科目名[英文名]
産学連携科目(環境保全と産学連携)   [Industry-Academia Collaborative Class (Industry- Government- Academia collaboration in environmental conservation and na]
区分 教養科目  選択必修   単位数 1 
対象学科等   対象年次 2  開講時期 2学期 
授業形態 2学期  時間割番号 01ic2006
責任教員 [ローマ字表記]
片桐 浩司   [KATAGIRI Koji]
所属 グローバル教育院 研究室   メールアドレス

概要
国内では環境の劣化とそれにともなう在来種の減少など、自然環境に関わるさまざまな課題が顕在化している。こうした課題を解決すべく、自治体主導によるさまざまな環境保全にかかわる事業が実施されてきた。事業の実施にあたっては、自治体、NPOや民間企業、学識者など立場の異なる多様な主体が議論を重ね、連携・協力していくことが重要となるが、実際には、合意形成が困難な状況も少なからずみられる。一方で、多様な主体の連携を通じて、外来種を堆肥として有効活用するなど、新たな産業の創出に結びついた事例も存在する。
本科目は発展的な内容であり、国内で実施された環境保全、自然再生事業を例に、多様な主体がそれぞれ異なる立場で関わることで、自然環境の保全や再生がどのように行われてきたのかを学ぶ。さらにグループでの協働を通じて課題を抽出し、さまざまな社会的制限があるなかで、課題の解決方法を提言できるようになることを目標とする。
なお本科目は産学連携科目として開講され、実務経験をもつ教員が担当する。担当教員は、民間企業の技術者、国の研究所の研究員として自然環境の保全や再生に携わってきた実務経験をもち、実務で得た知見を交えながら授業を展開していく。また東京都の公園緑地管理に携わるNPO法人の技術者、全国の環境保全事業に携わる民間企業の研究員をゲスト講師として招き、環境保全の現状と課題について報告いただく。

(クラスコード:myozk7z)
到達基準
1. 国内で実施された環境保全、自然再生事業の現状と課題について説明することができる。
2. 環境保全における産学連携の現状と課題について説明することができる。
3. 環境保全の現状と課題を、グループ活動を通じて整理、分析し、課題の解決方法を提言できる。提言した内容をレポートとしてまとめることができる。

科目別目標:自主性・自立性、リーダ-シップ/調整能力、コミュニケーション、文章表現、プレゼンテーション、課題探究/問題解決
授業内容
★1日目
第1回 国内における環境保全、自然再生の概要
・授業のはじめに、本授業の趣旨と進め方、評価方法について説明を行う。
・国内における環境保全、自然再生の基本的な流れを概説し、自治体、NPOや民間企業、学識者など立場の異なる多様な主体がどのように関わっているのかについて説明する。
第2回 環境保全、自然再生事業と産学連携の事例紹介
・国内における環境保全、自然再生事業の事例(釧路湿原、寒風山、霞ヶ浦、印旛沼など)を紹介し、各事例で産学連携がどのように行われてきたのかについて説明する。

第3回 民間企業における環境保全の取り組みと課題*
・民間企業の研究員をゲスト講師として招聘し、全国の環境保全、自然再生の現場での民間企業の取り組みと課題について講義いただく。

★2日目
第4回 都市部の公園緑地における環境保全の概要
・井の頭公園、武蔵野公園、野川公園をはじめとする都市部の公園緑地で実施されている環境保全の取り組みについて紹介する。立場の異なる多様な主体がどのように関わっているのかについて説明する。
第5回 NPO法人における環境保全の取り組みと課題*
・NPO法人に勤める技術者をゲスト講師として招聘し、おもに東京都内の環境保全の現場でのNPO法人の取り組みと課題について講義いただく。
第6回 フィールドワーク(武蔵野公園、野川公園)
・大学近隣の身近な自然環境として野川を取り上げ、野川が流下する武蔵野公園、野川公園における環境保全の現場を視察することで、環境保全の実践例や産学連携についての具体的なイメージをもつことができる。

★3日目
第7回 グループワーク(現状の分析と課題抽出、解決方法について)
・国内のさまざまな地域で行われている環境保全や自然再生の具体的な事例を4〜5名のグループで取り上げ、文献調査による現状の分析と産学連携の状況、課題の抽出をおこなう(授業時間外を利用)。授業では、メンバー全員が収集した結果を持ちより、課題解決の望ましい方法について議論する。議論された内容を授業時間内にとりまとめる。
第8回 グループ発表および担当教員によるフィードバック
・グループでとりまとめた内容を発表する。最後に、担当教員より、各グループの発表内容についてフィードバックが行われる。

*ゲスト講師による講義
履修条件・関連項目
16時間の授業に加え、グループワークおよび授業で配布する教材や後述の参考書を使って本学の標準時間数に準ずる予習・復習を行うこと。
テキスト・教科書
決まったテキストは設定せず、講師が作成した教材を配布する。
参考書
自然再生ハンドブック 日本生態学会 編 矢原徹一・松田裕之・竹門康弘・西廣淳 監修264p 2010 地人書館 東京
成績評価の方法
授業参加度30%:授業内での発言、質問等の参加度
提出課題40%:講義内容に関するレポートの充実度
グループ活動30%:グループワークにおける貢献度と発表内容
教員から一言
本講義では、環境保全に関わるNPO法人や民間企業の技術者の話を交えながら、国内で実施されている環境保全や自然再生の現状と課題について学びます。また、各課題をいかに科学的に解決していくかについて、フィールドワークやグループワークを通じて取得してもらいたいと思います。
キーワード
環境保全、自然再生、自治体、NPO、民間企業、都市部、公園緑地、産官学連携
オフィスアワー
質問、相談があれば、各授業後に居残り回答する。また研究室への訪問や、後日伝達するメールアドレスへの質問事項の送信により、質問等にはできる限り対応する。
備考1
備考2
参照ホームページ
開講言語
日本語
語学学習科目
更新日付
2022/03/28 15:45:18