科目名[英文名] | |||||
ナノ量子材料工学 [Nanoscale Quantum Devices] | |||||
区分 | 工学部専門科目 | 選択必修 | 単位数 | 2 | |
対象学科等 | 対象年次 | 3~4 | 開講時期 | 1学期 | |
授業形態 | 1学期 | 時間割番号 | 023469 | ||
責任教員 [ローマ字表記] | |||||
室尾 和之 [MUROO Kazuyuki] | |||||
所属 | 工学部 | 研究室 | 4号館532 | メールアドレス |
概要 |
さまざまな電子機器を構成する電子材料や機能性機器を構成する物質材料は、古典物理・化学的な性質を利用する段階から、量子力学を含む現代物理・化学の発展とともに物質の量子的性質を利用する段階に発展しつつある。 本講義では、これらの量子的性質を理解するために、定常状態をあつかう「量子力学および演習」に引き続き、厳密解が求められない系の定常状態、時間発展する系の非定常状態を扱うための近似法を摂動論を中心に学ぶ。現実に存在する系は必ずしも厳密解が得られるとは限らず、量子力学の工学的応用にはこれらの考え方が必須である。またこれらの量子力学固有の性質を工学的に応用した量子テクノロジーの例として、量子ドットを通し離散的状態とその重ね合わせを、量子制御の手法を通し重ね合わせとその時間発展を、量子暗号通信と量子コンピューターを通し非局所状態と観測による波束の収束について理解する。 本講義では、特に物理的なデバイスについて、量子的性質を利用した対象について説明する。 クラスコード:35diyif |
到達基準 |
1. 物質における量子性を理解する。 2. デバイスにおいてどのように量子性を利用しているかを理解する。 履修案内のカリキュラムマップを参照してください。 |
授業内容 |
第1回 電子デバイスと量子デバイス 第2回 定常状態の量子力学 第3回 井戸型ポテンシャル中の電子と量子ドット 第4回 量子力学の線型理論 第5回 固有方程式、固有値、固有状態 第6回 線型重ね合わせ状態と観測の理論(シュレーディンガーの猫) 第7回 定常状態における近似の理論 第8回 摂動法 第9回 時間に依存する系(非定常状態)での状態の時間発展(ユニタリ発展) 第10回 時間に依存する系の摂動法による近似とフェルミの黄金則 第11回 量子デバイス:量子力学を用いた物質の波動関数制御 第12回 量子デバイス2:人工的構造物による量子効果を利用するデバイス 第13回 量子暗号通信 第14回 量子コンピューター 第15回 まとめ:質疑応用と達成度チェック |
履修条件・関連項目 |
エレクトロニクス基礎、電気回路理論、電磁気学および演習、量子力学及び演習を履修していることが望ましい。 |
テキスト・教科書 |
テキストは特に指定しない。参考書を参照すること。 |
参考書 |
半導体デバイス入門 柴田直著 昭晃堂 エレクトロニクスの基礎 霜田光一等著 裳華房 量子力学 畠山温 日本評論社 |
成績評価の方法 |
各回のパフォーマンス(25%)、期末試験(50%)数回のレポート(25%) |
教員から一言 |
キーワード |
電子、粒子性と波動性、干渉性、離散性、重ね合わせ状態 |
オフィスアワー |
可能な限りいつでも対応します。mail、クラスルームのストリームでの質問も可。 |
備考1 |
備考2 |
参照ホームページ |
開講言語 |
日本語 |
語学学習科目 |
更新日付 |
2022/03/07 18:17:50 |