科目名[英文名] | |||||
電子物性工学 [Electronic Properties of Materials] | |||||
区分 | 工学部専門科目 | 選択必修 | 単位数 | 2 | |
対象学科等 | 対象年次 | 3~4 | 開講時期 | 3学期 | |
授業形態 | 3学期 | 時間割番号 | 023463 | ||
責任教員 [ローマ字表記] | |||||
香取 浩子 [KATORI Hiroko] | |||||
所属 | 工学部 | 研究室 | メールアドレス |
概要 |
物質の特性(力学・電気・磁気・光学的な刺激に対する応答性)をミクロに理解するためには、これまでに学んできた力学、電磁気学、熱統計力学、量子力学の知識が必要であり、さらにそれらを融合した知識も必要である。電子物性工学の講義では、熱統計力学や量子力学の知識を復習しつつ、これまでの知識をもとに物質の特性を理解するために必要な知識を学ぶ。固体材料における伝導性や磁性などを深く理解するためには、結晶中における電子の振舞いを詳しく理解する必要があるが、この講義で学ぶ知識はそのための基盤となる。 Google Classroom クラスコード:ovmt7ax |
到達基準 |
電子物性工学ミニマムとして以下の到達基準を挙げる。 (1)逆格子空間の概念を理解し、取り扱うことができる。 (2)固体の結晶構造解析の原理を理解し、説明できる。 (3)固体の格子振動を理解し、説明できる。 (4)固体の自由電子モデルを理解し、説明できる。 本科目のディプロマ・ポリシーの観点: 履修案内のカリキュラムマップを参照してください。 |
授業内容 |
授業内容(ただし、授業形態の変更等により、見直す可能性がある) 第1回 電子物性工学とは 結晶と格子(1) 空間格子/基本単位格子と単位格子/空間格子の分類 第2回 結晶と格子(2) ミラー指数/主な結晶構造 第3回 結晶による回折 特性X線とX線回折/ブラッグの法則/消滅則と構造因子 第4回 結晶の結合エネルギー 斥力エネルギー/結合エネルギー 第5回 格子振動 1次元バネモデル/音響モードと光学モード―/固体の振動とフォノン 第6、7回 統計熱力学入門 比熱の定義/アインシュタイン・モデル/ボルツマン分布/エントロピー/自由エネルギーと状態和 第8,9回 固体の比熱 アインシュタイン・モデルによる比熱/デバイ・モデルによる固体の比熱/固体の熱膨張 第10、11回 量子力学入門 シュレーディンガーの波動方程式/自由電子・調和振動子・水素原子/物理量と演算子 第12回 自由電子論 自由電子の波動関数とエネルギー/状態密度とフェルミ-ディラック分布則 第13回 金属の比熱・伝導現象 電子比熱/金属の電気抵抗/ホール効果/金属の熱伝導とヴィーデマン-フランツの法則 第14回 周期ポテンシャル中での電子 ブラッグの回折条件による考察/エネルギーギャップとエネルギーバンド/金属,半導体,絶縁体 第15回 総括 |
履修条件・関連項目 |
力学・電磁気学・熱統計力学・量子力学および物理数学のすべての基礎知識を要する。 授業時間30時間とレポート課題の授業外学習時間に加え、授業で配布する教材や後述の参考書を使って本学の標準時間数に準ずる予習・復習を行うこと。 |
テキスト・教科書 |
材料科学者のための固体物理学入門 志賀正幸 著 内田老鶴圃(うちだろうかくほ) ISBN978-4-7536-5552-6 |
参考書 |
大学院進学を志す学生はさらに以下の教科書で勉強することを薦める。 Solid State Physics, Neil W. Ashcroft, and N. David Mermin Introduction to Solid State Physics, Charles Kittel (これらは日本語訳も出ているが、洋書の方が名著として評判が高い) |
成績評価の方法 |
提出されたレポートの内容を評価 レポートの課題 (1) 教科書の第1章から第8章までの各章終了時に提示する課題。 提出期限 翌週の講義の冒頭 (10点満点×8回=最大80点) (2) 講義全体に関連する課題。 提出期限:最終講義で連絡します。 (20点満点) 合計100点満点、60点以上で単位取得。 |
教員から一言 |
これまでに学んできた知識をもとに、基本的な物質の特性を理解しよう。 |
キーワード |
固体、結晶、格子、自由電子、比熱 |
オフィスアワー |
可能な限りいつでも対応する。対面を希望する場合はあらかじめe-mailで問い合わせること。 |
備考1 |
備考2 |
参照ホームページ |
開講言語 |
日本語 |
語学学習科目 |
更新日付 |
2022/09/27 14:38:18 |