科目名[英文名] | |||||
産学連携科目(工学設計実践論) [Industry-Academia Collaborative Class (Engineering Design Pragmatic Course)] | |||||
区分 | 教養科目 | 選択必修 | 単位数 | 1 | |
対象学科等 | 対象年次 | 2~3 | 開講時期 | 4学期 | |
授業形態 | 4学期 | 時間割番号 | 020303 | ||
責任教員 [ローマ字表記] | |||||
安村 友紀, 熊坂 治 [YASUMURA Yuki, KUMASAKA Osamu] | |||||
所属 | 農学府 | 研究室 | メールアドレス |
概要 |
現代製造業の開発・設計現場では、市場要望の多様化と技術の高度化・複雑化によって、漫然と技術・製品仕様を決定するだけでは市場に勝ち残ることが難しく、設計時点での品質を高めることが極めて重要である。 本講義では、設計品質を高めるための考え方と具体的な方法論を学び、さらにグループで演習することで、実践力を習得することを目標として、初学者に向けた座学と事例学習とグループ演習を統合して、以下の内容を学ぶ。 1.設計品質の概要とそれを高める方法論 2.顧客要求を設計仕様に取り込む方法である品質機能展開の考え方と使い方 3.革新的な技術を実現するアイデア発想法TRIZの考え方と使い方 4.設計パラメータの効果的な決定法である品質工学の考え方と使い方 本科目は教養教育グローバル展開科目として開講され、実務経験のある教員による授業科目である。担当教員は企業の設計開発に直接携わった経験があり、授業では、企業や実社会における実例を題材として議論、演習を実行する。 Google クラスコード:mw63dwf |
到達基準 |
1)製品や技術の開発、設計の効果的な進め方を理解し、実践できるようになる 2)グループで主体的、自律的にプロジェクトを実行することで、集団での設計作業を経験する 主な目標:自主性/自律性〇、リーダーシップ/調整能力◎、コミュニケーション〇、プレゼンテーション〇、課題探求、問題解決◎ |
授業内容 |
1日目: #1「ガイダンス:設計品質の概要と重要性」 講義の全体構成と進め方を説明し、産業史における設計の位置づけの変遷から製品開発における設計品質の位置づけと重要性を示す。また設計品質を高めるための手順と方策を概説する。 #2「設計品質向上方法1:品質機能展開」 設計品質向上の初段として、顧客要求に応える仕様を効果的に設定する方法である品質機能展開(QFD)を学習する。 #3「品質機能展開の演習」 品質機能展開(QFD)の第一段階品質表の作成をグループで演習する。 2日目: #4「設計品質の向上2:技術的アイデア発想法TRIZ」 設定した仕様を実現するためには、革新的なアイデアが必要となる。多種多様な発想法の中で、唯一技術的アイデアを生み出すロシア由来の方法であり、多くの企業で導入されているTRIZを解説する。 #5「TRIZの演習」 第3回で作成した品質表の仕様を実現するためのアイデアを、TRIZを使って発想するグループ演習を実施する。 3日目: #6「設計品質の向上3:品質工学(パラメータ設計)」 設計品質向上の第3ステップとして、設計のパラメータを最適に組み合わせて品質問題を未然防止する方法であり、多くの大企業で使われている品質工学を解説する。 #7「品質工学(パラメータ設計)の事例」 品質工学はほとんどの自動車メーカー、事務機メーカー、総合電機メーカーなどで採用されており、品質工学会で1000件以上の事例が報告されている。その中で典型的な案件を紹介して、利用の実態を理解する。 #8「品質工学(パラメータ設計)の演習」 簡単なシミュレーションを使って、パラメータ設計を実行し、その手順を体感する。 |
履修条件・関連項目 |
グループ演習は、講義時間内に課題と進め方を指示するが、時間内に終了しない場合は授業後に各自完了させることが望ましく、理解を深めるために講義日ごとに5時間、合計15時間程度の復習時間が必要となる。 授業時間16時間と上記の授業外学習時間に加え、授業で配布する資料や後述の参考書を使って本学の標準時間数に準ずる予習・復習を行うこと。 |
テキスト・教科書 |
テキストは設定せず、毎回担当教員が作成した資料を配布する。 |
参考書 |
大藤忠、赤尾洋二、小野道照,「品質展開法(1)」,日科技連出版社,1990 笠井肇, 「開発設計のためのTRIZ入門」,日科技連出版社,2006 田口伸,「タグチメソッド入門」,日本規格協会,2016 |
成績評価の方法 |
授業への参加 (40%) 毎授業日毎に提出する小レポートの充実度(30%) グループ演習における貢献度と発表内容(30%) |
教員から一言 |
学生諸君は大学で主に「技術」や「工学」を学んでいる。本講座では、その「技術」を「効果的に」製品設計に展開するための考え方と方法論を、30年の企業経験、10年の実践的研究成果を基に伝える。企業に就職して実務に携わる時に大いに役立つ知識と経験になるだろう。 |
キーワード |
設計品質、品質機能展開、QFD、品質表、TRIZ、アイデア発想、品質工学、パラメータ設計、実験計画、直交表 |
オフィスアワー |
質問、相談があれば、集中講義期間中にo.kumasaka@gmail.comに質問すれば、メール、ビデオ会議で可能な限り対応する。 |
備考1 |
毎日の講義終了後に希望者があれば、1時間程度質問回答、意見交換の場を設定する。 |
備考2 |
参照ホームページ |
参考となるホームページ:NPO法人TRIZ協会(http://www.triz-japan.org/)、 一般社団法人品質工学会(http://www.rqes.or.jp/) |
開講言語 |
日本語 |
語学学習科目 |
更新日付 |
2022/09/18 0:36:25 |