科目名[英文名] | |||||
高分子化学Ⅰ [Polymer ChemistryⅠ] | |||||
区分 | 工学部専門科目 | 選択必修 | 単位数 | 2 | |
対象学科等 | 対象年次 | 2~4 | 開講時期 | 3学期 | |
授業形態 | 3学期 | 時間割番号 | 022387 | ||
責任教員 [ローマ字表記] | |||||
中野 幸司 [NAKANO Koji] | |||||
所属 | 工学部 | 研究室 | メールアドレス |
概要 |
高分子は,われわれの生活に欠かせない有機材料です.本科目では,高分子化学の概要と高分子合成の基礎を学びます.高分子合成に関しては,特に連鎖重合による合成を取り上げ,各重合様式の特徴と機構,得られる高分子の特徴について解説します.「なぜ重合が進行するのか」,逆に「なぜ重合が進行せずに,副反応が起きるのか」などについて,有機化学的な観点から原理を理解できるように解説します.なお,本科目は,応用化学科カリキュラムにおいて,「専門科目」の「専門科目Ⅲ類」に区分され,学科推奨科目です. 講義では,ppt資料をスクリーンに投影して解説します.用いるppt資料は事前にGoogle Classroom上で配布するので,各自ダウンロードし,印刷しておいえください.この事前配布資料では,講義中に解説する内容の一部(構造式など)が空欄になっているので,受講しながら各自で記入していき,資料を完成させてください. Google Classroomのクラスコード:4yplgob |
到達基準 |
「高分子」という概念や連鎖重合による高分子合成の基礎を理解し,説明できる. 高分子の構造規則性やその制御法を理解し,説明できる. 本科目のディプロマ・ポリシーの観点:履修案内のカリキュラムマップを参照してください. |
授業内容 |
教科書「基礎高分子科学(第2版)」の第1章,第2章,第3章(2節・逐次重合に関する部分は除く)の内容を中心に,概ね以下の順序に沿って講義を進めます.また,試験期間中に期末試験をおこないます. 第1回:高分子の特徴と高分子科学の歴史(第1章) 「高分子」とは何か・高分子科学の概要(高分子の種類や特徴・発展の歴史) 第2,3回:高分子の化学構造(第2章) 高分子の一次構造(繰り返し単位の結合様式,立体規則性,配列様式など)・命名法・分子量・分析手法(第11章-1) 第4回:高分子生成の様式(第3章-1) 高分子合成反応の分類・連鎖重合と逐次重合の違い 第5,6,7回:ラジカル重合(第3章-3-1および3-2) 重合の特徴・重合機構・重合法の分類・共重合 中間試験 第8回:カチオン重合(第3章-3-3) 重合の特徴・重合機構 第9回:アニオン重合(第3章-3-4) 重合の特徴・重合機構 第10,11回:配位重合(第3章-3-5および5-2) 重合の特徴・重合機構・各重合触媒の特徴・立体規則性制御 第12回:開環重合(第3章-3-6) 重合の特徴・さまざまな機構(ラジカル・カチオン・アニオン・配位)による重合 第13,14回:重合における制御(第3章-4-1,4-2,5-1,5-3の一部,6) リビング重合・高分子の一次構造制御 第15回:まとめ 期末試験 |
履修条件・関連項目 |
高分子化学の理解には,有機化学の知識が必須です.本講義までに学んだ有機化学を確実に理解しておいてください.また,本講義は,3年次以降の高分子化学II, 高分子物性IおよびIIの講義を理解する上で非常に重要です. 授業時間(30時間)に加え,本学の標準時間に準ずる予習と復習をおこなうこと. |
テキスト・教科書 |
高分子学会編「基礎高分子科学 第2版」(東京化学同人).本教科書は,3年次以降の高分子化学Ⅱおよび高分子物性IおよびIIでも使用する予定 |
参考書 |
大津隆行著「高分子合成の化学」(化学同人) |
成績評価の方法 |
成績評価方法は,すべての出席を前提とし,双方向性を利用した授業参加度,小テストおよび課題,中間・期末試験等を総合的に評価し,本学が定める標準的な学修時間に相当する学修効果が認められる場合に単位を付与します. 評価の割合は,平常点(授業参加度,小テスト,課題)20%,中間試験 40%,期末試験40%です.授業で扱った内容を理解し,高分子の分子量計算や高分子の構造,各重合の様式や機構を説明できることが評価のポイントとなる. 総合評価により以下の基準で単位を付与します.S: 90点以上,A:80点以上90点未満,B:70点以上80点未満,C:60点以上70点未満. 成績分布: 2020年度 S 13%, A 28%, B 26%, C 15%, D 18%(期末試験未受験者8%を含む) 2021年度 S 10%, A 19%, B 26%, C 26%, D 19%(期末試験未受験者3%を含む) |
教員から一言 |
講義で使用する資料をGoogle Classroomに掲示するので,各自印刷等して持参・準備すること. われわれの身の回りで利用されている有機材料の大半は高分子であり,もし化学系メーカーに勤めることになれば,かなりの確率で高分子材料を取り扱うことになります.本講義を通じて,高分子科学の基礎をしっかりと固めてください. |
キーワード |
高分子,分子量,ラジカル重合,イオン重合,配位重合,開環重合,リビング重合,高分子の一次構造制御 |
オフィスアワー |
居室(4号館217号室)にいる時であればいつでも対応します.事前に連絡していただけると確実です.(e-mail: k_nakano@cc.tuat.ac.jp; Tel: 042-388-7162) |
備考1 |
備考2 |
参照ホームページ |
開講言語 |
日本語 |
語学学習科目 |
更新日付 |
2022/03/03 22:10:51 |