科目名[英文名]
高分子物性Ⅰ   [Polymer PhysicsⅠ]
区分 工学部専門科目  選択必修   単位数 2 
対象学科等   対象年次 34  開講時期 1学期 
授業形態 1学期  時間割番号 023357
責任教員 [ローマ字表記]
齋藤 拓   [SAITO Hiromu]
所属 工学府 研究室   メールアドレス

概要
身の回りには多くの高分子材料が利用されている。本講義では、高分子材料の設計・評価に必要不可欠な高分子の物理的な性質の基礎を学ぶ。具体的には、高分子の形態、高分子の溶液物性、結晶と非晶、高分子の構造評価方法、結晶高次構造、結晶化と融解について、それらの応用面も含めて解説する。
Google Classroomのクラスコード bxnylau
到達基準
1)高分子の形態に対する統計的な手法を理解している、
2)高分子溶液の相図や溶液中の高分子鎖の拡がりを熱力学と統計的手法で説明できる、
3)高分子の高次構造とその測定手段について十分に理解している、
4)高分子の結晶化挙動に対して熱力学と統計的手法で説明できる、
を合格のための到達基準としている。

本科目のディプロマ・ポリシーの観点:(B)
授業内容
高分子の特徴を物理的な面から理解する上で必要な下記の項目について学ぶ。
(前半1ー7回)
1.高分子の形態
コンフォメーションとコンフィギュレーション
   自由連結鎖、自由回転鎖、両末端間距離、慣性半径、特性比
   排除体積
   ガウス鎖
2.高分子溶液
   溶液の熱力学
   格子モデル
   相平衡と相図
   散乱法による慣性半径と平均分子量の評価(Zimmプロット)
(後半8ー15回)
3.高分子の構造
   結晶と非晶
   ガラス転移と融点
   構造評価(広角X線回折、分光法、小角X線散乱、
        光学顕微鏡、電子顕微鏡、熱分析)
   高分子の結晶高次構造(球晶)
   球晶の消光模様と複屈折
   ラメラ晶
   結晶構造
4.高分子の結晶化と融解
   折り畳み鎖結晶の形成
   核生成速度と結晶の成長速度
   融点の評価、平衡融点
5. その他
   ゴムの力学特性
   ブロック共重合体のミクロ相分離構造
履修条件・関連項目
物理化学I及びII、高分子化学を履修しておくことが好ましい。

授業時間30時間に加え、講義ノートや教科書を参照し、本学の標準時間数に準ずる予習と復習を行うこと。
テキスト・教科書
「基礎高分子科学 第2版」高分子学会編(東京化学同人)
参考書
「高分子の構造と物性」松下ら(講談社)
成績評価の方法
演習、期末試験、レポートで評価します。
オンライン教育を行った場合における成績評価は、すべての出席を前提として、双方向性を利用した学習意欲、課題への取り組み、オンラインテストの結果を総合的に評価します。
2021年度の成績分布:S 11、A 40、B 12、C 7、D 4
教員から一言
1.疑問点があれば質問して下さい。2.疑問点が出ない場合には、こちらからも質問します。
キーワード
高分子、分子形態,高分子溶液、結晶,ガラス転移、物性
オフィスアワー
オフィスアワーは講義のある日の昼休み
備考1
資料や課題、講義の形態については、随時Google Classroomに掲載しますので、必ず閲覧して下さい。
Google Classroomのクラスコード bxnylau
備考2
参照ホームページ
開講言語
日本語
語学学習科目
更新日付
2022/03/28 16:54:01