科目名[英文名]
動力学   [Dynamics]
区分 専門分野科目  選択必修   単位数 2 
対象学科等   対象年次 2  開講時期 通年 
授業形態 通年  時間割番号 1060009
責任教員 [ローマ字表記]
本林 隆   [MOTOBAYASHI Takashi]
所属 生物システム応用科学府 研究室   メールアドレス

概要
この授業では、「認知意味論」を中心に、人間の認知能力と言語の関わりを探る「認知言語学」という領域を紹介する。音声、形態、意味、文法、そして複数の言語の観点から、空間認知、概念メタファー、フレーム、動物のコミュニケーション、ポケモンなど、多岐にわたるトピックを見ていく。それを通じて、「言語学とは何か」、そして「言語とは何か」という疑問に答えるための知識を身につけることを目標とする。また、グループワークを通じて、仲間との知識の共有及び積極的な議論を行うことで、自分の考えを的確に伝えるコミュニケーション能力を身につける。
授業は対面でのみ行う予定です(特定事由による対面式講義欠席届を提出している人はメールで申し出てください。chenアットマークgo.tuat.ac.jp)。
到達基準
この授業では、1) 認知言語学の基礎的な知識を身につけ、説明できるようになること、2) 言語分析のためのツール(コーパスや言語のデータベースなど)の使い方を学び、実際に身近な言語現象について論理的な分析ができるようになることを目指す。
授業内容
第1回:イントロダクション(言語とは何か?)
第2回:コーパス言語学(言語を研究するためのツール)
第3回:意味論I(プロトタイプ意味論:ペンギンとコマドリはどっちがより“鳥らしい”か?)
第4回:意味論II(フレーム意味論I:shoreとcoastは何が違うのか?)
第5回:意味論III(フレーム意味論II:「泣く」の意味には何が含まれるのか?)
第6回:意味論IV(フレーム意味論III:FrameNetを探検しよう)
第7回:意味論V(メタファー・メトニミー: IDEAS ARE FOOD, ANGER IS FIRE, and LOVE IS WAR)
第8回:意味論VI(政治とメタファー:「三本の矢」と「岩盤規制」)
第9回:音声学(音象徴:ゴジラとポケモンから考える音と意味のつながり)
第10回:語用論(協調の原理とポライトネス理論:「えらい賑やかでよろしおすなあ」)
第11回:統語論(構文文法:“Mary baked me a cake”になぜ授与の意味があるのか?)
第12回:形態論(コンストラクション形態論:「タピる」「エモい」「わかりみ」はどのように作られたのか?)
第13回:対照言語学(空間認知・移動表現:もし「右」と「左」がなかったら)
第14回:動物のコミュニケーション(鳥のさえずり、クジラの歌、蜂のダンス:動物に「言語」はあるのか?)
第15回:議論・まとめ
履修条件・関連項目
授業時間に加え、テキストや参考書を用いて本学の標準時間数に準ずる予習復習を行う。
単位取得には、2 / 3以上の出席が必須。遅刻・早退は2回で欠席1回とみなす。
テキスト・教科書
ハンドアウトを配布します。
参考書
松本曜 (編)『認知意味論』大修館書店
陳奕廷・松本曜『日本語語彙的複合動詞の意味と体系―コンストラクション形態論とフレーム意味論―』ひつじ書房
成績評価の方法
認知言語学の基礎的な知識に関する小テスト・課題(50%)、言語分析のためのツールを使っての最終レポート(50%)を総合的に判断します。
教員から一言
自分にとって一番身近な「言語」という研究対象を分析することで、論理的思考(ロジカルシンキング)を身につけましょう。
キーワード
言語学、意味論、認知科学
オフィスアワー
メールで面談予約を受け付けます。
備考1
備考2
参照ホームページ
開講言語
日本語
語学学習科目
更新日付
2023/04/21 15:27:55