科目名[英文名] | |||||
植物工学 [Plant Technology] | |||||
区分 | 全学共通教育科目 | 選択必修 | 単位数 | 1 | |
対象学科等 | 対象年次 | 2~ | 開講時期 | 前学期 | |
授業形態 | 前学期 | 時間割番号 | 01ic2003 | ||
責任教員 [ローマ字表記] | |||||
片山 葉子, 白井 淳資, 豊田 剛己, 谷口 隆秀 [KATAYAMA Yoko, SHIRAI Junsuke, TOYODA Koki, TANIGUCHI Takahide] | |||||
所属 | 農学部附属硬蛋白質利用研究施設 | 研究室 | 2-203 | メールアドレス |
概要 |
本学で学び研究する農学や工学などの科学技術は、企業との連携活動(産学連携)を通じた社会実装により、社会に広く還元される。 企業と共に未来社会を創造するためには、将来の社会・産業ニーズを踏まえ、経済・社会的にインパクトのあるターゲット(出口)を明確に見据えた目標を設定することが重要となってくる。 本科目は教養教育グローバル展開科目として開講され、企業での産学連携、オープンイノベーション実務経験のある教員による授業科目である。 本講義では、企業における産学連携のオープンイノベーション、イノベーション創出プロセスや考え方などについて、スタートアップ企業のゲスト講師にも講義に参加いただき、座学とグループ演習を通じて理解を深め、研究成果の社会還元の流れについて総合的に習得することを目的に、初学者向けに以下の内容を学ぶ。 1.オリエンテーション、大学・企業における研究開発プロセスの理解 2.キャリア設計における研究開発の位置づけ 3.イノベーションを生み出す戦略と戦術 4.オープンイノベーションとイノベーション・エコシステムの理解 5.農工連携によるイノベーション 6.オープンイノベーションの現状と将来展望 7.国内・海外のアグリ・バイオ系スタートアップの最新状況 8.グループ発表とまとめ Classroomのクラスコード:6ydrv45 開講予定日: 第1日目(9/1(金)3限,4限) 第2日目(9/2(土)3限,4限、5限) 第3日目(9/15(金)3限、4限,5限) 尚、2日目終了後に 1回から5回に関する課題レポートあり、提出期限:9月15日 講義開始時間まで |
到達基準 |
自主性・自立性、リーダ-シップ/調整能力、知の開拓能力、コミュニケーション、プレゼンテーション、課題探究/問題解決 1) 企業における産学連携、オープンイノベーションのプロセスを理解する 2)新規事業創出には、様々な関係者との協働作業が必要で、研究開発だけでは成り立たないことを理解する。 3)グループ内で主体的、自律的に考え、発言し、論議することで、有効な結論を導き出せるようになる。 |
授業内容 |
第1回:オリエンテーション,【講義】 大学・企業における研究開発プロセスの理解 講師が研究者,研究マネジメントとしてこれまで経験した,大学・大学院(生産技術研究所),研究機関(理化学研究所),海外大学(KTH,Stanford大学),企業(本田技術研究所,ヤンマー)での事例を通じて,どのようにして科学技術が社会に実装されていくのかを知る. 第2回:【グループワーク】 キャリア設計における研究開発の位置づけ 少人数のグループに分かれ,自分が描くキャリアの中で大学や企業での研究開発がどのように関わってくるのかを想定し,シェアアウト,ラウンドテーブル・ディスカッションを行う. 第3回:【講義】 イノベーション(=異結合)を生み出す戦略と戦術 企業が成長するためには,これまでの延長性上にある正常進化だけではなく,新しい技術やビジネスモデルの獲得,新規市場や顧客の開拓を通じた変革が必要となる.特に近年では,事業規模や経済の量的指標よりも企業の本質的存在意義を優先する「脱成長」企業も増えている.こうした中で,持続的社会のために考えるべき研究開発/事業戦略や,その戦術としての産官学民連携,新事業創出プロセスを紹介する. 第4回:【講義】 「オープンイノベーション」と「イノベーション・エコシステム」の理解 研究開発やイノベーションのプロセスでは質の高さと時間がトレードオフの関係にあるとされがちだが,オープンイノベーションやイノベーション・エコシステムをうまく実践することで,社会課題をより早く実装するトレードオンが可能となる. 