科目名[英文名]
情報工学実験1   [Computer Sciences: Experiments 1]
区分   選択必修   単位数 2 
対象学科等   対象年次   開講時期 後学期 
授業形態 後学期  時間割番号 108u0409
責任教員 [ローマ字表記]
田中 雄一   [TANAKA Yuichi]
所属 生物システム応用科学府 研究室   メールアドレス

概要
“日本標準時”は小金井市内にある情報通信研究機構(NICT)でつくられており、世界の標準時刻に対して時刻差20ナノ秒以内で常に維持され、電波時計の時刻校正などに使われる標準電波やコンピュータの時刻を調整するNTPサーバの信号の形でみなさまに供給されています。この事実をご存じでしたでしょうか?本講義では、NICTで日本標準時がどのようにつくられ、またその精度をどのように評価しその時刻を調整しているのか、そしてどのようにしてみなさまに利用されているのかを講義します。また、現在の秒の定義を実現するセシウムの遷移周波数を利用したマイクロ波原子時計や、より高精度な時間(周波数)を実現できる光原子時計について、私たちが開発した6億年程度で1秒狂う精度を誇る最先端の光格子時計や同様な精度が期待される単一イオン光時計、これらを計測するために必要な光周波数コムや原子時計同士を比較する方法、ポータブル化を目指したチップスケール原子時計を紹介します。
Google Classroom code: fa3krwj
到達基準
講義や研究所見学を通し、計測・制御,特に時間・周波数標準に関する幅広い知識の習得。
本科目のディプロマ・ポリシーの観点:履修案内のカリキュラムマップを参照してください。
授業内容
【授業日程】
日時:一学期中の水曜日5日間の3, 4, 5時限.2023年は6/28, 7/5, 7/12, 7/19, 7/26の予定.

第1回 標準時刻の成り立ち
第2回 日本標準時の仕組み
第3回 標準時に使われている原子時計
第4回 時間・周波数標準分野で使われる計測器
第5回 周波数ノイズの評価
第6回 光周波数計測
第7回 原子分光
第8回 光原子時計
第9回 近・遠距離の周波数比較
第10回 マイクロ波周波数標準
第11回 チップスケール原子時計 原理と構造
第12回 チップスケール原子時計 応用と展望
第13回 NICT小金井本部見学1
第14回 NICT小金井本部見学2
第15回 まとめ/確認テスト
履修条件・関連項目
積極的に授業に参加できる人。
授業時間45時間に加え、レポート課題等に取り組み、本学の標準時間数に準ずる予習と復習を行うこと。
テキスト・教科書
授業中に配布する資料
参考書
授業中に紹介
成績評価の方法
授業への取り組み(平常点)と授業復習用レポート(約70%)、確認テスト(ノート持ち込み可)(約30%)の成績を併せて評価
教員から一言
「正確な時間(周波数)・時刻」とは何か、「標準」とは何かを知っていただき、みなさんの知見を広げられる機会になれば幸いです。
キーワード
周波数標準、標準時、日本標準時、協定世界時、光格子時計、単一イオン光時計、セシウム原子時計、チップスケール原子時計、衛星時刻周波数比較
オフィスアワー
質問は授業中または授業後、e-mailで受付けます。
備考1
開講情報はGoogle Classroomでお知らせします。クラスコードはfa3krwjです。
備考2
最終日(第13-15回)はNICT小金井本部での開催です。日本標準時や衛星時刻周波数比較システムやマイクロ波および光原子時計、チップスケール原子時計、NICT小金井本部展示室などの見学を予定しています。見学にあたり,保険に加入している必要があります(学生教育研究災害傷害保険,学研災付帯賠償責任保険など)。ご自身が加入しているか確認しておいて下さい。
参照ホームページ
https://rri.nict.go.jp/labo/sts.html
開講言語
日本語
語学学習科目
更新日付
2023/03/23 8:04:08