループに分かれ、未来社会創造事業の採択課題の中から1のテーマについて、重要な要素技術、産学連携に必要な技術とその産業分野などを特定し、グループ発表の準備を進める。なお、SDGsとの関連についても言及すること。 第6回 グループ発表 1 JST未来社会創造事業に採択された課題の中から、グループ内で興味のある課題について、将来到達するであろう未来の姿を明示する。未来の姿を実現するための重要な要素技術、産学連携に必要な技術、その産業分野及びSDGsの視点に関する調査内容を代表者が発表する。 3日目 第7回 グループ発表 2 SDGs、未来社会の創造の観点から、農工大で取り組んでいる「農工大プラスチック削減5Rキャンパス」活動宣言に関して調査し、設定されたSDGs、その具体的内容、今後の課題及び未来社会に対する貢献などについて、各グループで取りまとめた資料の発表を行う。 第8回 まとめ 大学等で行われる最先端の研究成果をより早く社会に還元するための産学連携の意義について、実例を交えて紹介する。 |
履修条件・関連項目 |
グループ演習にあたっては、各グループで役割分担を互選で決めたのち、国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)の関連サイトで課題内容を調査の上、ゲスト講師の講義内容に関するレポートの作成を行う。次に、選択した課題に関して、その内容をグループで取りまとめ発表する。SDGsと未来社会創造事業に関連する事前の調査と取りまとめに各8時間程度の授業外学習時間が必要となる。 授業時間16時間に加え、授業で配布する教材や後述の参考書を使って本学の標準時間数に準ずる予習・復習を行うこと。 |
テキスト・教科書 |
決まったテキストは設定せず、毎回講師が作成した教材を配布する |
参考書 |
国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)の関連サイト SDGsについて https://www.jst.go.jp/sdgs/ https://www.jst.go.jp/global/sdgs.html 未来社会創造事業について https://www.jst.go.jp/mirai/jp/about/index.html |
成績評価の方法 |
授業参加度30%:授業内での挙手、発言等の参加度 提出課題30%:ゲスト講師の講義内容に関する理解に関するレポートの充実度 グループ活動40%:グループ演習における貢献度と発表内容 |
教員から一言 |
農学と工学の融合研究は東京農工大学の特徴である。その成果は、産学連携を経て社会実装される。その際の基礎研究の重要性と社会還元のための設定目標となるSDGsの考え方を学ぶ。さらには、それらを達成した未来社会をイメージし、実現するための科学技術課題の設定や解決方法などの最先端の取り組みを理解する。今回の講義が、これからの専門分野の学習や研究テーマの設定など、さらには、社会人として将来にも役立つ知識と経験となることを期待する。 |
キーワード |
科学技術、農工融合、基礎研究、産学連携、イノベーション、社会実装、SDGs、未来社会、グローバル社会、オープンイノベーション |
オフィスアワー |
質問、相談があれば、各授業後に居残り回答する。後日記載のメールアドレス等への質問事項の送信により、質問等には可能な限り対応する。 |
備考1 |
備考2 |
参照ホームページ |
国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)の関連サイト SDGs https://www.jst.go.jp/sdgs/ https://www.jst.go.jp/global/sdgs.html 未来社会創造事業 https://www.jst.go.jp/mirai/jp/about/index.html |
開講言語 |
日本語 |
語学学習科目 |
更新日付 |
2022/03/06 17:38:09 |