科目名[英文名]
小動物内科学実習・基礎編   [Small Animal:Basic Practice in Veterinary Internal Medicine]
区分 全学共通教育科目  選択必修   単位数 2 
対象学科等   対象年次 1  開講時期 通年 
授業形態 通年  時間割番号 01MD1504
責任教員 [ローマ字表記]
柴田 秀史, 大森 啓太郎, 永岡 謙太郎   [SHIBATA Hideshi, OHMORI Keitaro, NAGAOKA Kentaro]
所属 農学部附属広域都市圏フィールドサイエンス教育研究センター 研究室   メールアドレス

概要
本科目では、生物学基礎とその応用技術を講義、演習、ディスカッションを通して学び、英語の知識と科学の知識を実践的に活用して分子生物学の理解と科学的思考を深めることを目指します。授業では細胞の生命活動、生命エネルギーの獲得と利用、ならびに遺伝情報伝達と利用の生物学的仕組みを分子レベルで解説します。そして、それぞれの現象が、日常生活を支える産業や先端技術、医学に応用されている実例を学び、そのメカニズムを理解します。

本科目は、教養教育グローバル展開科目Multidisciplinary Coursesの1科目として開講され、留学プログラム等に参加する留学生も履修できます。
到達基準
1. 細胞や分子レベルで生命活動を理解し、近代のバイオテクノロジーや分子生物学の応用技術の発展に関する知識を身につける。
2. 生物、化学、医学、獣医学に関係したトピックについて英語で理解し、自身の興味を持つトピックについて英語で説明できる。

科目別目標:
国際感覚、知の開拓能力、コミュニケーション、プレゼンテーション
授業内容
1. 生命体のエネルギー源としての糖と脂質。【演習】生命エネルギーの獲得を考える
2. タンパク質と酵素。【演習】触媒反応をデザイン可能にする人工酵素を考える
3. 無気呼吸と発酵のしくみ。【演習】無気呼吸の産業利用(発酵食品、バイオエタノール)を考える
4. 有気呼吸とATP合成酵素。【演習】阻害剤による機構解明とその活用例を考える
5. 光合成(1): 光エネルギーから化学エネルギーへの変換【演習】光化学系の進化を考える
6. 光合成(2): エネルギーの貯蔵のしくみ。【演習】光合成の産業利用(バイオプラスチック、植物製薬)を考える
7. 細胞組織:健康な状態と病気の状態におけるオルガネラの構造と機能。 そしてそれに関連する最先端技術。【演習】様々な生体試料に含まれる特定のタンパク質をどのように可視化するか
8. 細胞膜:健康な状態と病気の状態における細胞膜の構造と機能。細胞膜のバイオテクノロジーにおける重要性。【演習】膜輸送体は、がん治療の新薬の標的とできるか
9. 健康な状態と病気の状態における細胞シグナル伝達、シグナリング伝播経路の複雑さを解明するために使用された伝統的および新規の方法。【演習】変異たんぱく質の利用は、細胞シグナル伝達機構の解明にどのように役立ったか
10. 有糸分裂と減数分裂: 正常細胞におけるこれらのプロセスのメカニズムと、癌細胞における疾患の発生方法。【演習】データベースから遺伝子配列をダウンロードして研究用に保存する方法は?
11. 遺伝学の基礎:正常な細胞における遺伝情報の保存、複製、修復の仕組みと、がんや老化によって細胞に異常な機能が生じる仕組み。【演習】データベースから相同配列を見つけ出し、遺伝子配列同士を比較する方法。系統樹の描き方。
12. 遺伝子発現: 正常細胞における遺伝情報に基づくタンパク質合成とバイオテクノロジーおよび医学への応用。【演習】遺伝子から遺伝子産物ポリペプチド配列を得る方法。ポリペプチド配列から遺伝子機能に関する情報を得る方法。
13. 遺伝子発現の制御:タンパク質の転写、翻訳、安定性など多段階の制御、発生と分化の過程、疾患における役割。【演習】異なる組織間(がん細胞を含む)、あるいは、発生・分化中組織における遺伝子発現変化に関する情報を取得する方法(新世代シークエンス、定量PCR、マイクロアレイ等のデータベースの活用)
14. 指定されたトピックについての学生発表
15. 総括
試験
履修条件・関連項目
30時間の授業と4時間程度の発表準備に加え、オンライン(MoodleまたはGoogle Classroom)に掲載された教材や後述の参考書を使って本学の標準時間数に準ずる予習・復習を行うこと。
テキスト・教科書
毎回講師が作成した教材を配布する。
参考書
キャンベル生物学」第11版。Campbell & Reece “Biology” 11th ed.
「細胞の分子生物学」第6版。Albert et al. “Molecular Biology of the Cell”
成績評価の方法
成績評価は、試験結果(40%)に加え、授業への貢献度と発表の評価(60%)を基準として総合的に判断する。原則8割の出席を必要とする。
教員から一言
生物学を楽しんで欲しい。
キーワード
細胞、細胞小器官、生体分子、エネルギー代謝、光合成、遺伝子、タンパク質合成
オフィスアワー
授業の前後で質問を受け付けるほか、e-mailで予め連絡を入れてくれれば、随時受け付ける。 (古谷)furuyatあっとcc.tuat.ac.jp (安村)fy6808あっとgo.tuat.ac.jp
備考1
備考2
参照ホームページ
開講言語
英語
語学学習科目
更新日付
2023/02/01 1:09:45