科目名[英文名] | |||||
農学実験計画法および統計解析演習Ⅰ [Exercise for Methods of Agricultural Experimental design and Statistical Analysis I] | |||||
区分 | 選択必修 | 単位数 | 1 | ||
対象学科等 | 対象年次 | 1~ | 開講時期 | 1学期 | |
授業形態 | 1学期 | 時間割番号 | 05ce0001c | ||
責任教員 [ローマ字表記] | |||||
奥田 武弘, 赤坂 宗光 [OKUDA Takehiro, AKASAKA Munemitsu] | |||||
所属 | 農学府 | 研究室 | メールアドレス |
概要 |
農学と関連分野に関する実験や現地調査、関連の論文を読む際に必要となる統計処理の基礎的な知識を習得する。とくに、農学、生命化学、生態学などの分野毎に異なる、実験や現地調査における比較対象の取り方、必要なサンプルなどを学びながら、数具体的数値による演習を行い、実験や観測の計画立案から必要最小限の統計処理ができるようにする。各自の研究においても、統計ソフトなどを利用する場合でも、その処理方法が理解できるようにする。 |
到達基準 |
農学と関連分野の研究を行う上で必要となる基礎科目として統計学の基礎を理解し、統計的解析手法を用いたデータの処理、結果の解釈方法を理解する。以下の3点が到達基準となる。 1.統計学の基本を理解 2.農学と関連分野に関する現象を統計学的に処理できる手法 3.解析結果で得られた内容の判断と妥当性の評価 本科目のディプロマ・ポリシーの観点: 本学HP(三つのポリシー)のカリキュラムマップを参照してください。 https://www.tuat.ac.jp/campuslife_career/campuslife/policy/ |
授業内容 |
第1回 授業のオリエンテーションと統計学の基礎知識 講義の進め方、および講義の概要を把握する。 統計学の基礎を学習する。基本統計量、統計学的検定、検定統計量、統計モデル、確率分布など、適切な統計解析の実行に必要な知識を学習する。 【課題】卒業研究の概要・修士論文のテーマを記述(締め切り:講義終了後2週間以内) 第2回 「ダメな統計学」 一流の科学誌ですら散見される、科学の世界での統計の誤用について学習する。 【課題】野外観測データと統計的検定に関するレポート作成 (締め切り:講義終了後2週間以内) 第3-4回 統計解析の前に:適切な計画立案・データ処理・データ可視化 提示された研究テーマを遂行するために必要な観測・実験方法を計画し、得られたデータを解析するための適切な統計解析手法を検討する過程を学習する。 得られたデータの適切な整形処理を行うために、『 整然データ 』 という概念を学習する。また、 R を用いた、データの編集方法と各確率分布の仮定に基づく仮想データの作成方法を学習する。 膨大な数値データをグラフとして可視化(見える化)することの重要性を理解し、Rを用いた作図方法について学習する。 【課題】Rを用いた仮想データの作成・作図演習(締め切り:講義終了後2週間以内) 第5-6回 Rを使った統計解析:統計モデリング Rを用いた統計モデル構築の方法、および解析の結果出力される各種統計量の読み取り方とその意味を学習する。統計解析の結果が研究目的の達成において適切であるか検討する過程と、解析手法を改良する際の候補となる発展的な統計解析手法を学習する。一般化線形モデル(GLM)を中心とした内容を予定しているが、受講者の知識・到達度に応じて適宜調整する予定である。 【課題】解析演習:GLM(締め切り:講義終了後2週間以内) 第7回 Rを使った統計解析2:多変量解析 Rを用いた多変量解析の実施手法を学習する。データ構造と解析の目的に対応した、適切な多変量解析手法を実施するために必要な知識を学習する。 【課題】実際の研究例を基に多変量解析に関するレポート作成 (締め切り:講義終了後2週間以内) 第8回 解析の説明と結果の提示 学術論文において、どのような解析手法を使ったかということを適切に記載する際に必要な知識を学習する。解析結果を表す際の図表の適切な提示の仕方について学ぶ。 【最終課題】学術論文の形式でレポート作成(締め切り:7月20日) 各講義の内容の資料(スライドなど)は事前に配布するので、予習して授業にのぞむことを推奨する。 |
履修条件・関連項目 |
統計科目のうち、生態学に関連する統計、応用生命化学に関する統計、応用動物学に関する統計などのクラス分けがあるため、履修者は選択する際に注意すること。 「確率・統計」を含む、高校数学の範囲を理解している必要がある。そうでない学生は、自習してから講義にのぞむこと。 本講義では、統計ソフトウェアRを用いたデータ整理・統計解析の実施などについて説明する。統計ソフトウェアRの基礎的な知識については、自習してから講義に臨むこと(別途資料を配布予定)。 学習内容は、本学の標準時間数に準じている。 |
テキスト・教科書 |
特に設定しない。講義に使う資料は適宜用意し、事前配布する。 |
参考書 |
【統計解析】 Rで楽しむ統計(Wonderful R 1) 奥村 晴彦 共立出版 ダメな統計学 A. ラインハート(西原史暁 訳) 勁草書房 データ解析のための統計モデリング入門 久保 拓弥 岩波書店 はじめてのパターン認識 平井 有三 森北出版株式会社 Rで学ぶデータサイエンス2:多次元データ解析法 中村 永友 共立出版 多変量データ解析法:心理・教育・社会系のための入門 足立 浩平 ナカニシヤ出版 データ可視化入門 キーラン ヒーリー(瓜生真也、江口哲史、三村喬生訳) 談社 【統計ソフトウェアR関連】 The R Tips 舟尾 暢男 オーム社 R言語逆引きハンドブック 改訂3版 石田 基広 シーアンドアール研究所 Rグラフィックス Paul Murrell (久保拓弥 訳) 共立出版 グラフィックスのためのRプログラミング―ggplot2入門― H. ウィッカム(石田 基広、石田 和枝訳) 丸善出版 【研究の進め方・論文の書き方】 これから論文を書く若者のために 酒井 聡樹 共立出版 |
成績評価の方法 |
毎回の小課題60%、最終講義後に課すレポート40% 過去3年の成績分布は下記の通り。 【2019】S:21%, A:42%, B:16.5%, C:4%, D:0%, E:16.5% 【2020】S:19%, A:44%, B:6%, C:12.5%, D:12.5%, E:6% 【2021】S:28%, A:48%, B:7%, C:3%, D:14%, E:0% |
教員から一言 |
本講義では、一般化線形モデル(GLM)を統計ソフトウェアRで適切に実行することを達成目標の1つとして設定している。しかしながら、大学院生は統計解析に関する知識がばらつくことも予想できるため、各自の学習状況に応じて柔軟に対応する予定である。 |
キーワード |
統計解析、結果の解釈、データ処理、統計リテラシー、データリテラシー、整然データ、プログラミング、統計ソフトウェアR、統計モデリング |
オフィスアワー |
要望に応じて対面講義の前後に設定する。また、e-mailなどによる質問などは随時受け付けている。 |
備考1 |
講義日程は下記を予定している。 4月8日,4月22日,5月13日,5月27日,6月10日 |
備考2 |
(開講言語)日本語or英語 |
参照ホームページ |
開講言語 |
日本語 |
語学学習科目 |
更新日付 |
2022/03/30 16:45:31 |