科目名[英文名]
歴史学   [History]
区分 教養科目  選択必修   単位数 2 
対象学科等   対象年次 14  開講時期 1学期 
授業形態 1学期  時間割番号 020025
責任教員 [ローマ字表記]
徳永 健太郎   []
所属 農学府 研究室   メールアドレス

概要
21世紀を生きる私たちにとって、過去を知り学ぶ歴史学の営みには、現代を相対化する、という重要な役割があります。現代に生きる私たちは無意識のうちに過去に縛られ、その制約のもとに生きています。過去を知り学び、いまの現実、いまの環境、いまの制度を相対化することによって初めて、私たちは自由に未来のことを考えられるようになるのです。そこで本授業では「相対化」をキーワードに、過去の歴史を振りかえる営みを通じ、現代を相対化する視点や意識、気づきといったものをみなさんとともに考えていきたいと思います。
 本授業で取り上げるテーマは「神社」です。「神社は古代以来変わらず日本の古層を伝えている」という思い込みは一般社会の中に根強くあり、その思い込みをもとに「日本」イメージを抱いている人も少なくありません。その思い込みを相対化した時にみえてくる、私たちの暮らす日本社会とその歴史のありようを、できるだけ具体的に見ていきたいと思います。
 なお、本科目はグローバル教養科目群の人文・社会科学科目に含まれます。
到達基準
(1)教養としての歴史学的なものの見方や視座、考え方を理解する
(2)日本社会の歴史的・伝統的要素とその形成のあり方について理解する
(3)日本社会における神社の歴史的特質と多様性について理解する
自主性・自立性◯ 異文化理解◯、国際感覚◯、知の開拓能力◎ 教養倫理◯
授業内容
01回 ガイダンス 神社と日本史をめぐる基礎知識
02回 初詣の成立【近代】
03回 鎮守の森はいつから鬱蒼としたのか【近代】
04回 仏の消された神社【近代】
05回 神社の社殿はいつからあったのか【古代】
06回 神仏習合と神の変容(1)神仏習合とはなにか【古代・中世】
07回 神仏習合と神の変容(2)移坐から勧請へ【古代・中世】
08回 徳政と「神々の戦い」【中世】
09回 戦う神官・滅びる神官【中世】
10回 戦国の世に生まれた新しい「神道」【中世・近世】
11回 国家神・民衆神としての伊勢【古代〜近代】
12回 天皇家のお仏壇【中世・近世・近代】
13回 村の社の「統廃合」【近代】
14回 神となる兵士たち【近代】
15回 神道指令と戦後の神社【近代・現代】/授業の総括
※なお授業内容は多少変更になることがあります。
履修条件・関連項目
 2単位のグローバル教養科目群の人文・社会科学科目。卒業要件には人文・社会科学科目から8単位を修得することが求められる。授業時間30時間に加え、ペーパー作成1時間、さらに基礎知識の不足の補充や講義の不明点など、プリントや参考書・事典を参照し、本学の標準時間数数に準じる予習・復習を行い、質問に結びつけること。留学生については,ある程度の漢字の読み書きを習得している必要がある。ただし漢字に不安があっても意欲があれば単位を取得することは可能。
テキスト・教科書
授業内でプリントを配布します。
参考書
関連図書などは授業内で随時紹介します。
成績評価の方法
学期末レポート 60%
学期末に2000字(400字詰め原稿用紙換算5枚)程度のレポートを提出してもらいます。
授業ごとのリアクションペーパー 40%
 毎回の授業後にweb上でリアクションペーパーを提出してもらい、授業への関心・意欲・参加の積極性などを総合的に評価します。またこのリアクションペーパーの提出により出欠をカウントします。6回以上提出のない人(授業回数の1/3欠席)は出席不良として取り扱います。
教員から一言
 この授業は高校までの日本史とは違い、固有名詞の丸暗記をする必要はありません。むしろ歴史学的な物の見方、考え方に基づく「理解」を重視してください。また史料だけでなく、グーグルマップやストリートビューなど地図情報なども活用していきます。
キーワード
日本史 神社 伊勢 八幡 神仏習合 神仏分離 国家神道
オフィスアワー
 質問や疑問などがあれば、毎授業後に受けつけます。
備考1
備考2
参照ホームページ
開講言語
日本語
語学学習科目
更新日付
2022/03/21 19:30:50