科目名[英文名] | |||||
分子生物学Ⅰ [Molecular Biology Ⅰ] | |||||
区分 | 工学部専門科目 | 選択必修 | 単位数 | 2 | |
対象学科等 | 対象年次 | 1~4 | 開講時期 | 3学期 | |
授業形態 | 3学期 | 時間割番号 | 021113 | ||
責任教員 [ローマ字表記] | |||||
新垣 篤史 [ARAKAKI Atsushi] | |||||
所属 | 工学部 | 研究室 | メールアドレス |
概要 |
【Google classroomのクラスコード:7aderoe】 <目的> 分子生物学Iでは、分子生物学の基礎を学ぶ。全学共通教育科目として、本講義では、遺伝子が司る生命現象を分子レベルで理解できるようになることを目標としている。 <概要> 生物の普遍的要素を遺伝子の構造や発現調節という観点から理解し、細胞の機能(多様性・増殖・代謝など)にどのように関与しているかを、教科書に基づいて講義する。本講義では特に原核生物(細菌)とウィルスに焦点を絞り、遺伝子の構造、DNAの複製、転写、翻訳、遺伝子発現の制御機構などについて理解を深める。また、分子生物学で用いられる技術の基本原理についても学ぶ。 Google Classroom のクラスコード:ymjqo2h |
到達基準 |
(1) DNAからタンパク質が作られる過程と、そこに関わる分子の名称と機能を理解し、説明することができる。 (2) 遺伝子の機能やDNA配列の解析に使われる技術の基本原理を理解し、説明することができる。 この科目はディプロマポリシーの観点Aに対応づけられている。 |
授業内容 |
第1回 分子生物学とは(イントロダクション) 授業の進め方を説明するとともに、分子生物学の重要性やノーベル賞からみた分子生物学の位置づけを学ぶ。 第2回 DNA、RNAの構造 DNA、RNAの種類とそれぞれの構造機能について学ぶ。二重らせん構造、超らせん構造などの物理的性質と塩基対形成、核酸変性などの化学的性質を学ぶ。 第3回 DNAの複製Ⅰ 原核生物におけるDNA複製の基本機構を学ぶ。複製に関わるタンパク質の種類・役割とそれぞれの触媒する反応機構を学ぶ。 第4回 DNAの複製Ⅱ DNA複製の開始から終了までの一連の流れと、DNA複製系の全体像を理解する。 第5回 DNAの変異性と修復 DNAの変異、化学的、物理的損傷に対する修復機構を学ぶ。DNA複製時の変異修復や除去修復、組み換え修復について学ぶ。 第6回 転写 原核生物におけるDNAからRNAへの転写の機構を学ぶ。転写に関わる因子(シグマ因子、開始点の塩基配列等)と反応機構について学ぶ。 第7回 翻訳 原核生物におけるタンパク質合成の原理を学ぶ。tRNAの構造、開始因子、伸長因子とそれぞれの反応機構における役割を学ぶ。 第8回 第2回から第7回までの内容のまとめと、レポート課題 第9回 原核生物における遺伝子発現の制御Ⅰ ラクトースオペロンを例に、遺伝子発現制御の基本原理を学ぶ。リプレッサータンパク質、inducerによる遺伝子発現のオン/オフの制御について学ぶ。 第10回 原核生物における遺伝子発現の制御Ⅱ トリプトファンオペロン等の異なる遺伝子発現制御機構の動作原理を学ぶ。 第11回 細菌ウィルス、プラスミド ウィルスやプラスミドの種類について学ぶ。細菌ウィルスの増殖及びプラスミドの伝達と複製について学ぶ。 第12回 トランスポゾン、相同性組み換え トランスポゾンの構造や相同性組換えの原理を学ぶ。また、これらを利用した遺伝子ノックアウト技術についても学ぶ。 第13回 分子生物学の研究技術Ⅰ 制限酵素、ベクター、DNA抽出、電気泳動法、PCR法、DNAシークエンスなどの基本原理を学ぶ。 第14回 分子生物学の研究技術Ⅱ 組換え大腸菌の作出法の流れと原理、応用例を学ぶ。 第15回 第9回から第14回までの内容のまとめと、期末試験 |
履修条件・関連項目 |
前期開講の微生物学を履修し、専門用語や知見を修得していること。 授業時間30時間に加え、毎回の授業における演習の復習によって、本学の標準時間数に準ずる予習と復習を行うこと。 |
テキスト・教科書 |
ワトソン遺伝子の分子生物学(東京電機大学出版局)。プリントを適宜配布する。 |
参考書 |
分子生物学の基礎(東京化学同人) ワトソン・組換えDNAの分子生物学(丸善株式会社) ストライヤー生化学(東京化学同人) |
成績評価の方法 |
演習(20%)、中間試験(40%)、期末試験(40%)の成績により評価を行う。 |
教員から一言 |
講義の中では、類似した分子の名称や生命現象の仕組みがいくつか紹介されます。復習を行うことで整理をしながら、毎回の講義を受講していただきたい。また、本講義では原核生物を中心に扱うが、分子生物学IIでは真核生物を対象とした講義が予定されています。両者の違いを理解することを心がけて学んでほしい。 |
キーワード |
原核生物、DNAの複製、転写・翻訳、遺伝子発現の制御、遺伝子組換え、シークエンス解析 |
オフィスアワー |
月曜日13:00〜14:00 |
備考1 |
Google classroomのクラスコード:7aderoe |
備考2 |
参照ホームページ |
開講言語 |
日本語 |
語学学習科目 |
更新日付 |
2022/09/26 12:38:01 |