科目名[英文名]
微分積分学Ⅱおよび演習   [Calculus Ⅱ]
区分   選択必修   単位数 2 
対象学科等   対象年次 1  開講時期 前学期 
授業形態 前学期  時間割番号 05EC0116
責任教員 [ローマ字表記]
竹下 欣宏, 生嶋 健司   [TAKESHITA Yoshihiro, IKUSHIMA Kenji]
所属 連合農学研究科 研究室   メールアドレス

概要
この科目は2名の教員により、それぞれ集中講義で行われる。2名の教員の担当分野の概要を以下に示す。

1) 宮澤光博 担当(10月28日と11月4日の2-5限に実施予定)
生物は光の吸収や干渉、偏光など様々な光学的性質を巧みに活用した形質を獲得することに成功している。また最近は、蛍光を呈する生物も数多く発見されている。このような生物の機能を理解するには、異なる分野の事象を並行して学ぶ必要がある。本講義では、光の性質を活用した生物の多様な機能や形質に関する最近の知見について、光学や生態学などの観点から説明を行い、光(電磁波)と生物の関わりを総合的に学ぶ機会にする。

2) 藤井晋也 担当
創薬化学は、有機化学を基盤として、生化学、分子生物学、薬理学、構造生物学、あるいは情報科学など、多くの学問分野が融合した学際領域である。本講義では、生物活性化合物の構造と機能に焦点を当て、低分子医薬品の探索、開発の視点から概観するとともに、過去の医薬品開発の実例、現在の医薬品開発の潮流や課題について学ぶ。また、治療薬開発のみでなく、疾病の診断などに用いられるプローブ分子の開発など、ケミカルバイオロジーに関する基礎および最近の研究についても学ぶ。これらの講義内容から、創薬化学に関する幅広い素養を身に着けることを目的とする。
到達基準
1) 宮澤光博
・普段何気なく目にしている生物の形質や機能を、物質と光の作用という視点で見つめなおし、新たな資源物質の発想や設計に至れるような知識を身に着ける。

2) 藤井晋也
・生物活性化合物の構造と機能を理解し、医薬品としてどのように応用されているか、あるいはどのような応用が可能か考えることができる。
・最新の創薬研究について、どのような背景で何を目的として研究を進めているか理解することができる。
・分子プローブの原理などケミカルバイオロジーの基礎を理解する。
授業内容
1) 宮澤光博
以下の項目について集中講義を行う予定である。
(1) 電磁波(光)の性質:ミクロレベルとマクロレベルの性質および実生活と電磁波の関わりについて
(2) 光の吸収と反射:光の吸収メカニズムと発色や生物の視覚について
(3) 光の干渉:昆虫や鳥、真珠などが呈する構造色と生物のナノテクノロジーについて 
(4) 光の偏光:節足動物(昆虫やシャコ)で観察される円偏光および直線偏光について
(5) バイオ発光:蛍光のメカニズムと蛍光を発する生物や蛍光を呈する脊椎動物について
履修条件・関連項目
化学の基礎知識を有していることが望ましいが、復習を兼ねた解説も行うので、様々な研究分野の大学院生の受講を歓迎する。

学部において有機化学を始めとする化学一般の授業を履修済みであること、もしくはそれと同等の知識を持っていることが望ましいが、化学を専門とする大学院生のみでなく他分野の研究を行っている大学院生の受講も歓迎する。

授業時間30時間に加え、配布した講義資料や参考書を参照し、本学の標準時間数に準ずる事前事後学習を行うこと。
テキスト・教科書
なし。
参考書
宮澤博光
近年の原著論文(Natire, Science, Current Biology, Proc.Natl.Acad.Sci.など)10数報程度を紹介する。

藤井晋也
The Practice of Medicinal Chemistry, 4th Edition, C.G.Wermuthほか 編, Academic Press
ダンラップ・ヒューリン創薬化学,長野哲雄 監訳,東京化学同人
成績評価の方法
各教員の成績を平均して評価とする
1) 宮澤光博
講義の出席状況と、講義時間中に作成するレポート(本人の講義ノートを参照することは可)の内容を合わせて評価する。

2) 藤井晋也
平常点 50%:主体的な授業参加度
レポート 50%:授業内容に関する課題を課したレポートを提出
教員から一言
キーワード
光の性質、生物機能、バイオミメティクス、バイオ発光、電創薬化学、医薬品化学、ケミカルバイオロジー、生理活性物質、創薬
オフィスアワー
各教員、初回の講義で連絡する。開講責任者(高柳)のオフィスアワーは、火曜日の12:30-14:30。
備考1
備考2
参照ホームページ
開講言語
日本語
語学学習科目
更新日付
2023/01/27 20:30:59