科目名[英文名]
物理工学実験   [Applied Physics Laboratory]
区分 工学部専門科目  選択必修   単位数 3 
対象学科等   対象年次 34  開講時期 1学期 
授業形態 1学期  時間割番号 023470
責任教員 [ローマ字表記]
嘉治 寿彦   [KAJI Toshihiko]
所属 工学部 研究室   メールアドレス

概要
化学物理工学科のカリキュラム中の物理工学コースの必修実験科目として,3年次の物理工学実験では、1学期で下記5テーマを行う。おおむね10人程度のグループに分かれて実験テーマを割り当てられる。1テーマにつき5回ずつ、計25回実験をおこなう。

初回ガイダンスと一つの実験種目(熱機関とヒートポンプ)のみオンラインでおこない、他の実験種目は対面でおこなう。

下記のクラスルームを随時確認のこと。
Googleクラスルームのコード:2dhgjad
到達基準
ディプロマポリシーで述べられている化学物理工学を展開する際に必要となる技術,スキル,それらに基づいて新しい分野を開拓する能力を下記のように身に付けていること。
(1)実験内容を理解し適切に実験を行うことができる。
(2)実験データを解析し結論を導くことができる。
(3)実験結果について科学的な考察ができる。
(4)上記のことがらをレポートにまとめることができる。
本科目のディプロマ・ポリシーの観点:履修案内のカリキュラムマップを参照してください。
授業内容
(1)量子物理学
量子の1種である電子とX線(光子)の波動性を利用して、結晶との相互作用による回折実験を通して、量子波の干渉現象を実感するとともに、それを応用した回折現象による物質の結晶構造解析の原理を学ぶ。

(2)熱機関とヒートポンプ
熱機関の実例として,市販の教育用スターリングエンジンを用い,エンジン動作あるいはヒートポンプ動作を測定,解析し,理解する。

(3)光干渉計
微小な長さを測定する装置としてレーザー干渉計の原理と構成を理解し、実際に個別の部品から組み立て、その動作を確認することを目的とする。レーザー干渉計の基本原理として、光の干渉を学習し、光の波としての性質を実体験することを目的とする。

(4)固体材料物理
・磁化率測定:主な磁性体の磁気的特徴を理解する。電磁誘導法による磁化測定の原理を理解し、磁性体の交流磁化率の温度依存性を測定する。
・抵抗率測定:高温超伝導体の圧粉体を作製し、超伝導現象を観察する。4端子法による抵抗率測定の原理を理解し、超伝導体の抵抗率の温度依存性を測定する。

(5)エネルギー変換素子
エネルギー変換を制御する簡便なシステムの実例として、市販の太陽電池やセンサーなどのエネルギー変換素子を教育用マイコンArduinoの互換機を用いて制御して学ぶ。
履修条件・関連項目
未履修の内容の実験に取り組む場合もあるが、原理や実験方法の解説が懇切に書かれているので、予習をすれば内容を十分把握できる。
指定される文献などを通じて本学の標準時間数に準ずる予習と復習を行うこと。
テキスト・教科書
化学物理工学科の教員によって書かれたテキストを使用する。
参考書
参考書等は実験テキストや、各実験テーマで適宜紹介する。
成績評価の方法
学生実験は自らの手で実験することが前提である。毎回出席し、グループ内で協力しつつ理解を伴う実験を行い、期日までにレポートを提出することが基本である。成績は実験態度50%,レポート50%の割合で,各テーマ担当教員の評価を総合して決める。
【オンライン実施の場合】成績評価の方法は同じ
教員から一言
 物理の実験には元来、巧みに構成された原理、測定方法上の工夫、周辺領域の知識など広範な内容が含まれており、テーマの単位が大きい3年次の学生実験は、これらがより顕著な”総合学習”の場となっている。それだけに、予習を欠かさず、意味を理解しながら実験に取り組めば得るところ大であるが、単なる作業に終わってはせっかくの機会を逃すことになる。心して臨んで欲しい。
キーワード
磁界と磁化,熱機関,回折, エネルギー,光学
オフィスアワー
各実験テーマに関する質問等は各テーマ担当教員にすること。実験スケジュール、グループ分け、テーマ担当教員名等が記載された表は、初回「実験ガイダンス」時に配布する。実験全体に関する質問は、実験担当教員の嘉治まで。
備考1
備考2
参照ホームページ
開講言語
日本語
語学学習科目
更新日付
2022/03/23 12:14:05