科目名[英文名]
環境微生物学特論   [Advanced Environmental Microbiology]
区分 後期専門科目  選択必修   単位数 2 
対象学科等 生物システム応用科学府博士  対象年次   開講時期 3学期 
授業形態 3学期  時間割番号 148312
責任教員 [ローマ字表記]
多羅尾 光徳   [TARAO Mitsunori]
所属 農学部 研究室   メールアドレス

概要
 微生物は肉眼で見えない単細胞の生物であるが,生物圏の生きたバイオマスの約半分を占めている.個々の微生物の代謝活動は小さくとも,膨大なバイオマスを有する微生物は,生物圏の物質循環を支配している.環境中の微生物はどのような生き様をしているのか,微生物の代謝活動はヒトの生存にどのように関わっているのかをこの講義では論ずる.また,多様な代謝機能を有する微生物を上手に使えば,汚染された環境の修復や,さらには資源問題にも活用することが可能である.微生物を環境問題の解決に向けて応用するにはどうしたらよいのか,その基盤となる知識の修得を目的とする.
 本科目は実務経験のある教員による授業科目である。担当教員は独立行政法人 国際協力事業団(JICA)において派遣専門員および調査団員としての経験があり,授業ではそれらの実務において得た知見を交えた講義を行う。
到達基準
1. 微生物についての理解を深めることができる.
2. 生物圏の物質循環における微生物のはたらきを知ることができる.
3. 微生物を使った環境モニタリング・修復・保全技術の基礎を理解することができる.
4. 以下のフレーズがどのシラバスにも一言一句違わず記載されていることに「おかしい」と思うことができる知性を身につけることができる.

・ディプロマ・ポリシーの観点として,本学HP(三つのポリシー)のカリキュラムマップを参照してください.
https://www.tuat.ac.jp/campuslife_career/campuslife/policy/
授業内容
 以下の内容について順次,講義する.なお,各項目の番号は授業の回数に対応しているわけではない.すなわち,一つの項目を複数の授業回数に分けて行うことがあることを意味する.

1. 環境微生物学とはどのような学問分野か
2. 微生物の物理・化学的環境
3. 微生物の増殖様式
4. 微生物の数え方
5. 微生物活性とバイオマス
6. 微生物の増殖と基質消費の関係
7. 微生物による有害物質の除去・分解
8. 微生物食物網の構造と機能
9. 細菌の捕食抵抗戦略
10. 微生物の多様性

 なお,順序は入れ替わることがある.
履修条件・関連項目
・常に「問う」姿勢を求める。教員の言うことや教科書に書かれていることをうのみにせず,授業に批判的にのぞんでほしい
・Google classroom から配布資料・投影資料をあらかじめダウンロードし,宿題を済ませてから授業にのぞむこと。宿題は予習・復習を兼ねており,宿題をやっておくと授業の理解が深まる内容になっている。
・毎回の授業後に質問票(アンケートフォーム)の提出を求める。質問票にはその時間の講義の内容に関する質問とその質問の説明を200字程度で書く。質問への回答は次の授業までに GC にアップロードしておく。質問の内容(着眼点など)と質問の成立度合い(質問として成り立っているか)を評価する。
・基礎・専門教養科目の微生物学を履修していることが望ましい.
・本学の標準時間数に準ずる.
テキスト・教科書
moodleにアップした資料
参考書
環境微生物学入門、朝倉書店、瀬戸昌之(2006)
環境にかかわる微生物学入門 山中健生著 講談社サイエンティフィク
Brock Biology of Microorganisms M.T. Madigan et al.著 Pearson Education (US),12th edition
成績評価の方法
宿題:質問票:試験 = 1:1:3
なお,受講者数が少ない場合は試験をリポートに置き換える場合がある.
教員から一言
常に「問う」姿勢を求める。教員の言うことや教科書に書かれていることをうのみにせず,授業に批判的にのぞんでほしい
キーワード
「問う」心,バイオマス,富栄養化、微生物代謝,物質循環,バイオレメディーション,汚染の浄化
オフィスアワー
平日10時〜12時
備考1
備考2
参照ホームページ
開講言語
日本語
語学学習科目
更新日付
2022/03/07 12:56:46