科目名[英文名]
生命有機化学Ⅰ   [Bioorganic Chemistry Ⅰ]
区分 工学部専門科目  選択必修   単位数 2 
対象学科等   対象年次 14  開講時期 3学期 
授業形態 3学期  時間割番号 021111
責任教員 [ローマ字表記]
櫻井 香里   [SAKURAI Kaori]
所属 工学部 研究室   メールアドレス

概要
クラス コード: wpfmk3o
<目的>生命有機化学Iでは大学で生命工学を学ぶにあたって必要な有機化学の知識・考え方を習得し、有機化合物の反応性について学ぶことを目標とする。専門基礎科目としてこの講義を受講することで、高校の有機化学から学部2年次以降に学ぶ生命有機化学IIおよびメディシナルケミストリー、生物化学系科目の基礎を習得する。
<概要>有機化合物の立体異性、混成軌道と結合、共鳴、酸・塩基、求核性、求電子性、炭素-炭素多重結合などの基本概念を復習しながら、有機化学の最も基礎となるアルケンとアルキンの構造と反応性、単段階及び多段階の合成について講義する。指定した教科書を予習して授業に臨み、専門用語と概念を習得してほしい。毎回の講義において、教科書の対応する章の演習問題から宿題を指定する。演習問題を通して、学んだ概念応用する力をつけてほしい。本講義を通じて、有機化合物の構造式の表し方、反応を理解するための電子の矢印についてしっかり習得してほしい。
到達基準
1)代表的な有機反応である求電子置換反応および脱離反応を理解できる。
2)アルケンの反応を理解し、アルケンを用いた有機化合物の多段階合成へ応用できる。
3)アルキンの反応を理解しアルキンを用いた有機化合物の多段階合成へ応用できる。

この科目はディプロマポリシーの観点Aに対応づけられている。
授業内容
第1回 ハロゲン化アルキルの構造と合成(教科書第6章)
    ハロゲン化アルキルの構造、一般的用法、合成法について学ぶ。
第2回 ハロゲン化アルキルの求核置換反応1(教科書第6章)
    ハロゲン化アルキルのSN2反応について学ぶ。
第3回 ハロゲン化アルキルの求核置換反応2(教科書第6章)
    ハロゲン化アルキルのSN1反応について学ぶ。
第4回 ハロゲン化アルキルの脱離反応1(教科書第6章)
    ハロゲン化アルキルのE2反応について学ぶ。
第5回 ハロゲン化アルキルの脱離反応2(教科書第6章)
    ハロゲン化アルキルのE1反応について学ぶ。
第6回 アルケンの構造と合成1(教科書第6章)
    アルケン、シクロアルケンの構造と相対的安定性、脱ハロゲン化水素によるアルケンの合成について学ぶ。
第7回 アルケンの構造と合成2(教科書第7章)
    立体特異的E2反応、単段階または多段階のアルケンの合成について学ぶ。
第8回 1〜7回の内容に関するテスト
第9回 アルケンの反応1 (教科書第8章)
アルケンの求電子付加反応(ハロゲン化水素の付加、水和反応)を学ぶ。
第10回 アルケンの反応2(教科書第8章)
アルケンの求電子付加反応(ヒドロホウ素化反応、ハロゲン付加、接触水素化)を学ぶ。
第11回 アルケンの反応3(教科書第8章)
     アルケンの求電子付加反応(エポキシ化)、エポキシドの開環、アルケンの酸化開裂ついて学ぶ。
第12回 アルキン1(教科書第9章)
     アセチリドからのアルキン合成、脱離反応によるアルキン合成について学ぶ。
第13回 アルキン2(教科書第9章)
      アルキンの付加反応について学ぶ。
第14回 アルキン3(教科書第9章)
 アルキンの酸化反応について学ぶ。
第15回 9〜14回の内容に関するテスト
履修条件・関連項目
本講義は、化学系の基礎科目で、「化学基礎」に続くものである。この講義を履修していることが望まれる。
授業時間30時間に加え、毎回の課される課題により復習をおこない、またテキストの章末問題等を解くことによって、本学の標準時間数に準ずる予習と復習を行なうこと。
テキスト・教科書
ウエイド有機化学 上(丸善出版)
参考書
「ウエイド有機化学 問題の解き方」(丸善出版)
成績評価の方法
課題(20%)、試験(80%)の成績により総合的に評価を行う。
教員から一言
有機化学は生命科学を学ぶ上で基礎となる科目です。代表的な有機化合物の構造と反応特性、合成法の理解は、医薬品や機能性材料の合成などへの応用や生体分子の反応特性の理解につながります。本講義では、炭素-炭素多重結合における反応とその応用に重点をおいています。特に有機化学の重要な反応様式である置換反応と脱離反応を通して、有機反応の統一的な概念を学んでほしいと考えます。なお課題の解法は、講義内で解説する。復習して講義の理解に役立ててください。
キーワード
アルケン、アルキン、求核置換反応、脱離反応、立体特異的反応、多段階合成
オフィスアワー
備考1
備考2
参照ホームページ
開講言語
日本語
語学学習科目
更新日付
2022/09/30 16:08:02