科目名[英文名]
ECO-TOPインターンシップⅡ   [Internship for ECO-TOP Ⅱ]
区分 専門科目  選択必修   単位数 2 
対象学科等   対象年次 24  開講時期 通年 
授業形態 通年  時間割番号 02c2386
責任教員 [ローマ字表記]
大里 耕司, 山下 恵, 中島 正裕   [OSATO Koji, YAMASHITA Megumi, NAKAJIMA Masahiro]
所属 生物システム応用科学府 研究室   メールアドレス

概要
 本講義は,有機化学IからIII(1年1学期から始まった一連の有機化学の基礎的な講義)で学習した内容 を基に,生体内で起こる活動や物質を「有機化学的に」理解することを目標としており,天然有機化合物 由来のタンパク質や核酸,炭水化物,アミノ酸,ビタミンなどの項目が学習の中心となる。本講義を理解する上で,アミドやエステル,アルデヒドなどの各種カルボニル化合物や,アミン,リン酸などの知識が総合的に求められており,これまでに学んできた知識を確認し,次の項目へと進んでいくよう,予習・復習をすることが望ましい。
 本科目は、パワーポイントを使用して講義形式で説明する。また,各回の講義で補助プリントを配布する。
 なお,本科目は学科専門科目の「専門科目Ⅲ類」に区分され、学科が推奨する有機化学系科目である。
クラスコード:twgshp6
到達基準
1.アミンの性質や反応性,合成法を理解し説明できる。
2.生体関連物質(炭水化物やペプチド,核酸,ビタミン)の性質や反応性,合成法を理解し説明できる。
3.代謝経路について有機化学的観点から理解できる。

本科目のディプロマ・ポリシーの観点: 履修案内のカリキュラムマップを参照すること。
授業内容
第1回 アミンの性質・反応・合成法(20章:20.1〜20.4)
⇒アミンの性質(主に塩基性)と反応(主に求核反応)について学ぶ。
また、前章まで出てきた内容を基に,アミンの合成法を復習する。
第2回 複素環化合物の性質・反応・合成法(20章:20.5〜20.8)
⇒芳香族五員環及び六員環複素環化合物の構造,性質,反応について解説する。
また、多環式のものを含む複素環化合物の生体内での役割を学ぶ。
第3回 炭水化物の分類と立体化学(21章:21.1〜21.4, 21.15〜21.19)
⇒炭水化物の分類(単糖・二糖・多糖/アルドース・ケトース)及び単糖を中心にその立体化学を学習する。
また,生体内での炭水化物の役割や合成甘味料について紹介する。
第4回 単糖の性質・反応・合成法(21章:21.5〜21.14)
⇒単糖の性質(溶媒中での挙動・アノマー効果)、反応(酸化・還元・グルコシド化)、合成法(Kiliani-Fischer合成・Wohl分解)について解説する。
第5回 アミノ酸の性質・分離法・合成法(22章:22.1〜22.7)
⇒アミノ酸の性質(酸・塩基性・等電点),分離法,合成法(HVZ反応,還元的アミノ化,Strecker合成など)を学ぶ。
第6回 ペプチドとタンパク質の性質・構造・合成法(22章:22.8〜22.17)
⇒ペプチド・タンパク質の構造・性質・合成法について学ぶ。
また,タンパク質の構造決定方法について解説する。
第7回 第1〜6回講義のまとめ
中間試験
第8回 有機反応における触媒作用(23章:23.1〜23.7)
⇒酵素は生体内での有機反応の触媒である。
そこで,酵素が関与する代表的な有機反応について解説する。
第9回 生体反応における触媒作用(23章:23.8〜23.12)
⇒前回の講義で学んだ触媒作用を基に、生体内での酵素の触媒作用について学習する。
第10回 補酵素(ビタミン)1 (24章:24.1〜24.4)
⇒ビタミン(ナイアシン,リボフラビン,チアミン,ビオチン)が関連する生体反応(酸化還元・アシル基転移・α-カルボキシ化)を解説する。
第11回 補酵素(ビタミン)2 (24章:24.5〜24.8)
⇒ビタミン(ビタミンB6,B12,葉酸,ビタミンK)が関連する生体反応(アミノ基転移・異性化・炭素転移・γ-カルボキシ化)を解説する。
第12回 代謝:異化(25章:25.1〜25.9)
⇒代謝の概要、及び脂肪・炭水化物・タンパク質の生体内での分解(異化)について解説する。
第13回 代謝:同化(25章:25.10〜25.18)
⇒クエン酸回路,糖新生,アミノ酸・テルペン(コレステロールを含む)の生合成(同化)について解説する。
第14回 核酸(26章)
⇒核酸の構造・性質,DNA・RNAの役割(遺伝やタンパク質の生合成),ポリメラーゼ連鎖反応や遺伝子工学などの近年のトピックスについて基礎的内容を解説する。
第15回 第1〜14回講義のまとめ
期末試験
履修条件・関連項目
授業時間30時間に加え,教科書や配布資料を参照し,本学の標準時間数に準ずる予習と復習を行うこと。
有機化学IからIIIをすでに修得していることが望ましい。
テキスト・教科書
ブルース有機化学(下)第7版、化学同人ISBN978-4-7598-1585-6
参考書
一般的な生化学の教科書(例えばヴォートの基礎生化学もしくは生化学(上・下)など)が参考になる。
成績評価の方法
中間と期末(50%ずつ)での評価を基本の形とする。
ただし, 受講者の理解状況に応じて評価方法(主に得点の比重)を変えることがある。また, 各回で理解度を図るために課した課題等を成績に加味する場合がある。
中間試験 (50%):アミン,複素環化合物,炭水化物,アミノ酸,ペプチドおよびタンパク質の合成法,反応,立体化学に関する知識,知識の応用,具体的な反応例等の理解を評価する。
期末試験 (50%):第1回~第14回の講義内容で取り扱った生体関連物質に関する知識とその生態関連物質の生体内で起こる触媒作用や代謝経路等を理解できているか評価する。
教員から一言
有機化学I〜IIIに続く応用分野です。既習の関連する内容は講義中に指摘をするので,確認し,要点を再整理しましょう。また,テキストの該当箇所をよく読み,練習問題を解いて疑問点を認識しておくとよいです
キーワード
アミン,複素環化合物,炭水化物,タンパク質,核酸,ビタミン,代謝
オフィスアワー
教官が在室していれば質問等随時対応する(教員居室:4号館248a室)
備考1
備考2
参照ホームページ
http://web.tuat.ac.jp/~yonezawa/
開講言語
日本語
語学学習科目
更新日付
2023/02/17 12:32:18