科目名[英文名]
科学特論Ⅳ   [Science: Special Lecture Ⅳ]
区分 共通科目  選択必修   単位数 2 
対象学科等   対象年次   開講時期 1学期 
授業形態 1学期  時間割番号 1060010
責任教員 [ローマ字表記]
RIESER LUKAS   [RIESER Lukas]
所属 工学部 研究室 12号館422  メールアドレス

概要
この授業では、ことばが伝える「意味」をどのように論理的に理解できるかをテーマにし、普段なにげなく使っていることばを形式を使って分析し、新しい観点から「言語」について考える。

ことばが伝える意味を研究する言語学の下位分野には、意味論と語用論がある。意味論では、数学論理の形式で把握しやすい「文字通りの意味」を分析し、語用論では、ことばが談話で使われるときに初めて生まれる意味を分析する。後者は形式化しにくいため、この授業のテーマである「形式語用論」は比較的に新しい分野であり、たくさんの課題が残っている。

ことばが実際に使われて伝える意味を理解するには、上記のように定義する語用論的な意味は非常に重要であり、それについて考察することは、ヒトのコミュニケーションを理解するために不可欠だと思われる。この授業では、語用論的な意味の理解を深めるため、基礎的な数学論理の方法論を用いて文字通りでない意味のさまざまな側面を分析しながら、ことばの意味を包括的に見て理解することを学ぶ。

Google classroom クラスコード ushqnbb にご登録ください。
到達基準
語用論の対象である自然言語現象を知り、語用論の基礎的な概念を理解できること。具体的な現象を、形式語用論の方法で自ら分析できること。この目標の達成により、普段用いている言語を新たな視点から観察できるようになり、より効率的かつ効果的な言語運用にもつながる。
授業内容
 第1回 語用論の概要、形式論理の基礎1
 第2回 語用論の概要、形式論理の基礎2
 第3回 言語の内容と運用1
 第4回 言葉の内容と運用2
 第5回 発話行為1
 第6回 発話行為2
 第7回 前提と含意1
 第8回 前提と含意2
 第9回 真偽と適切性1
第10回 真偽と適切性2
第11回 日本語の形式語用論1
第12回 日本語の形式語用論2
第13回 日本語の形式語用論3
第14回 日本語の形式語用論4
第15回 まとめ・ディスカッション・フィードバック
履修条件・関連項目
言語現象とその形式化に興味を持つこと。
本学の標準時間数に準ずる予習と復習を行うこと。
テキスト・教科書
プリントおよび具体的な現象についての論文を授業で配布する。
参考書
Betty J. BIRNER 『Introduction to Pragmatics』Wiley-Blackwell 2013年
Jenny THOMAS(著)浅羽亮(監修)『語用論入門―話し手と聞き手の相互交渉が生み出す意味』研究社 1998年
成績評価の方法
成績評価方法はすべての出席を前提とし、授業への積極的な参与、課題およびレポートを総合的に評価し、本学が定める標準的な学修時間に相当する学修効果が認められる場合に、単位を付与します。自然言語現象を語用論の観点から捉えたうえで、講義で学んだ形式語用論の方法論を応用し、具体的な現象を分析できるかを評価する。評価の割合は以下の通りです。

 ● 授業への参与度: 30%
 ● 定期的な課題: 30%
 ● 期末レポート: 40%
教員から一言
ことばについてより深く考えたい方、日常的に使っていることばを論理的に分析することに興味をもつ方は、ぜひとも受講を検討してください。
キーワード
言語学・ 語用論・数理論理
オフィスアワー
メールまたは直接お問い合わせください。
備考1
備考2
参照ホームページ
開講言語
日本語
語学学習科目
更新日付
2022/03/29 16:38:51