科目名[英文名] | |||||
生命化学Ⅰ [Biochemistry Ⅰ] | |||||
区分 | 選択必修 | 単位数 | 2 | ||
対象学科等 | 対象年次 | 1~ | 開講時期 | 前学期 | |
授業形態 | 前学期 | 時間割番号 | 05EC0121 | ||
責任教員 [ローマ字表記] | |||||
宮代 隆平 [MIYASHIRO Ryuhei] | |||||
所属 | グローバル教育院 | 研究室 | メールアドレス |
概要 |
本講義は、総合地球環境学研究所の林 健太郎 教授を中心として7名の講師による集中講義です。 授業は、オリエンテーションでガイダンスを行い、後期に集中講義として授業(主にオンライン)を行います。詳細の日程・担当教員は、後日にClassroomにてお知らせします。 人類は、20世紀はじめに大気中の分子窒素(N2)をアンモニア(NH3)として固定する技術を獲得し、窒素肥料を望むだけ合成できるようになった。その結果、人類の食料生産能力は大きく伸びた。その一方で、人類の窒素利用には無駄が多く、大まかには投入した窒素の8割が環境に逸出すると見積もられている。N2は安定であるが、NH3、窒素酸化物(NOX)、一酸化二窒素(N2O)、硝酸性窒素(NO3-)などの反応性窒素(N2を除く窒素化合物の総称)が環境に排出されると、地球温暖化、成層圏オゾン破壊、大気汚染、水質汚染、酸性化、富栄養化そしてこれらに伴う人の健康や生態系の健全性への悪栄養をもたらしうる。すなわち、人類の窒素利用は、肥料などの便益および健康・生態系影響の脅威というトレードオフになっている。これを窒素問題と称する。窒素問題を解決に導くためには、人間活動に伴う窒素フロー、環境に対する窒素排出フロー、環境中の窒素動態とその影響についての網羅的で科学的な理解が欠かせない。そこで、本講義では、窒素と環境の科学に関する最新の知見を網羅的に解説することに加え、窒素問題の解決に向けた国内外の取り組みの最前線を紹介する。 |
到達基準 |
この講義を履修することによって、(1)大気・土壌・陸水・海洋・生態系といった環境中の窒素動態の概要への理解、(2)人間活動に伴う窒素フローとその環境に及ぼす影響の全体像への理解、および(3)問題解決に向けた国内外の最先端の取り組みと今後の展開の情報を得ることができる。これらは、窒素問題に限らず、国際的な取り組みが不可欠な環境問題への解決に有効な知見となる。 本科目のディプロマ・ポリシーの観点: 本学HP(三つのポリシー)のカリキュラムマップを参照してください。 https://www.tuat.ac.jp/campuslife_career/campuslife/policy/ |
授業内容 |
本科目は担当講師のオムニバス形式の講義で実施します。 予定している講義内容は以下の通りです。順番や内容は変更する場合があります。 多くは、オンライン開講ですが、一部、対面での開講もあります。 (日程未定:9月末までに掲示します) 林 健太郎 (総合地球環境学研究所) (kentaroh@affrc.go.jp) 第1回 窒素問題に関しての総論 第2回 窒素問題解決に向けた国内の取り組み 第3回 窒素問題解決に向けた国外の取り組み 第4回 窒素動態研究の事例:水田と極域 木庭啓介 (京都大学生態学研究センター)(keikoba@ecology.kyoto-u.ac.jp) 第5回 軽元素安定同位体比を用いた環境解析の基礎 第6回 軽元素安定同位体比を用いた自然生態系における窒素循環解析 板橋秀一 (電力中央研究所)(isyuichi@criepi.denken.or.jp) 第7回 反応性窒素の大気への排出と大気中での化学反応 第8回 反応性窒素の大気からの除去 第9回 反応性窒素の数値シミュレーション 仁科一哉 (国立環境研究所)(nishina.kazuya@nies.go.jp) 第10回 陸域生態系の窒素循環 第11回 陸水中における窒素循環 第12回 日本の窒素管理と環境中の窒素 松八重一代 (東北大学)(kazuyo.matsubae.a2@tohoku.ac.jp) 第13回 サプライチェーンを通じた栄養塩類の流れ 浅利美鈴 (京都大学)(mezase530@gmail.com) 第14回 食品ロスを含む社会課題・SDGsの実態把握とアクションリサーチ 梅澤 有 (東京農工大学)(umezawa@me.tuat.ac.jp) 第15回: 海洋の窒素循環と水産業に関わる環境問題 |
履修条件・関連項目 |
専門科目に区分される選択科目です。 学部授業の、大気環境学、大気化学、生態系管理学、海洋環境学、環境汚染化学、地球化学、地学、地圏環境学、地球環境地学の授業内容は、本授業の理解に役立ちます。 授業時間30時間に加え、配布した講義資料や参考書を参照し、本学の標準時間数に準ずる事前事後学習を行うこと。 |
テキスト・教科書 |
決まったテキストはありません。資料を配布します。予習と復習にいかしてください。 |
参考書 |
特になし |
成績評価の方法 |
授業到達基準を確認するレポート(100%)で評価します。 本授業は、非常勤講師による集中講義のため、前年度の成績分布は参照できません。 |
教員から一言 |
地球表層の窒素循環に関して、広く網羅的に学ぶことができる貴重な授業になると思います。この顔ぶれによる講義は国内でも随一と思います。 履修登録前や受講前に不明な点があれば、窓口教員の梅澤、松田までメールにてお気軽にお問合せ下さい。 |
キーワード |
窒素循環、経済、地球規模問題 |
オフィスアワー |
授業内容について質問等があれば、担当教員にメールでお尋ねください。 |
備考1 |
新型コロナウイルス感染拡大の影響によるシラバスの変更については、本科目のクラスルームから確認してください。 |
備考2 |
窓口教員は、梅澤 有(umezawa@me.tuat.ac.jp)と松田和秀(kmatsuda@cc.tuat.ac.jp)です。 |
参照ホームページ |
開講言語 |
日本語 |
語学学習科目 |
更新日付 |
2023/04/05 4:15:52 |