科目名[英文名] | |||||
生命有機化学Ⅰ [Bioorganic Chemistry Ⅰ] | |||||
区分 | 選択必修 | 単位数 | 2 | ||
対象学科等 | 対象年次 | 1~ | 開講時期 | 前学期 | |
授業形態 | 前学期 | 時間割番号 | 05EC0119 | ||
責任教員 [ローマ字表記] | |||||
上野 智雄 [UENO Tomo] | |||||
所属 | グローバル教育院 | 研究室 | メールアドレス |
概要 |
本科目では、2名(尾崎宏和先生、佐藤先生)の非常勤講師により、環境科学の実践的な内容に関する講義が行われる。 尾崎先生:重金属や放射性物質による環境汚染に関して、モニタリングによる実態調査の結果をもとに講義する。そして、環境調査のための試料採取だけでなく、社会調査なども含む標本抽出で大切な、無作為抽出法について説明する。授業の最後には、環境問題とは何かを考えることも受講生とともに行う。 佐藤先生:日本は高度成長期に深刻な公害問題を経験してきた。またそれは環境政策が発展していく過程であった。こうした過程を通じて、有害物質をめぐる環境政策が歴史的に発展してきたのか、解説する。またここ20年ほどで、有害性は環境リスクという文脈で語られることになった。環境リスクの社会的受容においては、社会科学からのアプローチが不可欠である。これらについても解説する。 |
到達基準 |
尾崎先生:重金属と放射性セシウムに着目し、現代における環境汚染の実態について理解を進める。環境試料の採取計画立案などで基本となる、無作為抽出法について基本を理解する。また、受講学生自身が取り組む修士論文等の研究内容が、社会のなかでどのように位置づけられるか、説明できるようになる。 佐藤先生:日本の有害物質をめぐる環境政策の歴史的発展について理解する。日本における公害問題の基本的な歴史を理解する。今日における有害物質をめぐる政策的課題について理解、説明できるようになる。 本科目のディプロマ・ポリシーの観点: 本学HP(三つのポリシー)のカリキュラムマップを参照してください。 https://www.tuat.ac.jp/campuslife_career/campuslife/policy/ |
授業内容 |
本科目は担当講師のオムニバス形式の講義で実施する。 各講師の講義内容は以下の通りである。 尾崎先生: (1)環境問題とはどのようなことか (2)有害微量物質による環境汚染の実態(1) (3)有害微量物質による環境汚染の実態(2) (4)慣習的な試料採取方法の確認、無作為抽出法による試料採取方法の理解 (5)無作為抽出法と慣習的方法で得た測定結果例の統計的比較 (6)試料はいくつ必要か:統計的な必要数の算出と実際の対応 (7)環境科学に対する考え方 佐藤先生: (1)高度成長期の公害病 水俣病 (2)高度成長期の公害病 四日市ぜんそく (3)21世紀の環境政策の課題 ストック汚染 (4)21世紀の環境政策の課題 環境リスク (5)費用便益分析・費用効果分析 (6)環境政策の意思決定論 リスクコミュニケーション (7)環境政策の意思決定論 環境アセスメント |
履修条件・関連項目 |
専門科目に区分される選択科目である。 授業時間30時間に加え、配布した講義資料や参考書を参照し、本学の標準時間数に準ずる事前事後学習を行うこと。 |
テキスト・教科書 |
尾崎先生:講義資料は当日までに配布する。Google Classroomを使用する予定である。 佐藤先生:講義資料は当日に配布する。 |
参考書 |
尾崎先生: ・ 石牟礼道子:苦海浄土(講談社、新装版は2004年発行) ・ 東海林吉郎、 菅井益郎:通史 足尾銅山鉱毒事件(新曜社、1984) ・ 田尻宗昭:公害摘発最前線(岩波新書、1980) ・ 小島義雄、吉井道郎:黄色い恐怖(一光社、1976) ・ 神田善伸:初心者でもすぐにできるフリー統計ソフトEZR(Easy R)で誰でも簡単統計解析(南江堂、2014) ・ 神田善伸:EZRでやさしく学ぶ統計学 改訂3版第2刷 〜EBMの実践から臨床研究まで〜(中外医学社、2021) ・ Stephen Waite (2000) Statistical Ecology in Practice: A Guide to Analysing Environmental and Ecological Field Data, 440pp., Longman Group United Kingdom 佐藤先生: 講義内で紹介する。また、日本環境会議が発刊する季刊『環境と公害』(岩波書店)は、日本の環境政策を知るうえで、良質な論文がそろっている。講義と関連して紹介する。 |
成績評価の方法 |
各講師による講義の成績を各々50点満点で評価し、合計100点満点とする。 尾崎先生・佐藤先生:講義における参加態度(40%)とレポート(60%)により評価する。レポート内容は授業中に案内する。 |
教員から一言 |
尾崎先生:環境問題に携わるにあたって過去の実例を知ること、現場の実態を適切に把握する事、関連する分野や社会事象との関係をふまえて自分の考えを持つことはとても大切です。実態の適切な把握のために必要な試料採取方法の基本的事項も身につけてください。 佐藤先生:環境問題には現場があり、それにかかわる利害関係者がいます。社会とのかかわりを意識しつつ、大学院での研究を進めるきっかに本講義がなれば幸いです。 |
キーワード |
尾崎先生:環境汚染、重金属、放射性セシウム、無作為採取(ランダムサンプリング)、環境科学 佐藤先生:公害、有害物質、環境リスク、リスクコミュニケーション、環境アセスメント |
オフィスアワー |
随時 |
備考1 |
新型コロナウイルス感染拡大の影響によるシラバスの変更については、本科目のクラスルームから確認してください。 |
備考2 |
参照ホームページ |
開講言語 |
日本語 |
語学学習科目 |
更新日付 |
2023/02/13 13:45:13 |