科目名[英文名]
樹木学   [Forest Dendrology]
区分   選択必修   単位数 2 
対象学科等   対象年次 2  開講時期 3学期 
授業形態 3学期  時間割番号 01rn2038
責任教員 [ローマ字表記]
崔 東寿   [CHOI Dongsu]
所属 農学部 研究室   メールアドレス

概要
森林生態系の主要な構成要素である樹木は、体を支え水や養分を吸収する根、呼吸や光合成を行う葉、また根から吸収された水や養分、葉から作られた光合成産物を転送する幹などでできている高等植物である。森林生態系の中で樹木は、木材生産や水資源供給などの役割のほか、光合成反応で太陽エネルギーを化学エネルギーに変換させ、地球生態系の生存基盤として酸素の供給している。また、その周りに共存している動物や昆虫、土壌微生物などとの相互作用をしている。本講義では、樹木を構成している各器官の形態と形成特性、広葉樹と針葉樹の識別法と分類、光合成の仕組みと物質代謝などの生理反応や生態的な特性、ほかの生物との共存など樹木の様々な特質に関する基礎的な知識を習得する。
到達基準
樹木の誕生から進化、分類、基本的な生理機能、および光合成課程を理解し説明できる。

本科目のディプロマ・ポリシーの観点:
本学HP(三つのポリシー)のカリキュラムマップを参照してください。
https://www.tuat.ac.jp/campuslife_career/campuslife/policy/
授業内容
1回 樹木と草本の系統学上の違い(1)
○植物の系統と進化   

2回 樹木と草本の系統学上の違い(2)
○樹木の分類と学名

3回 樹木と草本の系統学上の違い(3)
○植物と樹木の分類法

4回 広葉樹の分類(1)
○広葉樹の特徴と識別法  ○被子植物の系統と進化  

5回 広葉樹の分類(2)
○離弁花樹木と合弁花樹木の特徴  ○APG体系

6回 針葉樹の分類
○針葉樹の特徴と識別法  ○裸子植物の系統と進化 

7回 針葉樹の分類
○ソテツ類とイチョウ類の特徴

8回 樹木の構造
○樹木の細胞構造  ○樹木の形態形成  

9回 樹木の構造
○樹木の各器官(葉、幹、枝、根)

10回 樹木の代謝
○葉緑体と光合成能力  ○光合成と環境(光、温度、水、養分) ○光合成反応(暗反応、明反応) ○呼吸

11回 樹木と水
○蒸散と抵抗  ○水ストレス、水ポテンシャル ○樹液の移動

12回 樹木の生長
○休眠と発芽  ○栄養成長と分化 ○老化

13回 樹木と生物
○動物、昆虫 ○土壌微生物(菌類、微生物、根粒菌)

14回 樹木医学
○樹木医学とは何か ○樹木医学の基礎

15回 総括
○定期試験

順不同で,必ずしも見出しで1回分ということではない。
履修条件・関連項目
関連科目:森林生態学は習得していることが望ましい。育林学実習,樹木学実習、森林施業論、森林立地学を履修することが望ましい。
授業時間30 時間に加え、配布した講義資料や参考書を参照し、本学の標準時間数に準ずる予習と復習を行うこと。
なお、授業の理解を深めるため毎回予習を課し、クイズと答え合わせをする。
テキスト・教科書
「樹木学(築地書館)」が基本テキストとなっている。
毎回の授業内容はGoogle classroomにアップロードする。
事前にダウンロードし予習を行うこと。また、授業に持参すること。

参考書
植物の系統と進化(伊藤元己 著、裳華房)、樹木学(ピーター・トーマス 著、築地書館)、樹木生理生態学(小池孝良 編、朝倉書店)など
成績評価の方法
〇平常点(クイズ)20%、レポート+Quiz+中間テスト40%、期末試験40%

提出するレポートは文献を引用するだけではなく、自分の考えを論理的にまとめることを評価のポイントとする。
主に、樹木の分類、構造、生理反応などについての理解を評価する。


過去3年間の成績分布

2020 S 4%, A 30%, B 28%, C 28%, D 6%, E 4%
2019 S 5%, A 25%, B 45%, C 16%, D 5%, E 4%
2018 S 11%, A 39%, B 37%, C 5%, D 4%, E 4%
教員から一言
樹木の進化、分類、構造、生理、相互作用などを知る上で基本的な内容を講義します。
講義内容がよく理解できない時は,まず参考文献等で調べること。
不明な場合は,口頭、出席表、メール等で質問して下さい。適時、解説します。
キーワード
樹木の分類、樹木の構造、代謝、成長、樹木と水、生物、樹木医学
オフィスアワー
水曜日8:30〜12:00. ただし,会議・出張等で不在の場合もあるので,あらかじめメール等で確認すること。また,メール等で確認できたら、他の曜日・時間帯でも可。
備考1
【新型コロナウイルス感染拡大の影響によるシラバスの変更については、本科目のクラスルームで確認してください。】
備考2
新林生物パッケージ(樹木学、森林生態学,森林施業論,森林保護宇、森林保護学・樹木医学実習)の1科目である。森林科学プログラムの必須科目である。
参照ホームページ
開講言語
日本語
語学学習科目
更新日付
2022/10/04 14:58:18