第5回:【グループワーク】 農工連携によるイノベーション 2050年には世界の人口が100億人近くに達するという確実な未来に対し,人類が直面する食料,エネルギー,環境などの社会課題の解決は待ったなしであり,特に,生活の根幹を支える農業(アグリ,バイオ)とますます高度に進化を続ける工学との融合が果たす役割は大きい.ここでは少人数のチーム編成を行い,これからのイノベーションに導く農工連携の可能性についてテーマを設定し,ディスカッション、発表を行う。 講義レポート課題(講義1回〜5回分) 第6回:【企業施設見学とゲストによるセミナー】 オープンイノベーションの実状理解 企業でのオープンイノベーション施設の見学および、施設を利用して、企業ゲスト講師によるオープンイノベーションの仕組みへの質問やディスカッションを通じてイノベーション・エコシステムへの理解を深める. 第7回:【ゲスト講演とグループワーク】 国内・海外のアグリ・バイオ系スタートアップの最新状況 農学系のイノベーションは,農工連携にとどまらず,フード・飲料,エネルギー,医療・健康といった領域へのサプライチェーンを越えてバリューチェーンへと広がりを見せており,国内外で起こっている事例を解説する.また,国内で活躍するアグリ・スタートアップの代表者をゲスト講師として招き,事業化に向けた日々の取り組みやチャレンジについて講演いただき,質問やディスカッションを通じてスタートアップの理解を深める. 第8回:グループワーク発表,まとめ 第6,7回でのグループワークメンバーで農工連携によるイノベーションについての知見をまとめて発表する。 最後に全体を通して質疑応答,総括を行う。 |
履修条件・関連項目 |
授業時間12時間に加え、授業で配布する教材や後述の参考書を使って本学の標準時間数に準ずる予習・復習を行うこと。 |
テキスト・教科書 |
決まったテキストは設定せず、毎回講師が作成した教材を配布する |
参考書 |
『リアル企業内イノベーター 革新を成功につなげるエコシステム』 半田 純一 編著,日本経済新聞出版 (2021) 『オープン&クローズ戦略 日本企業再興の条件 増補改訂版』 小川 紘一 著,翔泳社 (2015) 『パーパス経営 30年先の視点から現在を捉える』 名和 高司 著,東洋経済新報社 (2021) 『イノベーションを興す』 伊丹 敬之 著,日本経済新聞出版 (2009) 『ワーク・シフト 孤独と貧困から自由になる働き方の未来図<2025>』 Lynda Gratton著,プレジデント社 (2012) など |
成績評価の方法 |
成績評価は、講義のへの参加姿勢(クラスパーティシペーション)、課題レポート等を総合的に勘案して行い、本学が定める標準的な学修効果が認められる場合に単位を付与する。平常点40%、グループ発表30%、課題レポート30%で評価する。 成績評価は、5点法により行う。S:90点以上、A:80点以上90点未満、B:70点以上80点未満、C:60点以上70点未満。出席率が70%未満の学生に対して成績の付与は行わないが、出席しただけではクラスパーティシペーションと認めない。 |
教員から一言 |
Class codeは 6ydrv45となります。 |
キーワード |
オフィスアワー |
講義前後の休み時間に質問を受け付けます。それ以外の時は、メールでお問い合わせ下さい。 |
備考1 |
ヤンマーホールディングス株式会社 技術本部 共創推進室 専任部長 鶴 英明(つる ひであき)氏 東京大学大学院 工学系研究科 精密機械工学専攻、博士(工学)。学部で抗体センサー、大学院で世界初の電動式粉末成形プレスの共同開発を通じ、異分野共創の面白さを学ぶ。その後、理化学研究所 基礎科学特別研究員を経て(株)本田技術研究所 基礎技術研究センター入社。数々の新素材の実用化プロジェクトに携わり、米国駐在時には新研究所立ち上げやベンチャリング、ナノ機能材料の研究を推進。2016年ヤンマーに入社し、2021年4月より現職。 |
備考2 |
非常勤講師 鶴英明先生 メールアドレス:fv5424@go.tuat.ac.jp |
参照ホームページ |
開講言語 |
日本語 |
語学学習科目 |
更新日付 |
2023/08/26 9:05:48 |