科目名[英文名]
トライボロジー   [Tribology]
区分 工学部専門科目  選択必修   単位数 2 
対象学科等   対象年次 34  開講時期 1学期 
授業形態 1学期  時間割番号 023562
責任教員 [ローマ字表記]
安藤 泰久   [ANDO Yasuhisa]
所属 工学部 研究室   メールアドレス

概要
【概要】 《 クラス コード:ctkzyno 》
摩擦はとても身近な現象である。しかし、摩擦力がなぜ発生するのかは十分に解明されていない。もし、摩擦力が発生するメカニズムを明らかにすることが出来れば、機械の中の摩擦を大きく減らすことも可能であり、省エネルギーや二酸化炭素排出削減への貢献も期待出来る。本講義では、まず摩擦や摩耗を技術面から捉え、摩擦や潤滑の一般的な特性、摩擦を低下させる方法についての実用的な知識を得る。次に、科学的な視点から摩擦現象を捉えることによって、原子同士の相互作用に考察し、摩擦現象の本質を理解することを目指す。トライボロジーが取り扱う専門分野は広いので、本講義を履修することで、問題に対するアプローチ手法や基礎的な知識を身につけることも期待される。
航空宇宙エネルギーコースの専門科目に該当する。
到達基準
摩擦、摩耗、潤滑等の基礎的現象を理解し、それらを摩擦や摩耗に起因する実際問題の解決や軸受等の機械要素の開発や設計に活用できるようにする。
本科目のディプロマ・ポリシーの観点:
履修案内のカリキュラムマップを参照してください.
授業内容
第1回 トライボロジーの2面性、問題提起
第2回 トライボロジーの歴史、アモントン・クーロンの摩擦法則
第3回 固体の表面、表面粗さ、硬さ、乾燥摩擦、真実接触面積
第4回 摩擦を下げる方法、基本的な考え方、分子の作用による境界潤滑
第5回 流体潤滑、混合潤滑、ストライベック曲線とは
第6回 すべり軸受と転がり軸受、潤滑油の役割
第7回 アリの感じる摩擦の世界、摩擦法則の修正(1章、2章)※
第8回 凝着力とは何か、乾いているようで濡れている表面(3章)
第9回 パラメータの単純化による摩擦の理解、単分子膜、真空中の摩擦(3章、4章)
第10回 ナノトライボロジー、エネルギー散逸、摩擦の異方性(5章)
第11回 摩耗のメカニズム、摩耗の分類、アブレッシブ摩耗と凝着摩耗(6章)
第12回 摩耗が大きく異なる理由、摩擦試験法、摩耗の評価法(6章)
第13回 走査型プローブ顕微鏡、MEMS技術とトライボロジー(7章)
第14回 ナノストライプ構造のトライボロジー
第15回 まとめ
※()中の○章は、教科書「マイクロトライボロジー入門」で対応する章を表す
履修条件・関連項目
授業時間数に加え,テキストや参考書を参照し,本学の標準時間数に準ずる予習と復習を行うこと
テキスト・教科書
安藤泰久 (2009) マイクロトライボロジー入門、米田出版
参考書
例えば、
角田和雄著「トコトンやさしい摩擦の本 (B&Tブックス―今日からモノ知りシリーズ)」
成績評価の方法
小テストとミニレポート(60%)、期末レポート(40%)
期末レポートの課題と提出期限については講義中に連絡する.
教員から一言
学期の前半はトライボロジーの基礎を学びます。後半は、マイクロトライボロジーの視点から摩擦現象について理解を深めるようにします。授業の資料は、毎回moodleを通じて配布します。
キーワード
オフィスアワー
メールでの連絡
備考1
備考2
参照ホームページ
http://micro-tribology.com/lab/Top.html
開講言語
日本語
語学学習科目
更新日付
2022/03/28 15:38:01