科目名[英文名] | |||||
資源機能制御学Ⅱ [Functional Control of Natural Resources Ⅱ] | |||||
区分 | 選択必修 | 単位数 | 2 | ||
対象学科等 | 対象年次 | 1~ | 開講時期 | 3学期 | |
授業形態 | 3学期 | 時間割番号 | 05ec0104 | ||
責任教員 [ローマ字表記] | |||||
半 智史, 船田 良, 吉田 誠, 小瀬 亮太 [NAKABA Satoshi, FUNADA Ryo, YOSHIDA Makoto, KOSE Ryota] | |||||
所属 | 農学部 | 研究室 | 1-304 | メールアドレス |
概要 |
【目的】本講義では、脱プラスチック社会における再生可能資源としての木質バイオマスについて理解を深めるため、植物バイオマスの形成機構とイメージング技術、変換技術や保存技術などを理解するために必要な生分解制御学、セルロースを中心とした天然繊維のこれからの時代の活用の仕方、木質バイオマスの構造と材料特性の関係や心材の形成について、4名の教員の講義を通じて学ぶ。 【概要】 <船田>再生可能な資源やエネルギー源であり、植物バイオマスの量や質を決定する植物細胞の分裂や分化機構に関して講義を行う。特に、木質バイオマスを形成する樹木の生命現象や、細胞分化機構、環境適応性に関する最新の知見を基に、講義を行う。さらに、植物の生命現象の解明に重要な生体イメージング技術に関しても講義を行う。 <吉田>木質バイオマスの変換技術、保存技術などを理解するために必要な生分解制御学に関する知識および木質バイオマスの生分解を引き起こす真菌類の生態に関する知識を習得するとともに、それらの最新の情報についても学ぶ。 <小瀬>木質バイオマスを材料利用するための方法の一つに、木質バイオマスの繊維状細胞を単離して得られるパルプ繊維を素材とした紙の利用がある。また、近年、最先端ナノ素材としてパルプ繊維からセルロースナノファイバーを調製可能となっている。本講義では、パルプ繊維・紙の科学的知見を通じて天然繊維の材料応用の考え方を学びつつ、天然繊維由来のナノ材料の性質についても学習する。 <半>木質バイオマスの構造と材料特性の関係について概説する。また心材の形成機構について最新の情報について学ぶ。 本講義は専門科目として、本プログラムの資源機能制御学に関する特に木質バイオマスの利用に関する専門的な知識を習得するところに位置づけられる。 |
到達基準 |
<船田> 植物細胞の基本的な構造や分裂・分化機構の基本的な機構を理解できる。特に、多年生植物である樹木の成長、構造、環境適応性に関して理解できる。また、イメージング技術の原理や応用例について理解できる。 <吉田> 植物生分解をどのように制御していくかについて理解できる。 <小瀬> 関連の科学的知見を基に、天然繊維の利用の仕方に関して自分の考えを説明できる。 <半> 木質バイオマスの構造と材料特性の関係について理解できる。 心材の形成機構について理解できる。 本科目のディプロマ・ポリシーの観点: 本学HP三つのポリシーのカリキュラムマップを参照してください。 URL: https://www.tuat.ac.jp/campuslife_career/campuslife/policy/ |
授業内容 |
第1回:ガイダンス(資源機能制御学Ⅱ) <小瀬(第2回〜第5回)> ・バイオマスと紙・パルプ ・バイオマス由来の紙の構造と物性 (1) ・バイオマス由来の紙の構造と物性 (2) ・バイオマスナノ材料(セルロースナノファイバーの基礎と応用) <船田(第6回〜第8回)> ・植物バイオマスの形成機構 ・樹木の肥大成長の季節的変動機構 ・生体イメージング技術の原理と応用 <吉田(第9回〜第11回)> ・バイオマス変換技術 ・バイオマス分解に関わる酵素 ・バイオマス変換とポストゲノム <半(第12回〜第15回)> ・針葉樹の組織・細胞構造と材料特性 ・広葉樹の組織・細胞構造と材料特性 ・樹木における細胞死 ・心材の形成機構 |
履修条件・関連項目 |
授業時間30 時間に加え、配布した講義資料や参考書を参照し、本学の標準時間数に準ずる予習と復習を行うこと。 |
テキスト・教科書 |
必要に応じて資料を適宜配布する。 |
参考書 |
船田 木質の形成(海青社)、木質の構造(文永堂)、あて材の形成(海青社)、生体工学ハンドブック(丸善) 吉田 その都度紹介する。 小瀬 紙パルプ技術協会編「紙パルプ技術便覧」「紙パルプ製造技術シリーズ 第11巻製造技術入門」 大江礼三郎他 翻訳・監修 「紙およびパルプ製紙の化学と技術 第2,3巻」 半 木質の形成(海青社)、木質の構造(文永堂) |
成績評価の方法 |
レポートによって成績を評価する。(100%) |
教員から一言 |
船田 植物科学の重要性や新規性について講義を通して伝える予定である。毎回の講義後に質問カードを配布するので、積極的に質問等をして戴きたい。 吉田 生分解について深く学んで欲しいと思います。 小瀬 人類の文明を長い間支えてきた紙・パルプに関する知識を深め、植物繊維資源および紙・パルプをこれからどのように活用していけばよいか考えてほしい。 半 木質バイオマスの構造と材料特性の関係について学んでほしいと思います。 |
キーワード |
植物資源、植物細胞壁、細胞分裂、細胞骨格、微小管、形成層、肥大成長、セルロース、リグニン、生体イメージング、あて材、心材、腐朽、防腐、バイオマス変換、パルプ、紙 |
オフィスアワー |
電子メールにて連絡の上、質問に応じる。電子メール funada@cc.tuat.ac.jp, ymakoto@cc.tuat.ac.jp, kose@cc.tuat.ac.jp, nakaba@cc.tuat.ac.jp |
備考1 |
新型コロナウイルス感染拡大の影響によるシラバスの変更については、本科目のクラスルームで確認してください。 |
備考2 |
参照ホームページ |
開講言語 |
日本語 |
語学学習科目 |
更新日付 |
2022/02/16 19:27:48 |